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King & Princeを突き動かす“ジャニーズ魂”と恩師の言葉 連続ドキュメンタリー第2回を見て

リアルサウンド

19/10/31(木) 7:00

 連続ドキュメンタリー『RIDE ON TIME』(フジテレビ系)シーズン2が10月18日よりスタートした。「King & Prince~2年目の覚悟~」と題して、デビュー2年目を迎えたKing & Princeに再び密着。第2回は、グループとして2度目となるコンサートツアーに向けて始動した彼らの姿を追った。

(関連:King & Prince、日々を乗り越える姿から伝わる2年目の奮闘 連続ドキュメンタリー第1回を見て

■King & Prince 2回目のコンサートツアー

 2019年6月。1stアルバム『King & Prince』をリリースし、自分たちの世界観を形作るコンサートツアーに向けて動き出した。

 「普通になりすぎちゃうとあんまりJr.の頃と変わらないような気がして……」。衣装打ち合わせで、平野紫耀が要望を伝えた。神宮寺勇太も「ステージ映えするような……」と積極的に意見していた。演出のサポートに嵐の松本潤を迎えた今回のツアー。リハーサルでは、舞台の回転スピード、メンバーの立ち位置、照明とのコンビネーション……緊張感漂うなか、細かな指示が続いた。

 神宮寺がジャニー喜多川氏から言われた言葉を明かした。

 「CDを出すっていうことはこの先、数字と勝負していかなきゃいけないって言われて。デビューしたら君たちは一番下、後輩になって数字に追われていく人生になっちゃうんだけど、それでもいいの? って感じだったんで。そのジャニーズ魂……唯一無二の、このジャニーズっていうのをどこに行っても恥ずかしくないように見せつけていきたいなって思いますね」。第1回の放送からエピソードが紹介されてきたように、彼らを突き動かすのは亡き恩師への思いだ。

■自分ならではの道を歩み始めたメンバー

 平野がグループの未来について、映画『アベンジャーズ』になぞらえて語った。「この人はバラエティで活躍、この人は俳優で活躍、この人はMCで活躍とか、あれぐらいなんか個々の個性が強く、個々で活動しながらも集まった時にスキルが高いといいなって思います」。ソロ活動が増えた2年目。高い目標を掲げて奮闘する、視線の高さと強さが伺えた。

 今回のツアーでステージの演出に携わった神宮寺。ステージで神宮寺がアコースティックギターを弾き、永瀬廉と岸優太と3人で歌う楽曲「Letter」について、「俺『Letter』座りたいかもしれないです」と要望を伝えた。「ファンに向けた手紙みたいな感じでしょ。なんか僕らがいつも手紙をもらってるお返しみたいな」。永瀬と岸に意見を聞きながら、ファンを思い、気持ちに応えようという気概が滲み出ていた。

 前回の放送で、岸がダンスレッスンに打ち込みすぎているときに神宮寺が休憩に誘っていたが、これはJr.時代から変わらない彼の姿。周囲を見渡して適所で手を差し伸べる……“国民的彼氏”の名に相応しい姿勢だ。アイドルに限ったことではないが、先頭を走る者と並んで、全体を俯瞰できる者もチームには欠かせない。

■演出を超えた先にみえるパーソナリティ

 永瀬廉のラジオ番組でのこと。「自分の感性を正直に話すものにしたい」と番組に対するポリシーを貫こうとしていた。

 リスナーからのお便りを受けて、ちょっぴり弾けたトークを展開した永瀬。自分でも気になったのか、カットせずに使ってくださいとスタッフに依頼していた。スタッフから指摘されると、「オッパイNGですか? 事務所」と永瀬。同世代の男性ならば普通の会話だが、そこはアイドル。最終的に「マイルドなOK出ましたんで」とギリギリのところを攻めていた。

 演者の意図したことが100%相手に伝わるとは限らず、言葉選びや言い方一つで誤解を招きかねない。表情が見えないラジオ番組はなおさら。仕事上、切り離せない演出だが、それを僅かでも超えようとする心意気。これも2年目ならではの挑戦と言える。

 ダンスレッスンで、「足いってー」とこぼした平野。サラッとこんなことを明かした。「小学4年生の頃にダンスの練習のし過ぎで骨が削れまくっちゃって……」。半月板損傷で手術を受けたことがあり、度を超すといまだに痛みが出るという。

 次回予告でも岸の身体の異変を伝えていた。少々の追い込みにも耐えられるであろう若さをもってしても、身体は正直だ。その姿が過酷さを物語っていた。

 平野がこう続けた。「でも無理してやらないと、カッコいいところ見せられないですからね」。これぞジャニーズ魂だろうか。(柚月裕実)

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