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新感覚の観劇体験! VR演劇『僕はまだ死んでない』観劇レポート

ぴあ

VR演劇『僕はまだ死んでない』より

ついに、VR(ヴァーチャル・リアリティ)で演劇を楽しむ時代が来た。新感覚の演劇作品『僕はまだ死んでない』がVR動画配信サービス「Blinky」で配信されている。

新型コロナウイルスの感染拡大により、以前のように劇場で観劇をすることが難しい状況が続くが、コロナ禍の今だからこそ届けられる作品もあるはずということで、立ち上がった本企画。既存の演劇のオンデマンド配信作品ではなく、VR技術を用いて、映像で演劇を楽しむ作品となっている。

実際に、ヘッドマウントディスプレイとイヤホンを装着して、作品を観た。場面は、壁に包まれた病室。どうやら「僕」はベッドの上にいる状態らしいと分かる。「僕」の父(斉藤直樹)や担当医(輝有子)、「僕」の友人の碧(加藤良輔)、離婚の話し合いが進んでいた妻・朱音(渋谷飛鳥)が話をしている。会話の内容から、「僕」は直人(内海啓貴)というらしく、「元通りになる可能性はないし、むしろ生き延びたことを奇跡だと思って欲しい」と言われるような状態だということが分かってきて……。そして、迫られる「終末医療」の選択。軽妙でユーモアもありながら、否応なしに、人生の最期について考えさせられる作品だ。

演劇的には、360度、自由に映像が見られるのが面白い。話している相手の顔を見ることもできるし、周囲の会話を聴きながら、窓の外の風景を眺めることもできる。「直人」の体は動かないので、自分自身が俳優として舞台に参加しているような気もするし、物を言いたいのに伝えられないもどかしさも味わうなど、「直人」の意識をそのまま生きているような気もして、不思議な感覚に陥る。作品の途中、場面が切り替わり、VRならではの映像が挟み込まれる。演劇とも映画とも何かが違う、新感覚な観劇体験だった。

上演時間は約1時間ほど。ヘッドマウントディスプレイでなくとも、スマートフォンやタブレット、各種ブラウザで視聴可能。7日間の閲覧期間中、何回でも見られるので、別の角度から作品を楽しんだり、映像を拡大してみたり、いろいろと楽しみ方がありそうだ。ぜひおうち時間のお供に、新しい観劇体験をしてほしい。

取材・文:五月女菜穂

公演情報
VR演劇『僕はまだ死んでない』
原案・原作・演出:ウォーリー木下
脚本:広田淳一
音楽:吉田能
出演:内海啓貴 / 斉藤直樹 / 加藤良輔 / 輝有子 / 渋谷飛鳥 / 瀧本弦音 / 木原悠翔

配信チケット販売:好評発売中
閲覧期限:シリアルコード登録から1週間※最終閲覧は3月7日(日)23:59迄

公式サイト:https://stagegate-vr.jp/

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