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三上博史が初の武将役を回想、広瀬すずは海老蔵の目力に「絶対そらさないぞ」

ナタリー

21/3/16(火) 6:00

左から三上博史演じる今川義元、広瀬すず演じる濃姫。

特別ドラマ「桶狭間~織田信長 覇王の誕生~」より、キャストの三上博史、広瀬すずのインタビューコメントが到着した。

市川海老蔵の十三代目市川團十郎白猿襲名を記念した本作では、織田信長がわずかな軍勢で今川義元の大軍を打ち破った桶狭間の戦いが描かれる。海老蔵が信長に扮し、三上が義元、広瀬が信長の正室・濃姫を演じた。

「時代劇自体がほとんど経験がなく、特に武将の役の経験がないので、今までの役者人生で刀を持ったことがないんです」と明かす三上は、早めに京都に入って殺陣の特訓に励んだという。桶狭間の戦いのシーンを「その時に実在した“魂”のようなものが、うすら見えたらいいなあと。義元の魂に僕が入っていくのか、僕の魂に義元の魂が入っていくのかわからないですが、何か少しでもその“魂”を見てくださる方が体感していただけたら作品として面白いのではないかなと思います」と振り返り、「監督(河毛俊作)は映画『ダンケルク』をやりたいと撮影前におっしゃっていたんですけれど、どのような感じにできあがっているのか? 楽しみです」と期待を寄せた。

広瀬はオファーを受けた際の心境を「実は、“舞台と時代劇はむいていないかもしれない!”と思っていました(笑)。でも『なつぞら』を終えた後に、何か新しいこともやってみたいな、と考えていたので、このタイミングでこのお話がいただけてよかったです」と告白。「なつぞら」の大森寿美男が手がけた脚本を「セリフが優しくて、毎回読むのが楽しみになる単語も多くて」とたたえ、海老蔵との共演については「絶対に目をそらせてはいけない、負けたくないという気持ちになるほどの目で見つめられるので、“絶対、目をそらさないぞ”という気持ちで演じました」と感想を述べた。

「桶狭間~織田信長 覇王の誕生~」はフジテレビ系で3月26日21時よりオンエア。

十三代目市川團十郎白猿襲名記念ドラマ特別企画「桶狭間~織田信長 覇王の誕生~」

フジテレビ系 2021年3月26日(金)21:00~23:32

三上博史 コメント

放送が決まったときの感想

テレビドラマは即時性だと思っているので、作った作品は本当はすぐに見てほしいのが希望ではあります。でもこういう(コロナ禍という)ご時世で、撮影からは日が経ってしまいましたが、思いを込めた作品ですので、やっと皆様に見てもらえることができてうれしいです。

オファーが来たときの感想

桶狭間の戦いは歴史として知っているのですが、今川義元という人物はほとんど知らなかったので、まずはそこから調べ出しました。実際に会うことができるわけではないので、どこまで知ることができるのか? 結局はたどり着けないのかもしれないのですが、撮影前に“今川ツアー”を行ったんです。まず合戦地の桶狭間に行って、そこから埋葬された場所がいくつかに分かれているので、静岡に向かって3カ所くらい、まず首塚(東向寺)から最後に菩提寺を周って。友人の住職が“お墓参りをするのなら”とつきあってくれたので、二人で行脚して供養をしました。それが昨年3月でしたね。どこもひっそりと弔っていた場所なので、ちょっとした丘の裏側とかにお墓はあったのですが、ちゃんとお花が手向けられていました。“あ、よかった、ちゃんと見守ってくれている人がいるんだ”って思って、二人で“よかった、よかった”となごやかにお参りをしました。

今回の役を演じることについて

言葉は違うかもしれませんが義元はとても家柄が良く、貴族ですので、その品格のようなものは演技では出せると思うのですが、一方で武将でもある。私は時代劇自体がほとんど経験がなく、特に武将の役の経験がないので、今までの役者人生で刀を持ったことがないんです。これは殺陣をやらなくてはいけないと思い、早めに京都に入ってずっと練習していました。殺陣師の方と相談しながら、本番までにいくつか(パターンを)想定して作り上げていったのですが、意外と本番はあっという間に終わってしまいました。他に思い出深いのは、美術スタッフさんの準備でした。事前に、“こういうものがあったらお芝居で使えると思うので用意してもらえたら”と、東京と京都でやりとりをしていたのですが、すごく気持ちをくんでくださって、あれもこれも用意してくださったんです。とてもスタッフさんの愛情を感じましたし、演じる上で助かりました。それは衣装にも言えることで、“こんな生地、今川は着るかもね”と、いろいろ考えて仕立ててくださって、本当に幸せな気持ちで撮影に臨めました。

桶狭間の戦いのシーンの感想

その時に実在した“魂”のようなものが、うすら見えたらいいなあと。義元の魂に僕が入っていくのか、僕の魂に義元の魂が入っていくのかわからないですが、何か少しでもその“魂”を見てくださる方が体感していただけたら作品として面白いのではないかなと思います。合戦シーンは、監督がどういうアプローチ、切り口で撮ろうとしていたのか…スペクタクルに撮りたいのか、心情よりで撮っていきたいのかわからなかったので何とも言えませんが、僕としてはその“魂”のアプローチが映ってくれたらいいなあと思います。舞台の世界でも、遠く離れていて、クローズアップしなくても魂が浮き出る場合もあります。これはもうできあがりを見てみないとわからないのですが。

市川海老蔵との初共演の感想

これまでご一緒したことがなくて、とても興味がありました。本番中は対峙するわけですが、それだけでは物足りないので、スタンバイの合間でいろいろな話をしました。監督も入って三人で話すと、三人ともてんでばらばらですごく楽しかったです(笑)。僕は断片的にしか見ていないのですが、僕が対峙させていただいたシーンでは、“あっ、信長ってこういう人だったんだ”という魂のエッジのようなものを海老蔵さんには感じました。僕の義元の魂の形とは違う対峙の仕方だと思います。

河毛俊作との仕事について

これまで時代劇でご一緒したことがないのでどうなるのかなあと思っていましたけれど、撮っているときは特に(普通のドラマと)変わらなかったように感じました。でもできあがってみたらきっと違うんだろうという予感はしています。監督は映画「ダンケルク」をやりたいと撮影前におっしゃっていたんですけれど、どのような感じにできあがっているのか? 楽しみです。

視聴者へのメッセージ

僕は信長(海老蔵)以外の方とのシーンがあまりなかったのですが、存じ上げている方ばかり出演されているので、その皆さんがそれぞれのシーンでどのようなお芝居をされて、この作品を作りあげているのかがとても楽しみです。きっとどのシーンを切りとっても面白いとと思いますし、ぜいたくな、すごく見応えがある作品だと思います。その中で僕は相変わらずちょっと狂気に走りますけれど(笑)。もちろんそうではないところもありますが、“あ、またやってる”と十八番(おはこ)だと思って見ていただけたらと思います。生き生きとお芝居できましたし、本当に楽しかったです。

広瀬すず コメント

オファーが来たときの感想

実は、“舞台と時代劇はむいていないかもしれない!”と思っていました(笑)。でも「なつぞら」を終えた後に、何か新しいこともやってみたいな、と考えていたので、このタイミングでこのお話がいただけてよかったです。

今回の役を演じることについて

所作が決まっているので、先生に細かく聞いて、練習の時間を設けていただきました。他にも、登場人物の関係性を把握したいと思い、本を読んだり時代劇のドラマを見たりもしました。(実際演じてみて)所作が入ってくるので(現代劇のように)自分の心情だけで自由に芝居ができない、セリフも難しい中で、その奥を読むことが難しかったです。それは今までにない感覚で、“これが時代劇か”と思いました。

市川海老蔵が演じる織田信長について

信長のことをしっかりと調べたわけではないのでイメージでしかないのですが、海老蔵さんが演じられる信長は、“きっとこういう人だったんだろうなあ”と思わせるようなたたずまいでした。つい目で追ってしまうような存在感も、多分共通しているところだと感じました。お芝居になると、絶対に目をそらせてはいけない、負けたくないという気持ちになるほどの目で見つめられるので、“絶対、目をそらさないぞ”という気持ちで演じました。以前、イベントでお会いしたことがあったのですが、その時も、絶対的なオーラやつい目で追ってしまう存在感を感じたことを思い出しました。

大森寿美男の脚本について

今回のお話をいただいた時に、大森さんが「なつぞら」執筆の後も休まずにこの脚本を書かれていたということも聞いて、さらにやってみたいなとも思ったんです。大森さんの脚本は、セリフが優しくて、毎回読むのが楽しみになる単語も多くて。「なつぞら」の時も、ストレートなセリフとそうではない表現の微妙なニュアンスが私はすごく好きでした。でも今回は時代劇なのに、全然違うお話をこんなふうに描けるなんて、とびっくりしました。

印象に残っているシーンについて

父の斎藤道三が討ち死にした後に、“私は信長様にとって役に立てない身になった”というシーンです。実はクランクインして二日目の撮影だったので、正直、“難しいな”とも思ったのですが、すごく考えながら演じました。土田御前とのシーンも、黒木さんは一言しゃべられた瞬間に、“やっぱりすごい方だな”と思いながら演じさせていただきました。

初の時代劇を終えた感想

時代劇には、現代劇ではあまり感じることのできない、はかなさがあって。今回は撮影の日数が少なかったので。まだまだ知らないこともたくさんあるだろうなと感じました。今回演じた濃姫は、独特の存在感があるイメージだったので、演じられたことがとてもうれしかったですし、別の作品でまたこの役をやってみたいなと思いました。そういうのも時代劇ならでは考えられることですよね。

視聴者へのメッセージ

濃姫の強くて、でもどこかはかないところはとても魅力的で、その表現には悩みましたが、現代の女性にも共感していただけるところだと思います。戦のシーンは私も一視聴者として楽しみにしています。

(c)フジテレビ

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