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新顔がズラリ、今年の『レ・ミゼラブル』が発進

ぴあ

1985年にロンドンで生まれ、現在では50か国以上で上演されている、世界的メガヒットミュージカルの代名詞的存在『レ・ミゼラブル』。世界で3か国目の上演地である日本での初演は1987年で、2年前の公演は30周年記念公演として大きな盛り上がりを見せた。あれから2年、“今年の『レミゼ』”のプレビュー公演が本日4月15日(月)に開幕する。

“今年の『レミゼ』”と、まるでボージョレ・ヌーボーのような言い方をしてしまいたくなるのは、それだけ年によって味わいが異なるから。ヴィクトル・ユゴーの長編小説が完璧と言っていい構成と音楽によって舞台化された作品は、もとよりロングランされて然るべきハイレベルかつ普遍的な内容だが、それだけではさすがに30年以上は続かなかっただろう。毎回のようにキャストを入れ替え、時には演出を大幅に変更し、常に新風を吹き込み続けてきたから今がある。逆に言えば、どんな新風を受け入れても尚『レ・ミゼラブル』であり続けられるこの懐の深さこそ、作品の偉大さの証明であるとも言えるだろう。

日本版では、プリンシパルと呼ばれる主要9役について常にダブル・トリプル・クワトロキャストが組まれてきており、ここ数年はそのうちの何役かに新キャストが投入されることが多かった。全役が本国スタッフによる厳正なオーディションで決定されるため、新たに受かる俳優がひとりもいない役があったことがその理由と考えられるが、今年は久々に9役すべてに新キャストが揃っている。

満を持してのファンテーヌ役となる濱田めぐみ、ミュージカル界での確固たる実績を引っ提げて新役に挑む上原理生、伊礼彼方(ともにジャベール)、小野田龍之介(アンジョルラス)、ミュージカル界の新星となりそうな屋比久知奈(エポニーヌ)、熊谷彩春(コゼット)、三浦宏規(マリウス)、異ジャンルからの参戦となるトレンディエンジェルの斎藤司(テナルディエ)、朴璐美(マダム・テナルディエ)。何より、弱冠33歳、つまり日本初演時にはまだ生まれてもいなかった新ジャン・バルジャン、佐藤隆紀の巻き起こす新風に期待が高まる。

4月15日(月)から18日(木)のプレビュー公演を経て、帝国劇場にて4月19日(金)から5月28日(火)まで上演。その後、名古屋、大阪、福岡、北海道へと、全国5大都市ツアーが9月まで続く。

文:町田麻子

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