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杉良太郎の威厳ある“お裁き”が話題に 『下町ロケット』福澤朗&神田正輝の隠蔽が暴かれる

リアルサウンド

18/12/10(月) 6:00

 日曜劇場『下町ロケット』(TBS系)第9話では、農業イベント『アグリジャパン』で帝国重工の無人トラクター・アルファ1が坂道で横転するというあるまじき失態を犯したことに対して、原因究明が急がれることとなる。

参考:<a href=”http://www.realsound.jp/movie/2018/12/post-290752.html”>その他画像はこちら</a>

 プライドが高い的場俊一(神田正輝)は、“社長”というトップを目指すため、自身の落ち度を認めず、原因を自動走行制御システムを担当する野木博文(森崎博之)へと押し付ける。野木は責任をなすりつけられ、佃航平(阿部寛)に相談を持ちかけ、財前道生(吉川晃司)も原因究明の走行テストを提案するなど、自ずと帝国重工のトランスミッションに原因があったことが明るみに出るが、的場らが権力でそれをねじ伏せてしまう。しかし、的場の横行を止めたのはただ一人、さらに権力を持った帝国重工社長・藤間秀樹(杉良太郎)だった。

 藤間と言えば、「ゴースト編」完結となった第5話で、スターダスト計画発足から10年の間、宇宙航空部で先頭に立ってきた財前に、感謝の言葉をかけていたのが印象的だ。何度も何度も真摯に「ありがとう」と伝えるその姿からは、帝国重工のトップとしてプロジェクトに尽力してきた部下を大切に思う心情が伝わってきた。アルファ1の原因究明問題は、奥沢靖之(福澤朗)の「もし不具合が見つかってしまったら」という一言から、帝国重工の技術力では原因を見つけることができなかったことがばれてしまう。事業計画書を書き換え、隠蔽に次ぐ隠蔽を的場らは重ねていた。

 「可能性が1パーセントでもあるかぎり、何度も何度も何度も! しっかり調べる。それが技術者だ。自分の立場を守るために嘘をつく、君たちは帝国重工の顔に泥を塗った。恥を知れ!」。奥沢の顎を上げ、怯えるその顔をじっと睨み利かせる。さらに、ゆっくりと野木に近づいては、「野木先生。失礼の段、お許しください」と藤間は野木に対して頭を下げるのだった。帝国重工の社長が謝罪する。それほどまでに、的場らの横行によって帝国重工の信頼は崩れ落ちていたのだ。

 「失敗してさらに責任逃れとは、見苦しいな」と的場にも止めを刺し、その場を去る藤間。その見事な“お裁き”に多くの者が杉良太郎の代表作『遠山の金さん』(テレビ朝日)を彷彿としたのではないだろうか。ドスの利いた声に厳格なオーラも圧倒的だが、セリフとセリフの合間にたっぷりと時間を取ることで、近寄りがたい堂々とした社長の風格を漂わせる。俳優として50年以上ものキャリアを持つ、杉にしか演じることのできない帝国重工社長・藤間秀樹を見せつけられた。 

 次週、第10話でいよいよ“最終回前”へ。佃製作所は、財前から再び無人農業ロボットのエンジンとトランスミッションの供給を頼まれる。課題となるのは、トランスミッションの経験不足。予告映像には、伊丹大(尾上菊之助)の裏切りに失望し、ギアゴーストを辞めた島津裕(イモトアヤコ)の姿も。『下町ロケット』は佃チームが一堂に会し、最終回に向けトップギアで前進していく。 (文=渡辺彰浩)

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