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ぴあ

いま、最高の一本に出会える

年末年始特別企画 第6回

水先案内人 吉田伊知郎が選んだ2019年のベストムービー

 

①『月夜釜合戦』(3/9公開)

         
 
 

② 『さよならテレビ』(2020年1/2公開)

         
 
 

③ 『ローマ・オリンピック1960』(国立映画アーカイブ 「オリンピック記録映画特集 」11/26〜12/22で上映)

         
 

今年は釜ヶ崎を舞台にした『月夜釜合戦』『解放区』が相次いで公開されたが、いずれも従来の釜ヶ崎映画にあった外部から盗み見るような構図とは一線を画し、映画クルーが内部に入って関係性を築き上げたからこそ生み出される描写が際立っていた。殊に『月夜〜』は古典落語に範を仰ぎつつ、どっこい生きていく人々の猥雑な活力が満ちた忘れ難い傑作だった。

『さよならテレビ』は本欄で紹介した際は特別上映だったが、正式に劇場公開が決まり、2020年1月2日よりポレポレ東中野、名古屋シネマテークほかで全国順次公開される。秀作を連発してきた東海テレビが自分たちの社内にカメラを向けることで起きる反発と、現在のテレビの閉塞と可能性を見事に映し出す。

『ローマ・オリンピック1960』は取り上げるタイミングが合わなかった作品だが、国立映画アーカイブの特集「オリンピック記録映画特集 ――より速く、より高く、より強く」で上映されたもの。東京五輪の前大会にあたるこの記録映画が予想外に素晴らしく、イタリア映画の底力を感じさせた。カラーの美しい撮影、肉体の躍動とスローモーションで捉えられる走りの鮮やかさ。ユーモラスな描写も巧みに盛り込まれつつ閉会式の荘厳な雰囲気には圧倒される。見学していた黒澤明(東京五輪の記録映画を監督予定だった)が構想していた五輪映画や、市川崑の『東京オリンピック』にも多大な影響を与えたであろうことがうかがえた。

『月夜釜合戦』(C)映画『月夜釜合戦』製作委員会
『さよならテレビ』(C)東海テレビ放送
『ローマ・オリンピック1960』

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