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A応Pが語る“アニメ賛歌”で届ける作品とファンへのエール、そして卒業メンバーへの思い

リアルサウンド

20/5/20(水) 12:00

 A応Pのニューシングル『風吹けば月夜の果てに』が5月20日にリリースされる。

 彼女たちは3月にシングル『FREEDOMでムダに無敵!!』をリリース。その2カ月後に発表されるこのシングルの表題曲は前作のそれとは様相が一転。「FREEDOMでムダに無敵!!」が言葉遊びとポップなメロディを楽しむ1曲だったのに対して、「風吹けば月夜の果てに」はシリアスかつパンキッシュなナンバーに仕上がっている。

 この曲は現在放送中のテレビアニメ『継つぐもも』のオープニング主題歌。今回リアルサウンドでは、A応Pの旭優奈、工藤ひなき、小嶋凛、巴奎依、春咲暖、広瀬ゆうき、星希成奏の7人に多種多様なアニメのテーマソングを歌うA応Pなりのアニメ世界の解釈術から、来たる8月にグループを卒業することが決まっている巴奎依に対する思いまで、幅広い話を聞いた。(成松哲)【最終ページに読者プレゼント&オリジナル動画あり】

アニメへの思いがバラバラなことを大切にしたい

ーーみなさんが5月に発表するシングル『風吹けば月夜の果てに』の表題曲は、3月のシングル『FREEDOMでムダに無敵!!』から一転、パンキッシュな高速2ビートに和テイストあふれるメロディが乗る1曲です。この楽曲の振り幅の大きさに歌っているご自身が振り落とされそうになったりはしないものなんですか?

旭優奈

一同:あはははは(笑)。

巴奎依(以下、巴):「全力バタンキュー」(2016年)がそうだったように、和の曲調はA応Pの得意ジャンルだったりするので、実はなじみ深いんですよ。

小嶋凛(以下、小嶋):「恋に咲く謎、はらはらと」(2018年)も同じ和テイストだし、「全力バタンキュー」も「恋謎」も好きな曲だったので、また同じテイストの曲が歌えるのがうれしかったですね。

工藤ひなき(以下、工藤):私もものすごく心に刺さる曲だったので、デモをもらったときから何回も聴くくらい楽しい曲でした。

ーーではレコーディングもスムーズでしたか?

広瀬ゆうき(以下、広瀬):「FREEDOMでムダに無敵!!」の早口には振り落とされそうになったんですけど(笑)、「風吹けば月夜の果てに」はストレートに歌えた気がします。

工藤ひなき

春咲暖(以下、春咲):私も爽やかさと疾走感があっていいな、という思いと、ドラムがけっこう大胆なビートを刻んでいることへの驚きが組み合わさって、歌っていたらすごく楽しくなれて。レコーディングのときは「この曲、ダンスはどうなるんだろう?」ってすごく楽しみにしていました。

旭優奈(以下、旭):私も早く振り付けや衣装を見たいな、と思ってた。

ーー一方、歌詞なんですけど、こちらも和テイストが強いというか、言ってしまえば漢字が多い(笑)。

巴:確かに(笑)。

ーーしかも願いを叶えるべく覚悟を決める歌というシリアスなものになっています。ここも言葉遊び的なノリが強かった「FREEDOMでムダに無敵!!」とは大きく違います。

巴:A応Pのことをなんとなく知っている方だと「はなまるぴっぴはよいこだけ」(2015年)とか「全力バタンキュー」みたいな「歌詞とは?」みたいな曲、ふわっとしたかわいい曲のイメージが強いかもしれないんですけど、実はこういう力強い曲も少なくないですから。楽しい歌詞と力強い歌詞の二極化している感じすらしますし。

広瀬:1stシングル「Never Say Never」(2013年)もタイトルもそうだし、歌詞自体もガツンとした曲でしたし。メンバーによってA応P歴に差はあるんですけど、私はそうだし、たぶんみんなも活動を続ければ続けるほどこういう力強いメッセージも自分たちにハマってくる感覚は持っていると思います。歌えば歌うほど、歌声にメッセージ性を込めやすくなるというか。

小嶋凛

ーー巴さんと広瀬さん以外の後輩組のみなさんも、この手の力強いリリックは慣れましたか?

星希成奏(以下、星希):A応P ZERO名義で活動を始めた3年前から先輩の背中をずっと見てきていますし、その先輩たちと3rdツアー(『A応P 3rd LIVE TOUR 2018-2019 ANIMETIC PLAYLIST えーおうぴーの こうげき!』)と4thツアー(『A応P 4th LIVE TOUR 2019-2020 LOOK at ME!!!』)を一緒に回ってきたこともあるので、後輩メンバーも全員、以前よりは自信を付けている感じはあります。それにほかのメンバーに対する信頼感もあるから、私は私なりにしっかり歌えば、ほかのメンバーもしっかり応えてくれるし、ちゃんとA応Pらしくなる、と思っています。

ーーただ、この歌詞って力強い一方で抽象度が高いじゃないですか。〈滲む色に溶けだした愛の花〉、〈霞む雲に届かない朝を知る〉と、それぞれが自由にイマジネーションを膨らませられるフレーズで彩られている。レコーディング前にメンバー間でこの歌詞の解釈を擦り合わせたりは?

春咲:しないですね。

巴:気持ちがバラバラであることが逆に大事だと思っているので。今回の「風吹けば月夜の果てに」であれば、オープニング主題歌に採用していただいているアニメ『継つぐもも』に対するメンバーの印象や好きなポイントってそれぞれ違うと思うんですよ。それを尊重したいとも思っているので。

「この曲はゴジラで、次の曲はシン・ゴジラ」

ーー今回に限らず、タイアップ曲を歌うときは先ほどおっしゃっていたようにアニメの世界観をきっかけにイメージを擦り合わせている?

巴奎依

巴:タイアップ曲じゃなくても、いつもそうやって曲に対するイメージの骨組みを作っている気がします。たとえばライブって前半戦は弾けるブロックで、中盤はしっとりしたブロックという感じで、テイストの似た曲を何曲かずつ集めてセットリストを作るじゃないですか。で、これは自分でも「なにをやってるんだろう?」って話なんですけど、ライブの打ち合わせのときってセットリストのメモを見ながら、「このブロックはゴジラのイメージで、その次のブロックはシン・ゴジラで……」ってメモをするんですよ。

ーー巴さん、ホントに“なにをやってる”んですか?(笑)

一同:あはははは(笑)。

広瀬:いや、でも私たちはホントに大マジメなんです!

星希:みんなアニメや特撮のファンなので、全員が知っている作品やキャラクターにたとえておくと細かいところまでイメージを共有できるんです。

ーーであれば今回は『継つぐもも』……つまりは『つぐもも』というシリーズの新作アニメのテーマソングである、ということさえ共有できていれば、ハーモニーは成立するという確信があった?

工藤:確信っていうほど強い自信ではなかったんですけど、もしかしたら8人それぞれ『つぐもも』シリーズに対する感想は違うのかもしれないけど、その感想は全部『つぐもも』という作品のことではあるので、巴さんが言っていたとおり、バラバラのほうがいい。『つぐもも』シリーズの世界観を8通りの歌声で表現できるし、でもみんな歌っていることは同じ作品のことだからちゃんと声も揃うんだと思います。

巴:全員がアニメファン出身っていうことと、8人という大人数で歌うっていうことが、ほかのアニソンアーティストさんとは違うA応Pならではの強みなのかもしれないし、それがグループにとって必要なことなんだと思っています。

ーーでは、みなさんの思う『つぐもも』シリーズ感とは?

春咲暖

広瀬:コメディと美少女ものとバトルものっていう複数の要素がすごくぜいたくに盛り込まれた作品だなと思ってます。しっかりバトルもするし、ガッツリお色気もあるし(笑)、女の子はかわいいし、それを全部一緒に楽しめるのってすごくアニメーションらしいなあ、という気がします。前シリーズの『つぐもも』もそうだし、今の『継つぐもも』も観ていると「アニメを観てるなあ、私!」っていう気持ちになれるんです。

工藤:確かにあの振り幅の大きさにはビックリしました。お色気はお色気で全力でやるし、バトルもバトルで全力でやる大胆さがあるし、その表現の仕方も「これ、放送するんだ!?」みたいな……。

巴:あはははは(笑)。

工藤:なんかそういう振り切れたところに、広瀬さんの言う通り、アニメらしさというか、懐かしさを感じていて。実家のような安心感のあるアニメだなと思ってます(笑)。

ーー星希さんは?

星希:私、ラッキースケベが出てくるアニメが大好きなんですよ(笑)。

ーーでも「風吹けば月夜の果てに」の歌詞にラッキースケベ要素はひとつもないですよ?

星希:そこは広瀬さんや工藤が言ってくれたみたいに、ラッキースケベがありながらも、バトルはしっかりバトルをしてくれている。(加賀見)かずやと桐葉は普段はおちゃらけているんだけど、戦うときの眼差しは真剣なんです。だから「風吹けば月夜の果てに」はその眼差しとシンクロしている曲なのかな、と思いながらレコーディングしました。

旭:私は星希と逆で、『つぐもも』シリーズのバトルシーンのカッコよさが好きなので、この歌詞はすんなり受け入れられたし、だからこそ強めに歌おうって思っていました。

広瀬ゆうき

広瀬:私も桐葉の強さをすごく表しているなと思ったので、そういうイメージで歌ってたかなあ。

小嶋:私もそうですね。桐葉の芯の強さとリンクした曲だなと思ってます。

工藤:逆にオープニング曲のシリアスさと、アニメ本編のラッキースケベのギャップを楽しんでいただいても面白いと思いますし。

春咲:でも私は『つぐもも』シリーズって確かに明るくて楽しいコメディが軸にはなっているし、バトルも激しくて、ある意味スカッとできる作品だとも思うんですけど、どこかダークというか、物語の向こうに霞がかかっている雰囲気がある気がしていて……。

ーーじゃあ、実はこの歌詞は『継つぐもも』の今後の展開を占う内容になっているかもしれない?

春咲:なんかシニカルというか、シリアスな展開が待ってそうですよね。それが『つぐもも』シリーズのよさだし、今回の曲に、アニメの世界とリンクしているイメージがあるんだと思います。

巴:アニメとリンクという意味では、今回曲の歌い出しは私が担当しているんですけど、私、こういう声をしているじゃないですか。

星希成奏

ーーいわゆるアニメ声というか、かわいい声をなさってますよね。

巴:だからいつもならこういうカッコいいメロディの曲じゃなくて、楽しい曲やかわいらしい曲の歌い出しを担当することが多いんですけど、今回、歌い出しが私に回ってきたっていうことは制作陣もバランスをとっている気がするんです。

ーー確かにこの曲って歌詞やメロディがハードなのに対してボーカルがかわいいですよね。

巴:だからシリアス一辺倒ではない。コミカルな部分やセクシーな部分もあるアニメの世界を声で表現できているのかな? という気がしていて、それがうれしいんですよね。

8年目のA応Pだから歌えるアニメーション賛歌

ーー「風吹けば月夜の果てに」は、アニメ『つぐもも』の第2期のオープニングテーマですが、第1期では、バンドじゃないもん!(現・バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI)の「METAMORISER」が歌われていましたが、アニメシリーズのテーマソングを別のアーティストから引き継ぐのはプレッシャーにはなったりしませんか?

巴:まずタイアップ曲を歌うこと自体プレッシャーはあるし、確かに第2期というプレッシャーもありますね。ただ、それはネガティブなプレッシャーではないというか「新しい『つぐもも』のテーマソングはA応Pに歌ってもらいたい」って思っていただけたんだから、その思いに全力で応えたいっていう気持ちなんです。がんばろう!って。

広瀬:私もうれしかったかなあ。というのも、そもそもバンもん!さんの「METAMORISER」がすごく好きだったんですよ。あの曲がテレビから流れてくると「あっ、『つぐもも』が始まった」って、さっき(工藤)ひなきが言っていたような実家のような安心感を覚えていたので、その第2期のテーマソングを任せてもらえたので。今度はA応Pがバンもん!さんみたいに「『つぐもも』が始まった」って思ってもらえるようにしたいな、と思っていました。

工藤:あと、私が深読みをしてしまうタイプのオタクだから気になるのかもしれないんですけど、バンもん!さんの「METAMORISER」は打ち込み系の曲だったけど、私たちの「風吹けば月夜の果てに」はバンドサウンドじゃないですか。

ーーしかも「METAMORISER」は歌詞も言葉遊び感の強いポップなものでしたよね。

工藤:その曲から、私たちのシリアスな曲にテーマソングが引き継がれたということは、さっきの(春咲)暖じゃないけど、アニメの中でも第1期とはなにか違う展開があるんじゃないか、っていう深読みをしてしまって。プレッシャーよりも、そういう想像をする楽しさのほうが勝ってました。

ーーそして5月のシングルのカップリング曲は「ANIMAGICAL」。鼓や太鼓や笛といった和楽器をフィーチャーした、BPM落とし目のEDM。ガールズポップのトレンドを押さえた1曲に仕上がっています。

巴:確かにこれまでのA応Pにはないジャンルだったのですごく新鮮でした。私たち、ライブでは常に激しく踊っているので。ただ歌いやすくはなかったですね(笑)。

工藤:(うつむく)

ーー工藤さん、レコーディングにうつむくほどイヤな思い出がありました?(笑)

工藤:難しすぎました……。

旭:メロディが上下に激しく動くから、もう泣きそうでした……。だからすごい難しい顔をしてレコーディングしていた気がします(笑)。

ーーアニメが誰かと誰かの出会いをもたらしてくれるという、すごくポジティブな曲なのに(笑)。

星希:私、自分で言うのもアレなんですけど、メンバーの中でも曲を覚えるのが早いつもりがあるし、スタッフさんもそう思ってくださっているのか、今回キー合わせ用の仮歌も歌わせてもらっているんですけど、まあ曲が覚えられなかった(笑)。たいていの曲は2〜3時間あれば覚えられる上に、しかも仮歌用だから1コーラスだけ覚えればよかっただけなのに、死ぬほど聴いても覚えられないくらいメロディラインが複雑なんですよね。

ーーでも、さすがのクオリティというか、ものすごくスムーズに歌いこなしてますよね。

春咲:さっきおっしゃっていた歌詞の影響かもしれないですね。

旭:うん。昔の自分を見ているようだった。

広瀬:今もそうだよ。うちのメンバー、初対面の人とすぐに仲良くなれる子がひとりもいないんですけど、私たちは3年前の初対面のときに一瞬で会話できるようになったんですよね。それはなんでかといったらアニメがあったから。アニメを通して仲良くなれたのは本当に“ANIMAGICAL”だなと思っています。

春咲:自分の歴史とも重なるんですよね。アニメを観るようになってからの私たちそれぞれの人生がギュッと詰まっているような気がしていて。レコーディングのときも思いがあふれすぎて泣きそうになっちゃったし、それは私たちだけじゃないと思うんです。たいていの人が子どもの頃にはアニメを観ていて、それになにか影響を受けたり、感動したりしたことがあると思うので、本当にみなさんに聴いてもらいたくて。確かに難しい曲だったんですけど、それ以上に共感できたから歌いやすかったし……なんて言うんだろう? 「春だなあ」という感じというか……。

星希:“春”咲だけに?

ーーわっ! おそろしくベタなダジャレが飛び出てきた!

春咲:ホントだよ(笑)。でも、本当に歌っていても聴いていても暖かい気持ちになれる曲だなあと思っています。

小嶋:私も〈好きなものを好きだって言うことは なぜだろう意外とむずかしくて〉っていう歌詞とか「共感できるー!」と思えたし、感情は込めやすかったですね。ただ、このパートの歌割りはもらうことができず……。

巴:〈勇気ひとつだけで ドラマチックになる〉担当だもんね。

左から、旭優奈、小嶋凛、巴奎依、春咲暖、星希成奏、工藤ひなき、広瀬ゆうき

ーー確かに小嶋さんの言うとおり〈二次元と三次元が 繋がる瞬間 想像を超えてみたいの ANIMAGICAL〉や〈アニメがリアルと手を繋ぐANIMAGICAL〉という歌詞は、A応P、つまり「アニメ“勝手に”応援プロジェクト」として活動している人たちとは共感性が高い。だからこそみなさんが歌うべき歌だとは思うんです。

巴:「風吹けば月夜の果てに」がアニメ『継つぐもも』ありきで作られた曲なら、「ANIMAGICAL」はA応Pありきで作られた曲。確かにA応Pのタイアップ曲みたいだな、と思ってます。

ーーただ、そうであればこそなおファンの「A応Pにアニメが僕らに起こしてくれたマジックを歌ってほしい」っていう願いって重たくなったりはしませんでしたか?

旭:おっしゃるとおり私たちだから歌える歌だな、とは思ったけど、それを歌うことが重たくはなかったですね。

星希:魚屋さんが魚を売るみたいな感じだと思うんですよ(笑)。

ーー「アニメ“勝手に”応援」屋さんだから、アニメとそのファンを応援する、と。

工藤:やっとこういう歌を任せてもらえるようになったなあという感じがあります。

広瀬:うん。8年前の結成当初だったら重たかったと思います。まだまだ「本当にアニメファンなの?」って思われていた面もあったから、あの頃この曲をもらっても歌うのが怖かった気がするんですけど、今なら素直に歌える。それはここまで活動を続けてきた証なんだな、と思っています。

寂しくもあり、楽しみでもある夏の一大転機

ーーそうやってこの春、A応Pは「ANIMAGICAL」という、ひとつの到達点に至ったわけですけど、夏には巴さんの卒業が待っています。

巴:8月2日に卒業します。

ーー当然ながらそれはグループにとって大きな転機になると思うんですけど……。

巴:確かに私は「A応Pの巴奎依」が死ぬほど好きなので、「A応Pの」を外すのにはなかなか勇気がいったんですけど、もう8年「A応Pの巴奎依」として活動しているので、いつか終わりは来るだろうなと思ってもいて。そのタイミングが今来てしまったという感じなんですよね。自分の心の中にそういうピリオドが打たれた以上、長居しちゃいけない。前に進んで行っているみんなと同じ気持ちのふりをするのはあまりにも誠意がないなと思ったんですよね。

ーーではご本人的には意外と割り切れている?

巴:というか正直に言うと、今はなにも実感が湧いてないから、あんまり深く考えていないっていうのが正しい気がします(笑)。今はまだ「A応Pの巴奎依」だし、今回お話をさせてもらったシングルのリリースも待ってますし。たぶん『風吹けば月夜の果てに』が私のA応Pとしてのラストシングルになると思うので、今は「シングル、売れてほしいなあ」という気持ちのほうが大きいです(笑)。

ーー一方、在校生組は巴さん卒業を前に期するものは?

広瀬:うーん……。私もいつかはそういうこともあるんだろうな、とは思っていたんですけど、私のA応P人生の8年間、ずっと巴が隣にいたんですよ。その巴がいなくなってしまうと私はもちろんだし、ほかのメンバーも絶対になにか変化するはずですし。それが寂しくもあるし、でも楽しみでもあって。……あっ、巴がいなくなるのが楽しみなわけじゃなくて、8年間ずっといたピンク(巴のイメージカラー)の人がいなくなった先になにがあるのか想像がつかないんですけど、その想像のつかない先の変化は楽しみではあります。

巴:それは私もそうで。ひとりメンバーが減ればダンスのフォーメーションみたいな目に見えるものだけじゃなくて、メンバー間のポジショニングみたいなものも変わると思うんですけど、それがすごく楽しみです。私と広瀬はこれまでにもメンバーの卒業や加入を経験していて、そのたびにちょっとずつ変化しているので、それと同じことは絶対に起きると思っていて。すごく無責任だけど、私のいないA応Pはどうなるのか? ちょっと楽しみではありますね。

旭:確かに福緒(唯)さんが卒業したときもいろいろ思うことはあったし、自分自身とメンバーにも変化があった実感はあるし……。ただそれが大変だったかって言われると違う気もするし、でも楽しみかって言われると……。

ーー仲間がひとり旅立つわけだから、諸手を挙げて楽しめはしないですよね。

旭:だから「寂しいなあ」っていうのと、あと「あんまり考えたくないなあ」っていう気持ちが混ざり合ってます。

星希:うん……。3rdツアーのときに巴さんが「このツアーで先輩・後輩の壁をなくそう」って言っていて、実際に寄り添ってくださったんですけど、巴さんと広瀬さんは私がA応Pを知るきっかけにもなった人たちだから、どこか畏れ多くて、私が一歩引いちゃってたんです。それを卒業前の福緒さんに「星希と小嶋はA応Pのオタクすぎる」「ちゃんとメンバーとお仕事の仲間として向き合わなきゃ」って言われてたのに、まだまだ私はダメなので……。(春咲)暖とかもそうなんですけど、つい先輩に甘えてしまうんですよね。でも広瀬さんもそうだし、巴さんもすごく懐が深くて、私たちよりも一歩早く対応してくれるし、優しくしてくれるからつい甘えちゃうし、その一方で先輩として大きな背中も見せてくれているから、目の前からパッといなくなったらどうしよう? っていう気持ちが一番大きいですね。

春咲:確かに巴さんと広瀬さんはA応Pの支柱というか、全力でグループを支えてくださっていて。それに甘えすぎていたから未来は全然想像できないし、不安や寂しさも大きいですね。実際、卒業の話を聞いた日の帰りの電車で私、泣きましたし。

巴:そういうことは教えてよー!

春咲:いやですよ! でもさっき広瀬さんが言っていたように新しいA応Pがどうなるのか? も楽しみだし、巴さんのソロでの活動も楽しみだし、なんかこう、みんな楽しく生きていければいいな、と思ってます。

星希:新しいA応Pに関しては、巴さんが「私、A応Pの卒業生なんです」って胸を張れるような存在になりたいですね。実際、A応Pってメンバーの卒業や加入があるたびに大きく成長してきたグループだと思っているので、これからもそうしたいし、そうすることで私たちも巴さんも輝けるんじゃないかな、と思っています。

工藤:うん。今日みたいに取材をしていただくとわかると思うんですけど、なにか質問を振られて「誰が話す?」みたいな状態になったときに最初に話を切り出してくれるのが巴さんなんです。だからつい頼ってしまうし、卒業後のことを考えると怖くもなるんですけど、巴さんがA応Pにいたことを誇れるくらい私たちもすごくならないとな、っていう気持ちがあります。そしてA応PはA応Pとして楽しく活動して、巴さんは巴さんで楽しく活動して、どこかの現場でご一緒できたらうれしいし、プライベートでも気軽にどこかに遊びに行ける関係になれたらいいですよね。

ーーそして星希さんと並んで、福緒さんからA応Pオタク認定された小嶋さんは?

小嶋:3rdツアー、4thツアーを回らせてもらって、心の距離が縮まったなと思っていたので、寂しくないって言ったらウソになるんですけど、巴奎依ファンとして、巴さんの決めた道なら応援させてもらいたいな、と思っています。

巴:でも「距離が縮まった」っていうけど、私のおさがりの服は絶対にもらってくれないんですよ。ほかの子はもらってくれるのに(笑)。

小嶋:そんなの当たり前じゃないですか! 巴さんの服を私が着るなんて申し訳なさすぎて……。

ーー本当に巴さん卒業はグループになんらかの大きな作用を及ぼしそうですね。

広瀬:「巴奎依が抜ける」っていうのは私たちにとっては本当に大きな出来事で。なんなら私はけっこうヤバいとすら思ってるんですけど、そこをピンチにするのか? そうじゃなくていい方向に転がしていけるのか? 今のメンバーならきっといい方向に向かえると思うし、私自身もそうありたいですね。

■リリース情報
A応P『風吹けば月夜の果てに』
発売日:2020年5月20日(水)
発売元:アニメ“勝手に”応援プロジェクト
販売元:株式会社ハピネット・メディアマーケティング

<収録楽曲>
1.風吹けば月夜の果てに  作詞・作曲:新田目翔 編曲:佐々木裕
2.ANIMAGICAL 作詞:山本メーコ 作曲:向井健太 編曲:佐々木裕 
3.風吹けば月夜の果てに(TV Version)作詞・作曲:新田目翔 編曲:佐々木裕
4.風吹けば月夜の果てに(Instrumental)作詞・作曲:新田目翔 編曲:佐々木裕
5.ANIMAGICAL(Instrumental)作曲:向井健太 編曲:佐々木裕

アニメジャケット盤
品番:AKOSC-00025
価格: 1,300円(税別)

アーティストジャケット盤
品番:AKOSC-00026
価格: 2,000円(税別)
ランダム封入特典:メンバースペシャルメッセージ&MV撮影時のオフショット映像・ダウンロードカード(全8種のうち1種)

ニューシングル「風吹けば月夜の果てに」A応Pコンテンツストア 限定特典付きCD 販売
5月27日(水)~5月31日(日)期間限定
販売サイトはこちら (5月27日(水)0:00より公開)
販売対象期間:5月27日(水)0:00~5月31日(日)23:59

<対象商品>
①「風吹けば月夜の果てに」(アニメジャケット盤)価格:各1,300円(税別)(品番:AKOSC-00025)
※5月27日(水)~5月31日(日)期間限定販売特典
<お好きなメンバー(1名)の直筆サイン入りジャケット>(全8種)(※直筆サインのみ)

②「風吹けば月夜の果てに」(アーティストジャケット盤)価格:各2,000円(税別)(品番:AKOSC-00026)
ランダム封入特典:メンバースペシャルメッセージ&MV撮影時のオフショット映像・ダウンロードMカード(全8種のうち1種)
※5月27日(水)~5月31日(日)期間限定販売特典
<お好きなメンバー(1名)の選べるデジタル特典>(全32種)
選べるデジタル特典内容(4種のうち1種)
「お礼コメント」「ツキが上がるコメント」「魔法コメント」「メンバーサイン」
(※メンバーからのコメントまたはメンバーサイン+お客様のニックネーム入り)

『A応Pコンテンツストア』
音楽とMVが聴き・見放題で楽しめる 
月額定額制サービス無料キャンペーン
無料キャンペーン対象期間:5月27日(水)0:00~5月31日(日)23:59
※6月1日(月)より月額定額制(500円/税別)に自動的に切り替わります。
詳しくは『A応Pコンテンツストア』をご確認下さい。
『A応Pコンテンツストア』

■関連リンク
A応Pオフィシャルサイト

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<締切:6月3日(水)>

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