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ハマスホイとデンマーク絵画

20/2/2(日)

一般にはそれほど知られていなかった画家が一つの展覧会で突然、人気画家になる。そういうダイナミズムが美術の世界、展覧会の成果にはある。たとえば2000年、京都国立博物館の若冲はそうだった。近年著しいのは2008年、国立西洋美術館に日本で初めて展覧会が開かれたデンマークの画家ヴィルヘルム・ハマスホイ(当時の表記はハンマースホイ)である。西洋美術の古典を踏まえつつ、北欧の独特の空気感の中の産業革命以降の都市生活(それは印象派やポスト印象派の画家が描いたのと同時代)がそこにある。自宅の居間や寝室。身近な人々を描いている。控えめな光、静謐なモダン、物静かな人々。それを確かな技術で絵というものに包み上げる。こういう絵を再び日本で見る機会を得て、とても愛しく思う。

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