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間宮祥太朗×鈴木伸之に聞く“強さ”「誰かのために頑張れる人は強いと思う」

ぴあ

間宮祥太朗、鈴木伸之

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強さとは、どんなことを言うのだろうか。ただ、腕力に勝ることが強さなのか。度胸があることが強さなのか。映画『東京リベンジャーズ』に出てくる男たちを見ていると、強さについて改めて考えたくなった。

大切な人を守るため。ふがいない自分を変えるため。10年前へとタイムリープしたタケミチ(北村匠海)。そんなタケミチの前に立ちはだかる札付きの不良・キヨマサを鈴木伸之が、東京卍會(トーマン)のナンバーワン・マイキー(吉沢亮)に異常な執着心を示すキサキを間宮祥太朗が演じる。

これぞ新世代ヤンキー映画の決定版。熱い男たちの激突を演じたふたりは、強さについてどんな答えを聞かせてくれるだろうか。

キヨマサには、目にクマが必要だと思った

――役を演じるにあたって、おふたりはそれぞれどんなことを心に置いていましたか?

間宮 今回のお話の中ではキサキがどういう人間なのかという説明がほとんどないんですよね。謎めいている中、唯一核心に近いのは、「マイキーの隣にいるべきはドラケンじゃない」という台詞だけ。

でも、それもマイキーを取って食うためにそばにいたいのか、それとも別の意味なのかということはこの映画の中ではわからない。だから、まずは観てくれた人に印象が強く残ればということを考えていました。

――短い出番の中で存在感を示すのは、技量がいりますよね。

間宮 でも、短いからこそ逆に存在感が出ることもあると思うんですよ。ポイントポイントで出てくるから気になることってあるじゃないですか。だから、無理に何か大きく表現しようとするのではなく。他のみんなが気持ちを言葉で発散させていく分、僕は逆に発散よりも吸引というつもりで、内側に、内側に、エネルギーを溜めていくことを意識していました。

――鈴木さんはどうですか? いつもより体格も大きくしたように見えましたが。

鈴木 若干大きく見せたいというのもあったので、撮影期間中は結構食べてて。今よりも5kg以上は大きかったかな。

あと、見た目に関して言えば、目の下にクマを描いてもらったんですよ。キヨマサって体にいいものを食べて食ってないだろうなと思って。常に寝不足の栄養不足のキャラクターにしたくて、クマを足していいですかという話を英(勉)監督にしました。

――タケミチとの対決シーンを終えたときのことがぜひ聞きたいです。

鈴木 ラス立ち(ラストの立ち回りのこと)の前にコロナの影響で撮影が中断して。だいぶ期間が空いて、最後にラス立ちだけ撮ったんですよ。だから、まずは怪我がないこと、キャストからもスタッフからも感染者が出ないことを祈りながら。僕らもリベンジのつもりで挑んで乗り越えたシーンだったので、終わったときは感慨深いものがあったし、最後は匠海くんと握手をして終えました。

タケミチが強くなれたのは、人とのつながりがあったから

――この映画を観て、強さってなんだろうということを考えました。おふたりはこの映画を観て、強いってどういうことだと感じましたか?

間宮 この映画で感じたのは、人とのつながりですね。タケミチが強くなれる理由って、やっぱり人とのつながりだと思うんですよ。それは日向だけじゃなくて、マイキーやドラケンへの憧れもあれば、置いていかれたくないという気持ちもあっただろうし。もちろんアッくんとの友情とか、キヨマサに対しての憎悪もある。

鈴木 確かに。

間宮 そういういろんな要因でタケミチは強くなっていった。タケミチだけじゃなく、マイキーにもドラケンがいて、ドラケンにもマイキーがいるから強くいられる。そういう人のつながりが支える強さをすごい感じて。

逆にキヨマサはあれじゃない? マイキーから責められたときも、全員からバッて指差されて。

鈴木 あはは。そう、全部キヨマサのせいにされて。

間宮 あそこで守ってくれる人がいないところが、キヨマサの弱さなのかなとか。

鈴木 でもその通りかも。大事なのは、どれだけ人のために動けるか、どれだけ人を思えるか、なんですよね。タケミチは、何かのために、誰かのために、体を張って頑張っている。その姿を見て心打たれるわけじゃないですか。人のために何かができる人って強いなと思いましたね。

――おふたりは人のためにという気持ちが自分を強くしてくれたことはありますか?

鈴木 もちろん作品のために、人のためにという気持ちはあるけど、僕は結構自分のためにという考えの方が強いタイプかもしれない。現場にいるときも、まずは自分のことだけを見て、しっかりやろうと思うことの方が多いし。あんまり人に左右されないというか、いい意味でも悪い意味でも自分を通してしまうでいっちゃうケースが多いかもしれないですね。

間宮 でもこういうのありません? 本当はそんな差をつけちゃいけないんだけど、すげえハモったというか、信頼関係のある共演者がいると、その人の寄りのシーンのときは、自分が映らなくてもつい頑張っちゃうみたいな(笑)。

鈴木 あ〜! わかるかも(笑)。

間宮 自分はちらっとも映ってもいないんだけど(笑)。なんか相手のためにというのがあって。

鈴木 逆に自分が寄りのときに、相手に手抜かれると嫌じゃないですか?(笑)

間宮 あはは!

鈴木 あれ、気づくじゃないですか。

間宮 気づく気づく。びっくりするぐらい抜く人いるから(笑)。

鈴木 そうなんですよ。相手が抜いているのがわかっちゃうと、こっちも冷めちゃいそうになるから。あれが嫌なので、僕は自分が映ってなくても手は抜かないようにしています(笑)。

今の時代は、財力が男の強さにつながっているのかも?

――おふたりは、強い男への憧れはありますか?

間宮 ありますね。

鈴木 うん、あります。

――おふたりの考える、強い男とは?

間宮 『東京リベンジャーズ』に近いところで言うと、『仁義なき戦い』に出てくる男の人はカッコいいですね。あの世代の人たちが今の僕らと同い年のときの姿とか見ると、なんか年輪が違うなあって思うんですよね。

鈴木 確かにね。

間宮 みなさん、自分の生き方の哲学があるんですよね。さっき言ったような、誰かのためにっていうのもありながら、それもひっくるめて自分のためだろ、みたいな感じで生きている。その感じがカッコいいなって。

鈴木 現代とはまたちょっと違いますもんね。特殊というか。

間宮 今はもうああいうのは生まれないよね。

――鈴木さんは男の強さってなんだと思いますか?

鈴木 ちょっと全然関係ない話になっちゃうかもしれないですけど、女の人って結婚するとき、その人の内面を好きになって結婚するのか、その人の持っているお金とか安定性に惹かれて結婚するのかどっちだろうと思ったんですよ。

間宮 気になるね(笑)。

鈴木 今の時代は、ある意味、そういう財力が男の強さにつながるのかなって。1回女の人に聞いてみたいです。めっちゃ自分がいいなと思ったとしても、お金を一切持っていなかったら結婚しないのか。そんなに好きじゃないけど、お金をすごい持ってたら結婚するのか。

間宮 そこで言うとさ、俺、動物のドキュメンタリーが好きでよく観るんだけど。この間、池でカモが一匹のメスを争って喧嘩している番組がやってたから、それを30分くらいずっと観てて。結局勝った方がメスと結ばれるんだけど。動物界はそういうふうに強いオスの遺伝子を残したいというのが絶対あるじゃないですか。じゃあ人間界で言ったらそれはなんだろうって。

鈴木 人間だと、お金持っている人イコール遺伝子が強いみたいなものもある気がする。

間宮 あとはマッチョとかね。人間はお金とか言葉とか文化とかいろんなものを手に入れたけど、そういうドキュメンタリーを観ていると、動物みたいな純粋な強さに憧れるし、自分自身、そうありたいなとは思いましたね。

ケータイが時速300kmで離れていったのは、ちょっとヘコんだ(笑)

――自分自身は強いと思いますか?

間宮 僕、細かいことをあんまり気にしないんですよね。仕事がないときも全然焦ったりしなかったし。

鈴木 へえ〜。

間宮 別にそれは自信があったからとかではなく。そもそも浮き沈みがあんまりない。そういう意味では強いのかもしれない。

――普通だったら仕事がないときって焦りそうなものですけど、何を考えていたんですか?

間宮 仕事のことは何にも考えていなかったですね3ヶ月スケジュールが空いていても、どうやって遊ぼうかなみたいなことしか頭になかった。たぶんそのときそのときのことしか考えていないのかもしれない。

鈴木 僕も似たところありますね。休みだったら休みで、ゴルフ行こうとか、どっか海外旅行に行こうとか、そっちにもうベクトルを向けちゃうので。

間宮 そうそう。で、忙しかったら忙しかったで、特に荒れたりすることもなく、まあしょうがないなという感じになる。

鈴木 そのへんの切り替えは役者あるあるなのかもしれないですね。

――では最後に、そんなメンタルの強いおふたりが、最近プチヘコんだことを教えてください。

鈴木 僕、サウナが好きで。家でもサウナが入れる方法を、窪田(正孝)さんに教えてもらったんですよ。それが、お風呂の温度を高くしてサウナ状態にして。中に大きい桶を置いて、そこに水をためて水風呂にして。サウナ、水風呂と入って、あとはベランダで外気浴するというものなんですけど。

間宮 それをつくったのがすごいわ(笑)。

鈴木 窪田さんが「のぶ、これでととのえるぞ!」って言ってて(笑)。ところが、この間、桶が壊れちゃって、ちょっと右側に傾いてるんですよ。で、僕俺も斜めになりながら桶に浸かったんですけど、そのときは「何やってるんだろう…」ってちょっとヘコみました(笑)。

間宮 僕はこの間、新幹線で京都に行ったんですけど、降りた瞬間にケータイを席に忘れたことに気づいて。すぐに駅員さんに相談して。次、新大阪だったから、新大阪に着くまでにピックアップしてもらえたら取りに行けると思ったんだけど、新大阪を過ぎちゃって。

鈴木 うわ〜!

間宮 しかも、車内で拾ったものを新幹線から出して、別の駅で受け取ることができないらしくて、終点まで行きますって言われちゃったんですよ。

鈴木 終点って?

間宮 博多!

鈴木 えー!

間宮 これは受け取れないわと。地方でケータイがないと何もできなくてしんどいなと思って、結局京都で買いました、新しいのを。

鈴木 それはヘコむわ。もったいない…。

間宮 完全に忘れてたならあきらめがつくんだけど、新大阪に着く前に気づいていたから余計ショックで。ケータイが時速300kmぐらいでどんどん離れていったのはちょっとヘコんだかな(笑)。

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撮影/奥田耕平、取材・文/横川良明、衣装協力(間宮さん)/NaNo Art、HAWKINS、
スタイリスト/津野真吾(impiger)

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