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蜜蜂と遠雷

19/10/1(火)

ピアノの天才と秀才が国際ピアノ・コンクールでトップを競うのを見ながら、音は吹き替えでも違和感のない俳優たちの名ピアニストぶりに見とれた。忘れ難いシーンが一つ。1次審査が終わり、2次の前夜、月の光の下で最年少の塵がドビュッシーの『月の光』を弾いている。そこへ少女の頃に挫折、いま再挑戦する亜夜がきて連弾になった。呼吸が自然に合っていつの間にかジャズの名曲『ペーパームーン』になり、それがベートーヴェンの『月光のソナタ』へと変わる。クラシックもポピュラーもない曲の流れ。小説には出来ない音の出る映画ならではの魅惑の表現を楽しみ、天才とは違い、努力で才能を磨く秀才の悲哀を演じる松坂桃李の巧さを味わう。

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