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堂本光一、インスタライブに降臨 『Endless SHOCK』出演者と届けたエンターテインメントへの愛と力

リアルサウンド

20/3/12(木) 6:00

 新型コロナウイルス感染拡大に配慮したイベント自粛要請の流れを請け、3月15日までの公演中止を発表している舞台『Endless SHOCK』。3月10日20時、主演の堂本光一らプリンシパル一同がInstagramにてインスタライブを配信。開始とともに2万人が、最終的には3万7千人が視聴した。休止を余儀なくされている現状のなか「なにかできること」を模索し続けているという堂本。貴重な「生の声」を、アットホームな空気のなか語った。

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■お客さんのいない帝劇は寂しい

 配信は20時ちょうどにスタート。堂本自らが自撮り棒を持ち、帝国劇場の客席をバックにKAT-TUN 上田竜也、ふぉ~ゆ~ 松崎祐介・越岡裕貴、寺西拓人、高田翔、椿泰我、松井奏、石川直、梅田彩佳、前田美波里が笑顔を見せた。

 堂本は、白のニットにベージュのジャケット、ノーメイクと思しきナチュラルなスタイル。「楽しく、ゆるく」という言葉通り、リラックスした雰囲気で座談会が行われた。

 そもそも堂本がインスタライブを行うのはこれが初。堂本が事務所にかけあった背景には「生の声を届けたい」という想いと「(カンパニーの)みんなに会いたい口実」があったといい、ステージに立てない日々の寂しさをちらつかせた。

 スタッフの計らいか、劇場内は客電がついた状態。客席を見回し「お客さんのいない劇場は寂しい」と、それぞれが口にした。堂本は、休演に至った時事問題についても触れ「こればっかりはしょうがない」と、自らにも言い聞かせるように繰り返しながら「観に来れなかった方と気持ちを共有している」想いだと話す。

 また、休演期間中の各々の過ごし方、モチベーションの保ち方についても話題に。堂本は「イメトレをしている。寝る前に頭で考えるのが好き」と明かした。

 “Show must go on(どんなときでもショーは続けなければならない)”をテーマとしてきた本作であり、この言葉を信条としてきた堂本だが、これまでにも座長として、やむなく休演の決断を下さねばならないこともあった。配信では先の東日本大震災での休止について振り返り、「再開したときどんな気持ちになるのか……緊張感がある」と語った。

■ニュースでは語られない「エンターテインメントの世界」

 視聴者から堂本へ、ライバル役を演じる上田について質問が及ぶと「本当にまじめに取り組んでいる。中止になって、もしかしたら一番さみしい想いをしているのは上田かも」と、真摯に舞台と向き合ってきた後輩を気遣う言葉が聞かれた。上田も「さみしいですよ。どこにぶつけていいか分からない」「“キツイなぁ”と言い合える時間が幸せだった」と、素直な感情を口にした。

 また堂本はじめ一同は、スタッフやアンサンブル、とくに外国から参加しているメンバーへの気がかりも口にした。みんな揃って「SHOCKカンパニー」だ。

 ニュースでは報道されない「エンターテインメントの世界」で起こっていること、とつぜん仕事を奪われる人がいること……難しい問題についても、言葉を選びながら言及した。

 ファンから続々とコメントや質問が届くものの、タイムラグがある上に、初めてのインスタライブとあって苦戦する堂本。自然と梅田が指南役となり、的確にファンの声をピックアップ。これまでに見ることができなかった、貴重な舞台裏を見られるシーンもあった。

 なかでも、立ち位置を示す「バミリ」を紹介する場面では、舞台スタッフの愛情がうかがえた。堂本ならばF1のフラッグ、梅田ならばデビュー当時の写真など、各々に特徴あるバミリが用意されている。それに合わせてふぉ~ゆ~らが軽く踊ってみせるなど、ファンを喜ばせた。

 コメントを読むべく、カメラ目線で接近する堂本に「見つめないで」とファンは歓喜。流れていくコメントを追う目の優しさが、ありありと伝わる。堂本の表情をアップで見つめられるのも、インスタライブにしかない貴重な機会だ。

■こんなときだからこそ、できることを模索

 追加公演の可能性について問われると「申し訳ないけど、ない」と堂本。舞台は先々のスケジュールが決まっているものであり、追加公演を行うことは困難であると率直に伝えた。

 しかし「こんなときだからこそ」「なにかできないか提案はしている」と話す。ジャニーズ公式webサイトの自身のページにおいても連日「なにかできないか」と模索している胸中を語っており「形になるかならないかは分からない、約束できないけど、お話をさせてもらっている」とした。

 この流れを受け、映像化を期待する声に対しては「なんとも言えない」と回答。理由として「もともと今年は映像化の予定がなかった」「でも、こんなときだから」と、そういった選択肢も頭にあることを匂わせた。「話はしているけど、形になるかどうかは期待しないで」としながらも「考えるのはタダだから」と笑った。

 堂本は、言わずと知れた有言実行の男だ。ファンに対するドSな対応が持ちネタだが、根は誰よりもファンを想い、カンパニーを想う、優しくアツい男でもある。なにより彼自身、舞台を、エンタメを愛している。

 「なんらかの形」……きっと彼のことだから、みんなが「喜ぶ」ことを提案してくれているに違いない。我々ファンにできることは、ただ信じて待つことだ。

■エンターテインメントの力を信じている

 後半には「(インスタライブを)やらしてくれって言ったけど、こんなに中身がなくてよかったのかな」と笑ったが、貴重な舞台裏や、アットホームなカンパニーの空気感、そしてなにより彼らの元気な姿を見せてくれたことは、ファンにとって貴重な時間となったことだろう。

 最後には改めて「久々に会ったけど、楽しいね」と言い合った彼ら。“カンパニーの母”こと前田は「皆さんも元気でいてくださいね」と、カンパニーと画面の向こうにいるファンに呼びかけた。「再開できることを祈っている。エンターテインメントの力を信じています」と、堂本の言葉でしめくくり、笑顔で配信は終了した。

 彼らも「どうなるか分からない状況」のなか、我々と同じ日本で生きている。演者とファン。立場は違えど、同じもどかしさとさみしさ、再開への期待を、きっと共有している。愛のある配信が、ぽっかり空いた心の隙間と距離を埋めてくれた。これもまた、エンターテインメントの力だと感じた。(新 亜希子)

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