1929年、チリ生まれ。映画監督、詩人、舞台演出家、コミック作家として活動しながら、タロットや禅、瞑想などにも積極的に取り組み、世界中に熱狂的なファンを持つカルトの巨匠、アレハンドロ・ホドロフスキーの最新作『ホドロフスキーのサイコマジック』が抜群におもしろい。 「常軌を逸している。悪趣味かつ、感動的。ホドロフスキーは今回も安全な道を選ばなかった」という“ロック＆フォーク誌”の評が的確にその独自の魅力を言い当てているが、自分が考案した心理療法である“サイコマジック”という技法を映像で解き明かしていくホドロフスキーはもはや“魔術師”の域に達している。自身のこれまでの作品の映像もうまく使いながら、展開される10のサイコマジックの処方行為。宣伝文句通り、これは「言葉を超越した癒し　究極の映画体験」だ。