現代美術に現れる文学とは? 『話しているのは誰? 現代美術に潜む文学』展
19/9/5(木) 0:00
小林エリカ 《わたしのトーチ》 2019 年 Cプリント 54.9×36.7cm(各、47 点組) 作家蔵 ©Erika Kobayashi Courtesy of Yutaka Kikutake Gallery 撮影:野川かさね
現代美術家6名によるグループ展『話しているのは誰? 現代美術に潜む文学』が国立新美術館で11月11日(月)まで開催されている。
同展に参加するのは、北島敬三、小林エリカ、ミヤギフトシ、田村友一郎、豊嶋康子、山城知佳子の6名のアーティストたち。1950年代から1980年代生まれまでと年齢は幅広く、表現方法も映像や写真を用いたインスタレーションをはじめとして多岐にわたる。
そんな彼らの共通点は、作品のうちに「文学」の要素が色濃く反映されていることだ。
2014年より日本各地を撮影した風景写真シリーズ「UNTITLED RECORDS」の制作を行う北島敬三。目に見えないもの、時間や歴史、家族や記憶をモチーフとして作品を手がける小林エリカ。映像や写真などを用いて、社会政治的事象、とりわけセクシュアリティとマイノリティの問題を取り上げた作品を手がけるミヤギフトシ。既存のイメージやオブジェクトを起点にしたインスタレーションやパフォーマンスを手がける田村友一郎。そろばん、サイコロ、安全ピン、油絵具などの既製品や美術に馴染みのある物質を素材に手を加え、これら事物の中に複数の見え方が表出する作品を制作する豊嶋康子。写真、映像、パフォーマンス、インスタレーションによって沖縄における米軍基地や戦争の問題を掘り下げてきた山城知佳子。
さまざまな形式で表現活動を行う彼らの作品の中に「文学」がどのように潜んでいるのか? その多様な現れ方を感じ取ってみたい。
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