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『デジモン:』初代ファンを唸らせる展開に 『ぼくらのウォーゲーム!』との共通点

リアルサウンド

20/4/12(日) 12:53

 1999年に放送された『デジモンアドベンチャー』のリブート作品『デジモンアドベンチャー:』(フジテレビ系)の第2話「ウォー・ゲーム」が4月12日に放送された。

参考:『デジモンアドベンチャー:』はストーリーを完全一新 時代背景を映し出した新シリーズに

 アルゴモンを倒したのもつかの間、米軍のネットワークがデジモンの手によって暴走していることを伝えられた太一の前に、ヤマトとガルルモンが現れる。米軍のシステムの暴走を止めるべく、協力関係を持つことを決めた太一とヤマト。「原子力潜水艦がミサイルの発射体制に入っている」という予断を許さない状況のなか、光子郎のバックアップにより2人はミサイルのコントロールエリアへ侵入。しかし、そこでミサイル発射まで残り2分30秒という衝撃の事実が明かされる。

 2人はなんとか協力しながら敵デジモンを殲滅したかに思われたが、アルゴモンが進化を遂げ、太一たちは窮地に立たされる。刻一刻と時間が迫るなかで、ヤマトは「失敗したらデジモンがどうなるか分からない」というあまりにもハイリスクな作戦を太一に提案するのだった。

 2人のデジヴァイスが光を放ち力がみなぎったグレイモンとガルルモンは肉を切らせて骨を断つ作戦で、進化したアルゴモンを倒すことに成功。しかし、ミサイルのカウントダウンは一向に止まらない。倒したかに思われたアルゴモンはさらなる究極進化を遂げるのだった。

 そこで告げられるミサイルの標的――それは太一たちの住む「東京」だった。「東京を止めるのは自分たちだ」と決意を新たにする太一とヤマト。そこでそれぞれの兄弟であるヒカリとタケルのもとへ1枚の羽が舞い降りる描写とともに、太一たちのデジヴァイスが光り輝き始める。そこに現れたのは太一とヤマトのパートナーデジモンが合体した究極のデジモン”オメガモン“だった。

 第2話のタイトル「ウォー・ゲーム」を耳にしたとき、初代から観てきたデジモンファンは心を踊らせて、どういう展開が待ち受けているのか、初代の映画との関係性はなどと妄想しながら待っていたのではないだろうか。実際に視聴してみて感じたことは、良い意味で初代からのファンへの裏切りが行われていたことだ。

 いわずもがな、「ウォー・ゲーム」というタイトルは、2000年に公開された映画『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』から取られたものである。映画では、デジモンによって引き起こされた核ミサイル落下の危機を太一たち“選ばれし子供達”が阻止するというストーリー展開になっていたが、本日公開された第2話ではその文脈がそのまま引用されていた。

 そして、意表を突かれたのは映画にも登場する合体デジモンのオメガモンがラストで登場したことだ。過去作では成長期から成熟期、完全体……とストーリーの進行に合わせて段階的に進化を重ねていくということが定番であったが、本作では第2話にして最強クラスのデジモンが登場したことで、この先の展開への影響も気になるところである。

 オメガモンに進化を遂げる際に、太一の妹・ヒカリとヤマトの弟・タケルのもとへ、天使の羽“のようなもの”が舞い降り光の紋章と希望の紋章が光り輝き、オメガモンへの進化を促すシーンが描かれていたが、これも初代ファンの心をくすぐる演出であった。初代と同様にヒカリとタケルが物語の鍵を握っているのかについても今後明らかになっていくことだろう。

 第2話にして衝撃的な展開が待ち受けていた『デジモンアドベンチャー:』。序盤から惜しみなくオメガモンを出してくるあたり、今後も初代ファンを良い意味で裏切ってくれる展開が待ち受けていると思うと楽しみで仕方がない。

■川崎龍也
音楽を中心に幅広く執筆しているフリーライター。YouTubeを観ることが日課です。

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