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【re:START】キーパーソンInterview

UNISON SQUARE GARDENが初生配信ライブで証明した理屈抜きのかっこよさ【メンバーインタビュー】

特別連載

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20/8/19(水)

初の生配信ライブで生身のロックバンドのかっこよさを理屈抜きで見せつけたUNISON SQUARE GARDEN。第一回の成功を踏まえ今、何を思うのか。そして8月22日(土)に行われる生配信ライブ第2弾への意気込みなどをインタビューで聞きました。

画面越しでもしっかりと届けた力強いメッセージ

たとえ外出自粛という緊急事態に見舞われても、彼らのように創作意欲あふれるロックバンドの歩みを止めることは誰にもできないだろう。

7月15日におこなわれた、UNISON SQUARE GARDENによる初の配信ライブ『USG 2020“LIVE (in the) HOUSE”』は、無観客のNHKホールを舞台に生配信ならではの演出を盛り込みつつ、生身のロックバンドのかっこよさを理屈抜きで見せつける、最高の証明になった。

ファンからのリクエスト上位をもとにセレクトされた、ベスト・オブ・ベストなセットリスト。クレーンを使った俯瞰撮影から手持ちカメラの超接近ショットまで、あらゆる角度でバンドに迫るカメラワーク。そして何より、無観客だろうが何だろうが、1曲に全力を注ぎこみながら全19曲を完奏したバンドのタフネス。それは画面のこちら側にもしっかりと伝わる、「ロックバンドはこんなに楽しいんだぜ」という力強いメッセージだった。

そして来る8月22日(土)、生配信ライブ第二弾『USG 2020“LIVE (in the) HOUSE 2”』の開催がいよいよ迫ってきた。第一回の成功を踏まえ、彼らが次にどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。「リクエスト31位から70位まで」の中から選曲されるとすでに発表されている、セットリストがどうなるのか。新たな試みに果敢に挑む3人に、現在の心境を聞いてみよう。

── まず、7月15日にオンライン生配信された『USG 2020“LIVE (in the) HOUSE”』を振り返ると、どんな感想を持っていますか。

斎藤宏介 もともと僕は配信ライブというものに対して、ストレートに言うと劣化版ライブとしか思っていなかったところがあって。

やっぱり生音の体験は、パソコンやスマートフォンを通してしまうとどうしても劣化するもので、「やって一回だな」と正直思っていた節はあったんですけども、実際にやってみるとすごく楽しかったし、客席を利用したカメラの配置であるとか、ステージの上でカメラマンが撮るとか、配信ライブならではの楽しみの発見があって、「これは新しい別ものなんだな」というふうに気づけた、とても有意義なライブだったなと思いました。

鈴木貴雄 もちろん、喜びは全然違いますよね。会話にたとえるならライブは普通の会話で、オンラインライブは壁に向かって話しかけているみたいなところがあるので、この壁の向こうで人が聴いてくれていると信じながらやるしかないんですけど、逆に言えば、お客さんの反応がなくても楽しめるか?ということで、本当に音楽が好きか?を問われている感じがしましたね。

その問いに対しては、ちゃんと「はい、好きです」と答えられた気がします。「はい」と答えるための準備はかなり頑張ったし、わからないことだらけの中で楽しめる精神状態でいることは、けっこう大変だなとは思いましたけど。

田淵智也 僕的には、バンドででっかい音を出して曲を演奏できるだけで超満足というのが、ほぼすべての答えだと思っています。好きな曲がでかい音で演奏できないというのが、僕の人生的に一番困ることだったので、それができたことで普通の生活に戻れた気がしますね。

自分の中で人生の楽しさを取り戻すぐらいには、とても良い取り組みだったなと思っています。

配信ライブは面白いものだということが本当に問われるのは2回目。これは僕らなりの挑戦

── 演奏も良かったけれど、カメラワークもすごく計算されていて、ライブでありながら映像作品としてのクオリティが高いなと見ていて思いましたね。

田淵 生のライブとはまったく違う新しいものと考えていたので、ライブハウスの空間の中で僕たちがやってきたこととはまた別のことをやらなきゃいけないだろうなとは思っていましたね。

画面越しで見ている人がどうしたら集中が途切れないか?を考えた時に、演出やカメラワークや、配信に合わせた照明が大事だったりするのかなと思って、プロの人にいろいろ教えてもらいながら作っていったんですけど、それは新しい楽しみを一個見つけたような体験だったので、人間的にも成長したと思っているし、一回目の取り組みとしてはとても有意義だったと思っています。

── そしていよいよ、8月22日に二回目の生配信ライブ『USG 2020“LIVE (in the) HOUSE 2”』が迫ってきました。

田淵 この新しく始まった体験を一過性のものにしたくないので、楽しいものとして当たり前にあり続けるようなものにできれば、世の中がどうなろうとやれると思うし、最初の何回かは「こんなに面白いことがあるぞ」という呼び水を作ってあげるのはこちらの役目だと思っていて。

「配信ライブ、超面白いんですけど」という人たちをどれだけ生み出せるかが、僕らなりの挑戦でもあるし、頑張りたいぞという気持ちではいます。今回のセットリストはランキング31位から70位ということで、地味になる可能性はあるんですけど(笑)。その手札の中で一番面白いものを作ろうと思っています。

── そうなんですよね。事前にファンからのリクエストを募っていて、前回の配信ライブではランキング1位から30位までの中からセレクトして、今回はその下のランキングからやるということで。

斎藤 でもUNISON SQUARE GARDENは本当にいい曲ばっかりなので、上位に全然見劣りしない曲たちだと思いますよ。去年はカップリングだけのツアーとか、もっと変なことをやってきたので(笑)。今回は全然トリッキーじゃない、いつも通りのライブになるんじゃないかと思っています。

そして配信ライブは面白いものだということが本当に問われるのは、一回目ではなく二回目だという気がするので、楽しませていきたいなと思います。

鈴木 もうルーティンに入った感じはありますね。6月から準備して、第一回を7月15日にやって、成功したねという流れができたので。次もまた1か月準備してライブをするという、いいルーティンができていると思います。

── 貴雄くんが監修して、前回大好評だったオリジナルグッズは、今回も出しますか。

鈴木 売り切れたアイテムの追加注文と、Tシャツの色違いが出ます。もともと配信ライブを家で楽しむというコンセプトでグッズを作り始めて、〈LIVE(in the)HOUSE〉というタイトルもグッズから生まれたところもあるぐらいなんですよ。

いまライブハウスが苦しい状態の中で、ライブハウス=家で生きるというふうにもとらえられるし、今の自分がまさにそうだし、ライブハウスに出れなくて苦しい自分の状況も全部まとめられる言葉だと思って、〈LIVE(in the)HOUSE〉というテーマで行こうという話になったところからスタートしたので。

コーヒーセット、ビールグラス、靴下とか、家というものをテーマにしたからこそ生まれた新しいグッズと新しい発想のライブという、いい側面もあるなということを思っています。

── ここで一つお願いがあるんですけども。いまこれを見ている人のために、「こんな曲をやるよ」というここだけのヒントを、こっそりもらえますか。

鈴木 そうですね、じゃあ「“UNISON SQUARE GARDENの機材車ラジオ”を聴いている人にはおなじみの曲をやります」ということで。

斎藤 あははは。

田淵 人気のないUNISON SQUARE GARDENのバラードの中で、意外と人気がある曲ね(笑)。もう一つおまけで言うと、インディーの曲を1曲やるということと、もう1曲、4月にやる予定だったツアーの肝にしようと思っていた曲があって。すごくかっこいい曲なのに全然やってなくて、去年一回だけ自主企画でやった曲があるんですけど、それを今回のセットリストの一番良いところに置いたつもりです。

鈴木 それでわかるかな。

田淵 わかるんじゃない? すごく良い曲なので、「ちゃんとこの曲も忘れていないよ」というアピールができればいいなと思います。

次回のオリジナルアルバム『Patrick Vegee』についてそれぞれの手応えは?

── ライブ、楽しみにしています。最後に、9月30日(水)にリリースが決定した8枚目のオリジナルアルバム『Patrick Vegee』について。どんなアルバムになっているのか、それぞれの手ごたえを聞かせてください。

斎藤 いろんな面で7枚目のアルバムより一歩進めたなという手ごたえがまずあって、それと同時に作品として、先に出た3曲のシングル曲が全然違った輝きを持つ作品になったので、面白いなと自分でも思います。今回のアルバムはすごくいいなと自分で思えているのが良かったです。

鈴木 アルバムごとにちょっとずつ、自分のドラムであったりバンドの曲であったりが好きになれてるんですけど、今回も同じように好きになれたアルバムだと思っています。

1枚目の頃とか、自分のドラムは全然好きじゃなかったんで(笑)。30歳超えてからですよ、ようやく自分のドラムを好きになりはじめたのは。

田淵 良いアルバムだなと僕はとても思っています。前作『MODE MOOD MODE』の揺り戻しというか、あの時は「めちゃくちゃポップに振り切るのってうけない?」みたいな感じのアルバムを意図的に作ったところがあったので、今回はその逆をやったつもりです。「こんなマニアックな曲入れるのってうけない?」みたいな印象を感じられつつ、通して聴くとすんなり聴けちゃう、そのバランスをうまく取れたと思います。

トータル45分ぐらいの、完璧すぎる1曲の時間と完璧すぎる曲順の、ロックバンドのアルバムとしてちょうど良いものができたので、「これを面白がってくれる人がいるなら気が合うね」と思いながらリリースしようと思っています。

Text:宮本英夫
Photographer:Viola Kam (V'z Twinkle)

UNISON SQUARE GARDEN有料生配信ワンマンライブ

「USG 2020 “LIVE (in the) HOUSE 2”」 uP!!!独占生配信!
auスマートパスプレミアム会員限定でお得な割引も!

配信日時

生配信:2020年8月22日(土) OPEN19:00 / START20:00予定
視聴チケットのご購入者を対象とした期間限定の事後配信を予定しております。
※期間限定事後配信8月23日(日)12:00~8月24日(月)12:00(予定)

視聴チケット ※auスマートパスプレミアム会員なら割引価格!

<前売>3,300円(税込)
<当日>3,500円(税込)
※auスマートパスプレミアム会員の方は上記価格より500円引きでお求めいただけます。
※auスマートパスプレミアム会員はau以外をご利用の方でもご入会いただけます。
(月額499円(税抜)/初回30日間無料)

視聴チケット購入期間

<前売>8月5日(水) 17:00 ~8月21日(金) 23:59
<当日>8月22日(土) 0:00 ~ 8月22日(土) 21:30
お申込みはこちら

【USG 2020 "LIVE(in the)HOUSE 2"】スペシャルサイト

https://unison-s-g.com/2020/online-live/

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