中島貞夫 ちゃんばらの美学
20年ぶりの新作『多十郎殉愛記』のことー前篇ー
全10回
第1回
19/4/5(金)
中島貞夫監督
『多十郎殉愛記』は、20年前に撮った『極道の妻たち 決着』(1998)以来の劇映画になるんだけど、あのときはこれで映画を辞めるとは思ってなかったですよ。〈決着=けじめ〉ってタイトルを付けたから、(岩下)志麻さんが「監督、もう映画辞めるの?」なんて訊いてきたけど(笑)。そのあとも、満州のハルビンを舞台にした女郎屋ものの企画があったしね。だけど北海道かどこかに巨大なオープンセットを建てなきゃいけないから、ものすごく金がかかる。そんなものダメだということになって、その頃から企業の中で映画を作るのが非常に難しくなってきた。
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