Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

Ryu☆×プロゲーマー DOLCE.が語り合う、それぞれの20年と音楽ゲームの広がり 『beatmania』ならではの面白さも

リアルサウンド

20/4/29(水) 12:00

 2000年に楽曲「starmine」が『beatmania IIDX 3rd style』の一般楽曲公募で採用され、同年の『beatmania IIDX 4th style』で作家デビューを果たして以降、“音ゲー”を中心に様々な人気曲を手掛けてきた音楽クリエイター、Ryu☆。彼が「starmine」でのデビューから20年を記念したオリジナルアルバム『starmine 2020 : Mare Nectaris』を完成させた。

 この作品には、「starmine」のアップデート版「starmine 2020」や新曲を含むRyu☆名義での楽曲を収録したディスク1に加えて、神楽名義で手掛けた『beatmania IIDX 24 SINOBUZ』の大ボス曲「Mare Nectaris」の原曲ロングバージョンと、kors k、BlackY、かめりあによる同曲のリミックスも収録。2枚で近年のRyu☆の楽曲の様々なバリエーションや、20年間での変化が感じられるような作品に仕上がっている。

 今回リアルサウンドでは、Ryu☆本人と、『beatmania IIDX』の絶対王者として知られ、2017年以降は音ゲー初のプロゲーマーとして解説など多岐に亘る活動しているDOLCE.の対談をセッティング。2人が歩んだ20年間と、『beatmania』/音ゲーの広がりについて語ってもらった。(杉山仁)

『beatmania』の楽しさは“音が鳴る”こと

――今回の『starmine 2020 : Mare Nectaris』は、Ryu☆さんの「starmine」から20年を記念したアルバムですね。お2人はそれぞれ、2000年当時のことを覚えていますか?

DOLCE.:2000年頃というと、僕は家庭用の『beatmania』をひたすら遊んでいた頃ですね。

Ryu☆:それは『beatmania IIDX』?

DOLCE.:いや、5鍵盤(初代『beatmania』を筆頭にした5ボタンで操作するシリーズ)だったと思います。もしかしたら『beatmania IIDX』もすでに出ていたのかもしれないですけど、僕は持っていなかったんですよ。

Ryu☆:僕は2000年に『beatmania IIDX 3rd style』の一般楽曲公募に応募して、そこで採用してもらったんですけど、当時覚えているのは、賞品が『3rd style』のゲームと専用コントローラーだったことでした。でも、自分もDOLCE.くんとあまり変わりはなくて、『beatmania』をやって、クラブにも遊びに行っているようなただのいち大学生で。

Ryu☆

――Ryu☆さんが『3rd style』の公募に気づいたのは、締切の前日だったそうですね。

Ryu☆:大学のパソコン室でたまたまHPをチェックしていたら、「楽曲公募」と書いてあって、「えーっ?!」みたいな。

DOLCE.:はははは(笑)。

Ryu☆:「明日消印有効」と書いてあったので、すぐにシンセを買いに行って、どうやったら間に合うかを考えて……。ただ、当時から僕は『beatmania』のプレイヤーだったので、ユーザーが求める楽曲像との距離が近い部分はあったと思います。『beatmania』において「これが楽しい」というジャンルや音が、自然と身についていたのかな、と。そういうことを考えつつ、サウンドはハッピーハードコアにしようと思っていました。

――シリーズに新しい要素を入れていこう、ということですね。

Ryu☆:まぁ、正確には過去にまったくなかったわけではないんですよ。『3rd style』にはジャンル「DANCE EXPRESS Hi-speed」として、「TAKE ON ME」「S.O.S.」などのハッピーハードコアリミックスが入っていましたし、5鍵盤で言うと「321 STARS」も、ジャンルはテクノポップですが、メロディがはっきりとした速い四つ打ちで、プレイヤーとして「これは面白いぞ」と思っていて。それもあって、「starmine」で応募しようと思ったんだと思います。

DOLCE.:Ryu☆さんの「starmine」が実装された当時、僕はまだゲームセンターでIIDXを触ったことがなかったので、家庭用になってこの曲を初めてプレイしたんですけど、アンダーグラウンドなクラブミュージックの要素が強かった当時の『beatmania』の中でも、一際ポップな、輝いている雰囲気の楽曲で、楽しくプレイしていたのを覚えています。

DOLCE.

――Ryu☆さんの曲には、一度聴いたら耳に残るメロディやフックがありますよね。

Ryu☆:特にサビのメロディは、1回聴いたら耳にこびりつくようなものにして、「曲を覚えて帰ってもらいたい」と思っていて。というのも、特にゲームセンターの場合、それぐらいのパンチ力がないと一見さんを惹きつけられないんですよ。「筐体から流れる音だけでも惹きつけられる」のはとても重要で、「starmine」もそこを大切にできた曲なのかな、と思います。これはやっぱり、自分がプレイヤーでもあったことが本当に大きかったと思います。

――では、プレイヤーとして、お2人が『beatmania』シリーズに感じる魅力とは?

DOLCE.:まずは基本的なことですけど、ボタンを押して、それに対応した「音が鳴る」という楽しさですよね。

――『beatmania』シリーズの楽曲はパラデータで納品されているそうですが、「プレイヤーがボタンを押して“弾き音”を鳴らせる」というのは、確かに大きな特徴のひとつですね。

Ryu☆:そうですね。弾き音があるのは、最近では珍しいと思います。今はほとんど、プレイヤーが打ち込んだ音がSEとして鳴るか鳴らないかぐらいのものが多いので。それに、そもそも「音が鳴る」とういうのは、とても原始的な人の喜びにかかわるものですよね。たとえば、『ストリートファイターⅡ』のSEを鳴らせるモードで、「波動拳!」「波動拳!」と連打するだけでも楽しい、というか(笑)。

DOLCE.:(笑)。たとえピアノが弾けなくても、そこにある音を鳴らすことができる。それって、とても魅力的だと思います。

Ryu☆:つまり、『beatmania』の楽しさのひとつって、「演奏の楽しさ」だと思うんですよ。しかも、上手くプレイすればひとつひとつのボタン判定の度に、「GREAT」「GOOD」と褒めてくれるんですよね。更に曲の最後には「フルコンボ!」や「AAA!!!」など、結果でも褒めてくれます。音楽ゲームのように2分間で2000回以上褒めてくれるものって、世界中を探してもなかなかないので(笑)。

――DOLCE.さんが特に好きなRyu☆さんの楽曲はありますか?

DOLCE.:僕は「Abyss -The Heavens Remix-」が衝撃的でした。原曲を知らない状態でリミックスからプレイしたんですけど、その時点で「めちゃくちゃいい曲だなー!」と思っていて。そこからさらに原曲を聴いたときに「元の曲とこんなに違かったのか」と、曲の良さ・発想力の凄さで二度驚きました。ムービーも爽やかで、人がプレイしている様子を後ろから見るのも好きでしたね。

Ryu☆:この曲を作った頃、僕はまだ大学生だったと思うんですけど、この頃から、各地の筐体がオンラインで繋がるようになってきて、精密なランキングが分かるようになったんです。そのとき、dj TAKAさんからメールが来たのを覚えていますね。リアルなプレイカウントが出るようになったときに、「Abyss -The Heavens Remix-」が断トツで人気だったんですよ。

DOLCE.:実際、よく行ってたお店でもみんなプレーしてましたよ!

Ryu☆:P*Lightくんも、「こういう曲をつくりたい」と思ってくれて、制作をはじめたそうで。前に制作してくれた「Second Heaven (P*Light Remix)」は、「Abyss -The Heavens Remix-」のアレンジ方法を使ってくれています。粋ですね。

DOLCE.:あと、今回のアルバム収録曲だと、僕は「Under the Sky (Ryu☆Remix)」も好きですね。この曲が入っている『Cyber beatnation 1st conclusion』自体が好きだったこともあって、今回アルバムに入ると聴いたときに心躍りました。この時代にアップデートされた「Under the Sky」が聴けるのは嬉しいな、と。

Ryu☆:今回「『starmine』から20年」というテーマでアルバムを考えたときに、爽やかかつ、ポップでキャッチーな雰囲気が「合うなぁ」と思ったんです。ただ、音として少しやり直したいところもあったので、その部分はちょっとだけいじりました。本当は、アルバム用に全部作り直そうかと思ったんですけど、聴いてみると、「そのときにしか出せなかった音」が結構あったんですよ。この曲は2006年ぐらいに作った曲で、今はもう使わなくなってしまった機材や楽器が使われているので、むしろ「それを残した方がいいな」と。そこで音の調整だけをして、グルーヴを今のものに近づけていきました。

DOLCE.:他には、『beatmania IIDX 11 IIDX RED』のエンディング曲のリミックス「IIDX RED Ending (Ryu☆Remix)」も、往年のファンの心を鷲掴みにする曲ですね。

Ryu☆:『RED』のエンディング曲は自分もすごく好きで、ことあるごとに入れようと思っていたんですよ。『REFLEC BEAT groovin’!! upper』で開催された企画「BEMANI MUSIC FOCUS」の自分がチョイスした回でも「隠し曲はこれにしてくれ!」と言ったんですけど、そのときは曲の尺が足りないこともあり、叶わなかったりもして……(笑)。

DOLCE.「(Ryu☆さんは)“ゲームを盛り上げるのが上手だな”と思います」

――音ゲーの場合、いい曲であることはもちろんのこと、プレイして楽しいことなど、様々な要素を考えると思うのですが、Ryu☆さんの場合はどんなことを意識していますか?

Ryu☆:自分の場合は、キャッチーなメロディがあって、そのうえで、「何か発明があるといいな」と思っていますね。「これは聴いたことないな」と思ってくれるような、右斜め上の発想でありつつも、「いいね」と思ってもらえるものを考えていくというか。

DOLCE.:実際、Ryu☆さんの曲は、楽曲もそうですし、新たな譜面のバリエーションを開拓している曲が多い印象です。「Go Beyond!!」や「3y3s」など、当時ではなかなか無いタイプの譜面が多かったのかな、という印象で。今挙げた2曲は、難易度的にも楽曲的にも衝撃を受けました。

――『starmine 2020 : Mare Nectaris』をまとめる際にも、考えていたことはありますか?

Ryu☆:今回は「starmine」から20周年ということで、基本的には「starmine」の新バージョンを中心に考えたんですけど、アルバムとしては、自分がこれまで内包していた「ひとり『Dancemania』」、つまり「ひとりでつくるダンスコンピレーション」という裏テーマを「2020年にやるなら」と考えていきました。今回のアルバムはBPMの幅もあると思いますし、1曲1曲がそれぞれ強烈なものになるようにもしたいと思っていました。そのうえで、どの曲も「今に合わせる」ことを意識しています。最近、Spotifyのようなストリーミングサービスで音楽を聴く人が増えていますが、そこでのトレンドとして、1曲の長さが短くなっていますよね。これはkors kともよく話すんですけど、「世の中が音ゲーみたいになってきたぞ」と(笑)。僕も今回、できるだけ無駄な要素を省いて、濃いものを届けたいと思っていました。ロングミックスなので3分ありますが、濃い3分にできたらな、と。

――「starmine」の頃と比べると、やはりRyu☆さんの音楽性の幅も広がっていますよね。

Ryu☆:特に最近はそうで、『beatmania』への楽曲提供をはじめて僕も20年になるので、コナミさんからのディレクションにも幅が出てきているんです。「平出し曲」と呼ばれる、新しいバージョンの最初からある曲の場合は、最近は自分が得意なキャッチーな四つ打ちではない曲を求められたりします。それがあって、振れ幅も出てきたのかな、と思います。

 
DOLCE.:確かに、Ryu☆さんは最近特に多ジャンルな印象です。

Ryu☆:たとえば、今回のアルバムの5曲目「O/D*20」の場合は、「テクノをつくってほしい」というオーダーで。Beatportでテクノチャートの楽曲を聴いて、その魅力を分析するところからはじめていきました。

DOLCE.:そこから、「OVERDOSER」(『beatmania』にテクノが加わるきっかけになった楽曲)をインスピレーション源にした曲になったんですね。

Ryu☆:「O/D*20」を作った当時の『beatmania』は、5鍵盤から20年だったんですね。僕は5鍵の初日から『beatmania』をプレイしてきたので、何かできないかと思って。それで、ユーザー目線で「テクノで20周年……」と考えたときに、「『OVERDOSER』じゃん!」と思いついて。それをアレンジ的に入れたところ、みなさんにも喜んでいただいて嬉しかったですね。特に尊敬しているHiroshi Watanabeさんの「OVERDOSER(DrivingDubMix)」のパーツを大量に入れてつくるというのは、とても楽しい経験でした。

DOLCE.:あとは、僕は今回のアルバムの中だと、「Beautiful Harmony」も印象的でした。この曲はたぶん、Ryu☆さんの中でも「Harmony and Lovely」の系譜にある曲なのかな、と思っていて。

Ryu☆:そうそう。そうですね。

DOLCE.:『beatmania IIDX 27 HEROIC VERSE』にショートバージョンで入っていた曲ですけど、アルバムの中ではBPMが遅めで、通して聴いた時のアクセントにもなっていて、「いいなぁ」と改めて思いました。

Ryu☆:ジャンル的にはプログレッシブハウスというよりは、だいぶトランス寄りのものになっていますが。プログレッシブハウスは自分としては、一番好きなジャンルなんです。ただ、『beatmania』的には難しいジャンルでもあって……DOLCE.くんに喜んでもらえたなら、作って本当によかった。

DOLCE.:(笑)。ゲーム的にも、「Harmony and Lovely」の譜面を思わせるところがあって、曲の緩急が譜面にも表れている曲にもなっていますよね。ブレイク明けで盛り上がって譜面が難しくなって、後は16分で気持ちよく叩けるので、僕としてもかなり好きな曲です。

Ryu☆:あと、(「starmine」とともに今回のもうひとつのタイトル曲になっている)「Mare Nectaris」は、DOLCE.くんはどうでしたか?(笑)。

DOLCE.:まず、この曲は、第一印象ではRyu☆さんの曲じゃないと思っていたんです。

――「Mare Nectaris」は神楽名義での楽曲で、今回アルバムの情報解禁に際して正体が明かされたので、それまでは「誰なんだろう?」と様々な予測が繰り広げられていましたね。

DOLCE.:なので、僕もアルバムの告知があったときに「Ryu☆さんなんだ?!」と驚いたんですよ。でも、そう言われてみれば「そうかも」と思える要素もあって、そこで初めて納得しました。そういう隠し方、発表の仕方も含めて、「ゲームを盛り上げるのが上手だな」と思います。

Ryu☆:ヒット曲の要素のひとつに「ミステリアスである」というのがあると思いますけど、この曲は大ボス曲ですし、これまでの歴代の大ボス曲も変名義が多かったので。この曲はそんな雰囲気でありつつ、今までにない新しさを加えようと思っていました。そこで名義を隠して、BPM256の32分という枠を決めて。できるだけ「ビックリしてもらおう」と楽曲を構成しました。『IIDX』の場合、「冥」がずっと大ボス曲として君臨していて、なかなかそれを超えられない状況だったので、ひとつ風穴を開けられたらいいな、と思っていたんです。「冥」を超えようと思っていたわけではないですけど、別のベクトルで「何だこれ?!」というものができたらいいな、と。ゲームをやってくれる人にとっても、譜面を作る人にとっても、もうひとつアクセルを踏める曲にしたいと思っていたんですよ。

DOLCE.:確かに、ここまでぶっ飛んだ、とがったものは、今までなかなかなかったかもしれないですね。僕自身、「Mare Nectaris」が出たときは、もうブチぎれちゃいそうなほど難しい譜面が来た印象で……(笑)。でも、改めて考えてみると、それが空気を入れ替える魅力になっていたと思いますし、実際にプレイする人も多かったですよね。

Ryu☆:今までの大ボス曲もそうだと思うんですけど、どんなに難しい曲が出ても、DOLCE.くんのようなスーパープレイヤーの人たちが、絶対にそれを乗り越えてくれるんです。しかも、「人って面白いな」と思うんですけど、ひとりが乗り越えると、それに続いて次々に乗り越えるようになっていくというか。そういう意味では、「Mare Nectaris」のときも安心していました。最初は「何だこれ?!」と思ったとしても、1日~2日ぐらいで誰かクリアしてくれる人が現われて、そこにみんなが続いてくれるんじゃないか、と思っていました。

Ryu☆「この20年の間に、音楽ゲームがひとつのジャンルとして独り立ちした」

――曲を作るみなさんも、プレイヤーを信じているということですね。その両者に信頼関係があることは、20年間も続くナンバリングタイトルならではのように感じます。

Ryu☆:確かに、それはあるかもしれないですね。20年の間に、信頼感が築けたのかな、と。

DOLCE.:プレイヤーからしても、曲を作るクリエイターの方で「この人だったら安心」ということが、プレイする前からある場合も多いと思います。

――そういう意味で、お2人がそれぞれ印象に残っている思い出はありますか?

Ryu☆:今はもうプロプレイヤーになって、解説に回ることが増えていますけど、DOLCE.くんがプレイヤーとして本番できっちりと力を出してくる姿を見ると、本当に痺れます。あのド緊張する場所で自己ベストを出せるというのは、観ていて本当に楽しいですし、DOLCE.くんは強すぎて、みんなが彼に包囲網を張るような状態で。DOLCE.くんが苦手そうな曲をみんなが練習してくる、という状況がずっと続いていましたよね。

DOLCE.:ありがとうございます。負けず嫌いで続けていましたが、結果として大会の盛り上げに、自分も力になることができたのかな、と思っています。eスポーツの盛り上がりもあって、『beatmania』自体もいい状況に辿り着けていると思いますし、今もみんなと切磋琢磨できることを、とても楽しく思っています。

――改めて、お2人にとって、この20年間はどんな期間だったと思っていますか?

DOLCE.:僕は『IIDX』のプレイ歴が17年ぐらいなんですけど、プレイしはじめた頃は、「これを仕事しにして生きていける」という今の状況は、なかなか想像もつかないことで。当時の自分に言ってあげたい、と思うくらいです。当時は世間的には「ゲームは悪」という考え方もまだ強かったですが、自分は、「ゲームをずっとやっていたい」と思っていて。それを諦めずに続けてきてよかったな、だから今があるんだな、とすごく思います。『beatmania』とともに歩んでこられたことが、とても嬉しいです。

――DOLCE.さんはその中で、Ryu☆さんの曲もたくさんプレイしてきたわけですよね。

DOLCE.:そうですね。Ryu☆さんはとても偉大な方ですが、これだけ長いこと『IIDX』に関わり続けている方ってなかなかいないですし、僕が言うのもおこがましいんですけど、そういう意味では親近感を覚えるところもあって。僕の中では時代を共にしてこられた方だな、と思っています。そんなRyu☆さんが今も新曲をリリースしたり新プロジェクトを立ち上げたり、音ゲーや音楽業界を盛り上げて活躍してくれているのを見て、僕も「頑張ろう」と思える原動力のひとつになっていますね。

Ryu☆:うわぁ、嬉しい。ありがとうございます! kors kともよく話すんですけど、『beatmania』の曲って、最初は“ニセモノ感”を持たれていたんですよ。僕はクラブにも通っていたので、当時はそういう人たちにとっての『beatmania』が“まがいもの”というイメージで、「知ってるんだけど、どうでもいい」存在だったこともよく分かっていて。でも、そこからスタートして、この20年の間に、音楽ゲームがひとつのジャンルとして独り立ちしていったことは、本当に感慨深い気持ちです。

――今や、DJやトラックメイカーの方々にも、音楽ゲームをきっかけに活動をはじめた人が本当に増えていますよね。

Ryu☆:そうですね。たとえば、ポーター・ロビンソンさんも『DanceDanceRevolution』が好きだったところから音楽活動をスタートしたそうですけど、今は「音楽ゲームのような曲をつくりたい」というクリエイターがたくさん出てきてくれていて。日本だと、Masayoshi Iimoriさんもそうですよね。そんなふうに、昔と今とではかなり時代が変わっていますし、やり続けたことによって、ユーザーやクリエイター含めて、「みんなで20年前にはなかった新しいジャンルを築けたのかな」と思います。自分も中堅どころになったので、これからは、自分が一番得意なキャッチーなメロディも大切にしつつ、振れ幅を出していけたらな、と思いますね。そうすれば、「こんなジャンルがあるんだ」という新しい音楽の入口にもなれるんじゃないかな、と。普段聴く機会がないジャンルでも、音楽ゲームに入っていれば楽しく触れられると思うので、みなさんのアイデアや楽しみの入口のひとつとして、より広い形で体験を提供できれば、もっと楽しくなっていくのかな、と思っています。

■リリース情報
Ryu☆『starmine 2020 : Mare Nectaris』
価格:¥3,500(本体)+税
発売日:2020年4月29日(水)
Jacket Illustration:Kiyoshi Tanada (Motion Combat)
全曲クロスフェード
<トラックリスト>
[Disc 1]
01. Sakura Bloomin* (st2020 Mix) / moimoi x Ryu☆
02. CoMAAAAAAA (st2020 Mix) / Ryu☆ [beatmania IIDX 26 Rootage]
03. Ievan Polkka (Ryu☆Remix)(st2020 Mix) / moimoi
04. Beautiful Harmony (st2020 Mix) / Ryu☆ [beatmania IIDX 27 HEROIC VERSE]
05. O/D*20 (st2020 Mix) / Ryu* [beatmania IIDX 25 CANNON BALLERS]
06. IIDX RED Ending (Ryu☆Remix) / DJ Yoshitaka [beatmania IIDX 11 IIDX RED]
07. crew (Ryu☆mix)(st2020 Mix) / beatnation Records feat.NU-KO [beatmania IIDX 24 SINOBUZ]
08. fav*fav / Ryu☆
09. Under the Sky (Ryu☆Remix)(st2020 Mix) / 南さやか(BeForU) with platoniX [beatmania IIDX 12 HAPPYSKY / cyber beatnation 1st conclusion]
10. Couleur=Blanche (st2020 Mix) / #FFFFFF [jubeat clan]
11. Dragon Dive / 青龍
12. Go Ahead!! (st2020 Mix) / Ryu☆ Vs. Sota [beatmania IIDX 24 SINOBUZ]
13. Lagrangian Point Ø (st2020 Mix) / tūmahaB [REFLEC BEAT 悠久のリフレシア]
14. 255 (st2020 Mix) / 255 [beatmania IIDX 25 CANNON BALLERS]
15. starmine 2020 / Ryu☆ [beatmania IIDX 4th style]

[Disc 2]
01. Mare Nectaris (st2020 Mix) / 神楽 [beatmania IIDX 24 SINOBUZ]
02. Mare Nectaris (kors k Remix) / 神楽 [beatmania IIDX 24 SINOBUZ]
03. Mare Nectaris (BlackY Remix) / 神楽 [beatmania IIDX 24 SINOBUZ]
04. Mare Nectaris (かめりあ’s “Ingenii” Remix) / 神楽 [beatmania IIDX 24 SINOBUZ]

初回封入特典
Ryu☆直筆サイン入り ジャケットデザインステッカー
アナザージャケット[Mare Nectaris仕様]
※特典は数に限りがあり、無くなり次第終了となります。
※特典内容·デザインは変更になる場合がございます。
※特典は非売品です。

©PONY CANYON ©EDP

Amazon.co.jp
SPECIAL REMIX 音源ダウンロードカード
fav*fav (青龍 Remix) / Ryu☆

とらのあな
SPECIAL REMIX 音源CD
Dragon Dive (Ryu☆Remix) / 青龍

コナミスタイル
SPECIAL REMIX 音源ダウンロード
fav*fav (#FFFFFF Remix) / Ryu☆

※特典内容は変更になる可能性あり。
※特典は数に限りあり。発売前でも特典プレゼントを終了する可能性あり。
※一部取り扱いの無い店舗やウェブサイトあり。予約・購入の際には、各店舗の店頭または各サイトの告知にて、特典の有無を確認のこと。
※各種イベントやコンサートでのご予約購入は対象外となる場合あり。

■イベント情報
Ryu☆「starmine 2020 : Mare Nectaris」発売記念
Ryu☆先生による楽曲制作講座&Ryu☆直筆サイン入りジャケットデザインポスタープレゼント
※新型コロナウイルス感染拡大による政府からの緊急事態宣言を受け、
お客様の健康と安全確保を最優先に考え、6月27日(土)に延期。
また今後の感染拡大の状況や政府および自治体の発表によっては、さらなる延期、イベントの内容変更もしくは中止の可能性もあり。

1時間目…日時:2020年6月27日(土) 13:00開場 13:30開演
2時間目…日時:2020年6月27日(土) 15:30開場 16:00開演
会場:とらのあな秋葉原店C 5F イベントフロア
出演:Ryu☆
内容:Ryu☆先生による楽曲制作講座&Ryu☆直筆サイン入りジャケットデザインポスタープレゼント
※1部と2部で講義の内容が異なる。
※講義内容をノートにとるのは可能。録音・録画は不可。

参加方法:対象店舗にて、対象商品を全額内金で予約者に先着で「イベント参加券」をお渡し。
参加券配布期間:~配布終了、もしくは開演直前まで
参加券配布対象店舗:とらのあな秋葉原店B、秋葉原店C
参加特典:Ryu☆直筆サイン入り ジャケットデザインポスターを参加者全員にプレゼント
※お渡し方法:Ryu☆本人からではなく、参加者自らお取りいただく形となります。
※特典内容は変更になる場合あり。

イベントの詳細はこちら

Ryu☆公式サイト
Ryu☆公式Twitter

DOLCE.YouTubeチャンネル
DOLCE.オフィシャルサイト

新着エッセイ

新着クリエイター人生

水先案内

アプリで読む