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立花理香、ソロデビュー2年目に突入 2ndライブで知らしめたキャラクターと歌声の多彩さ

リアルサウンド

19/3/15(金) 18:00

 立花理香が2月16日に開催した『立花理香 2nd LIVE~colorful mixer~』は、彼女の持つ色がより鮮やかになったことを感じさせる公演だった。

(関連:立花理香が語る、ソロデビューからの濃い1年「人生的に大きく変わることが多かった」

 昨年3月にバースデーイベントを、9月には渋谷TSUTAYA O-EASTで1stライブを行った彼女が、今回舞台に選んだのはZepp DiverCity。本稿ではその夜公演について記していく。

 本編は「REALISTIC」から始まり、「赤いアネモネ」、「KOTO-DAMA」、「Flaming Rose」と攻撃的な一面をのぞかせる楽曲が続いた。前回ワンマンよりも表現力は増していたし、ファンに対する煽りもより積極的に。昼公演を経たから、ということもあるだろうが、堂々たる立ち回りを見せていた。

 かと思えば、幕間のVTRでは「カラフルパサージュ」のMVオフショットを見せて会場に笑いを起こすなど、緩急をつけることも忘れない。映像が流れたあとは、ピンクのラブリーな衣装にチェンジして登場し「Shining Memory」「marguerite」「Brand New」をキュートに歌い上げるなど、カラフルな多面性を早くもパフォーマンスで表した。

 「ここからまったり歌いたいなー」とMCタイムに入ると、例のごとくファンからは水を日本酒かとイジられるなど、観客との賑やかな交流で“カッコいい”“カワイイ”だけじゃない“面白い”一面が前に出てくる。続けて、この日に向けて募集していたカバー曲のコーナーへ。立花は送られてきた楽曲に対し「いろんなリクエストをいただいたんですけど、カオスというか……」と感想を述べつつ、これから披露する楽曲については「色で言うと黒かなー! ちょうどお腹もすいてきたころなので、注文もしつつ歌わせていただきます。スタッフさん、すみません『黒毛和牛上塩タン焼き680円』!」とコールし、ステージが暗転。ピンスポットに照らされた立花が大塚愛の「黒毛和牛上塩タン焼き680円」をキュートな歌声で艶っぽく熱唱した。

 楽曲を歌い終えると、最新作『カラフルパサージュ』収録曲であり、同じく色をテーマにした楽曲である「緑の時計」の話題へ。自身が作詞を担当した楽曲には“裏テーマ”をつけるのがすでに立花の定番となっているわけだが、彼女は「大切な人の門出を祝うとても深い愛の歌、というのが表のテーマですけど、みんながみんな幸せな歌だと受け取ってるのかな?」と何かを匂わせる。「緑というのは草木の色でもあるんですけど、英語圏では“嫉妬”って意味もあるんです。裏を返せばとても重ためな嫉妬というか、執念というか。そういった意味合いにも取れるので、これを聴いてぞっとした人もいたかも」と一聴した限りは穏やかなラブソングに思える楽曲の裏側を明かした。その後、同曲を歌唱した立花だが、原曲よりも情念のようなものがこもって聴こえたのは、その情報を教えてもらったからというわけではなく、本人もその裏テーマに沿った歌い方をしていたからだろう。

 ここがバラードパートと言わんばかりに「flowery night」で引き続き緩やかな空気にしたあとは、またしても「カラフルパサージュ」のMVオフショットへ。インタビュー(参考:立花理香が語る、ソロデビューからの濃い1年「人生的に大きく変わることが多かった」)でも話していた「ガーリーってなに?」という疑問が撮影現場で起こった瞬間や、MVでの“5人の立花さん”の登場順と撮影順が違っていることなどが明らかになったので、次回以降MVを見るうえでの楽しみが増えた。

 VTR後、黄色で彩られた衣装と、赤のグラデーションカラーが入ったエクステをつけて登場した立花は最新シングル表題曲「カラフルパサージュ」へ。2番の〈赤色の傘をさしたなら〉の箇所では実際に赤色の傘を開くパフォーマンスで、楽曲の世界観をより色濃く表現してみせた。

 MCでは、オフショットのことなどに触れたあと「嬉しい発表があります」とファンとカウントダウン乾杯のあとにVTRを流すが、それは声優バラエティ番組『ゴー☆ジャス@レボ☆リューション~こんな声優ファン☆タスティック with ちくわP~』(ニコニコ動画セカンドショットチャンネル)のMCであるゴー☆ジャスと山口立花子が、立花の誕生日(2月27日)を祝うグダグダのトークを展開するだけ、という立花本人にもサプライズな内容で、会場が笑いに包まれる。

 仕切り直しで改めて発表とし、4月よりスタートするTVアニメ『ノブナガ先生の幼な妻』(TOKYO MX)のエンディングテーマを担当すること、作詞を松井洋平、作曲を俊龍、編曲を中土智博が手がけることをそれぞれアナウンスした。楽曲についてはこの日披露とならなかったが、立花曰く「めちゃくちゃかっこいい」曲ということなので、披露される瞬間を楽しみにしたい。

 嬉しい発表を終え、タオルを掲げるよう促した立花はトロピカルサンバ調の「MY SWEET UNIVERSE」へ。観客も立花もタオルを振り回したうえに、立花は客席側のサブステージへと移動。超至近距離で観客との接近戦を楽しんだ。勢いそのままに、再びメインステージに戻ってからの「TUNE UP」が終わると、本編最後の楽曲「gradation」へ。花をテーマにした『Flora』を締めくくる楽曲だが、この日の“Colorful Mixer”というコンセプトにもピタリとハマっていた。

 その後、アンコールの声援を受けて登場した立花は、「アンコールはありがたいが、持ち歌は歌い切った……」と全楽曲を歌いきったことを明かしたあと、再び「カラフルパサージュ」をパフォーマンス。後ろのビジョンに映し出されていたタイトルロゴが白黒からカラフルになるという、より鮮やかに見える演出も加わり、この日のライブは終了した。

 2月末からは2ndライブを終え、デビュー2年目へと突入する立花。今回のライブはキャラクターと歌声の多彩さを改めて知らしめるものとなったが、楽曲が増えていくと、この多面性のどれかを切り出したものも見ることができるのだろうか。そんな期待も込めながら、今後の彼女の活躍に注目したい。(取材・文=中村拓海)

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