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少年忍者、主演ドラマ『文豪少年!』の撮影を振り返る 「嬉しくて夜も寝れなかった」

リアルサウンド

21/3/13(土) 19:00

 ジャニーズJr.内の人気グループ・少年忍者の12人が主演を務める『WOWOWオリジナルドラマ 文豪少年!~ジャニーズJr.で名作を読み解いた~』(以下、『文豪少年!』)のクランクアップ報告会が、3月13日に都内で開催された。

 本作は、夏目漱石、太宰治、芥川龍之介、江戸川乱歩、小泉八雲といった文豪たちの傑作小説群を新たに映像化した1話完結のオムニバスドラマ。過去の名作を現代的な視点で描くなど、異色の角度から捉えることで、若者を中心に幅広い世代の視聴者に日本文学の持つ面白さを伝える。

 ドラマ初主演を務める少年忍者は2018年に結成された、総勢22名のグループ。パフォーマンスに定評のある、才能に溢れた次世代のエンターテインメント界を担っていく存在だ。そんな少年忍者から各話の主演を務めるメンバー12人とゲスト出演するメンバー3人がクランクアップ報告会に登壇。本作のプロデューサーを務める井上衛は、「若い才能の方々とご一緒できたことを光栄に思います」と語る。

 まずは芥川龍之介の小説を原作に、人間の弱さを軽やかに描く第1話「クモの糸」。主演を務める黒田光輝は、本作で芝居に初挑戦する。そんな中でドラマ初主演、しかもトップバッターを務めることになった黒田は、「自分がドラマの芝居をやらせてもらえるとは考えてもいなかったので、すごい嬉しかったですね。やっと自分にチャンスが来たとも思いました」と思いを明かした。ゲスト出演した豊田陸人は、「世間では“くろりく”と呼ばれるほど仲が良いので、共演できて嬉しかったですし、後ろから支えられるという立場からすると楽しくお芝居ができた」とコメント。豊田は舞台やドラマへの出演経験があるため、黒田も頼もしかったという。

 誰もが知る太宰治の『走れメロス』を映像化した第2話では、主演のヴァサイェガ渉が、メロスではなく、メロスを待つ男・セリヌンティウを演じた。ヴァサイェガは、このセリヌンティウという役について、「メロスと違って評価されない役」と説明。自身も評価されないことに落ち込んだことがあるようで、その時にSMAPの代表曲「世界に一つだけの花」の歌詞に救われたことを明かし、「腐らずに頑張り続けていればいつか報われると考えて、一生懸命やりました」と過去を振り返った。


 共に2018年から少年忍者として活動する小田将聖が主演、田村海琉がゲスト出演する第3話では、宮沢賢治の『注文の多い料理店』をドラマ化。井上プロデューサーから「この物語自体はご存知でしたか?」と質問されると、小田は「(学校の授業の中でも)印象に残っている作品なので、そんな有名な作品をやらせていただくなんて嬉しくて夜も寝れなかったです」と本音をポロリ。そんな小田と同い年で、特に仲の良いメンバーである田村は「一人だと緊張しちゃうけど、二人だと心強いですし相談もできるので、ものすごくやりやすかった」と語った。

 第4話で主演を務めるグループのリーダー、川崎皇輝は全員分の台本に目を通したようで、「僕たちは総勢22人でジャニーズでも一番人数の多いグループですが、個性も22人分ある。その個性を存分に生かせる作品なのですごく嬉しかった」と喜びをあらわに。内村颯太も全部の台本を読んだと挙手したが、実は5話から10話だけだったようで、そこにいあるメンバー全員から「全部じゃないじゃん!」と総ツッコミを受けていた。また、第4話は江戸川乱歩の小説『屋根裏の散歩者』にドストエフスキー『罪と罰』の要素を含んだ物語で、井上プロデューサーは川崎が演じる役柄について「“死んでもいいような奴は殺してもいいんじゃないか”という特殊な思考を持つ哲学的な少年」と説明。これまでも別の作品で殺人犯を演じたことがある川崎は、「内村とかに『そのままだったね~』とか言われるんですけど、そういう印象が皆様にあるんだとしたらすぐに撤回してほしいですね(笑)」と本音を明かした。

 そして、主演に安嶋秀生、檜山光成とドラマ初主演&初出演の二人が並んだ第5話「二百十日の二百十段」は、なんと全編ワンカットで撮影。初めてづくしのことに挑戦した安嶋は「緊張もしましたけど、今後の自分のためにもなった良い経験でした」、檜山は「全てが新しく慣れない環境でしたが、W主演という形でお互い相談したり読み合わせしたりと、8~9年ずっと一緒にいて信頼関係も築かれていることもあって、とても楽しく新鮮な形でやらせていただいた」と語る。中でも安嶋が苦労したのは、あんパンの袋を後ろに投げて、ゴミ箱に入れるシーン。今回ワンカットの撮影は5回目の挑戦でOKとなったが、該当のシーンが成功したかどうかは本編を観てのお楽しみだ。

 第6話「稲荷坂の秘密」の見どころは、何と言っても主演を務める深田竜生の女装姿。深田は以前、織山尚大が別のドラマで挑戦した女装姿がかわいかったこともあり楽しみだったという。しかし、「僕は身長が大きい方なので、ヒールを履いたら180cm近くなってしまって……。もう少し小柄なかわいい子になりたかったな(笑)」と残念な気持ちを明かした深田。そんな深田の女装姿を見た元木湧は、「(女装姿では)絶対勝てますね。この中で一番可愛いと思う。昔、女バス(女子バスケットボール部)にいそうって言われたことがあるので、マジで似合うと思う!」と自信を覗かせた。

 最初に撮影に入った第7話「外科室のある洋館」の主演・織山は、初日に井上プロデューサーからプレッシャーをかけられたようで、「そこでちゃんとやらなきゃやばいやつだ! って思いました」と明かす。すると、井上プロデューサーは「織山くんはプレシャーに強そうだし、プレッシャーをかけた方が頑張ってくださる方かなと予想していたら、本当にすごく初日から台本を読み込んでこのシリーズを作ってくれた」と織山の印象を語った。

 森鴎外の『高瀬舟』を映像化した第8話で主演を務める北川拓実は、弟を殺し少年鑑別所に送られてきた真鍋を演じる。動きもなく、ほとんど座ったままの演技に挑戦した北川が「真鍋は僕でしたね。雰囲気がほぼ自分と同じだったので、役を作りすぎず、自分自身で出たという感じです」と語ると、川崎も客観的な視点から「真鍋くんはニコニコして座っているだけ。その印象がファンの方も分かる通り北川にぴったりで、影のある弟思いの少年。本当に変わった主人公なので楽しみ」と期待を寄せた。

 第9話は、主演を務める元木のイメージに合わせて、小泉八雲の『雪女』をアレンジした冒険ファンタジー。ゲスト出演する青木滉平は大学受験のためしばらく休業していたため、このドラマが復帰作となる。久しぶりに仕事に戻った青木は、「ファンの方や忍者のみんなに会えた喜びとドラマに出演する喜びがWで重なってすごく嬉しかった」と微笑んだ。また、本作で俳優の大先輩である長谷川潤と共演した元木は、夕暮れ時のシーンを撮影した後、長谷川から自動販売機のアイスを奢ってもらった思い出を語る。寒さに震えながらアイスを食べたという元木は、「長谷川さんは(寒い中でも)余裕な感じでアイスを食べていたので、かっけえ~って思いました」と尊敬の念を明かした。

 第10話で主演を務める内村颯太は、夢野久作『空を飛ぶパラソル』を原作に“表現することの難しさ“という、ラストを飾るに相応しいテーマに挑戦。内村が演じる真木は動画サイトで謎の白覆面男「ジャスティスマン・ザ・ホワイト」として登場する、そこそこ人気な配信者という役どころだ。YouTube「ジャニーズJr.チャンネル」で、普段から真木のように動画配信を行っている内村が、「真木くんは起伏が激しいんですよ。僕も同じで、テンションがジェットコースターなんです」と身体で感情の上がり下がりを表現すると、川崎が「こういう子なんです(笑)」とすかさずフォロー。

 そして最後に川崎が出演者を代表し、「メンバーそれぞれが精一杯準備して、スタッフの皆さまと一緒に無事撮影を終えることができました。胸を張ってみていただける作品になっていると思います。僕たち若い力で日本の文豪の作品をもっともっと盛り上げていけるように、これからも頑張っていきますので、『文豪少年!』ぜひよろしくお願いします!」とメッセージを送った。『文豪少年!』は3月21日より、毎週日曜23時からWOWOWプライムにて放送、WOWOWオンデマンドにて配信。また、明日3月14日には関連番組『文才少年!~ジャニーズ Jr.が文豪の心で番宣してみた~』も無料放送・配信される。

※川崎皇輝の「崎」は「たつさき」が正式表記。
※記事初出時、一部記述に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

■放送情報
『WOWOWオリジナルドラマ 文豪少年!~ジャニーズJr.で名作を読み解いた~』
WOWOWプライムにて、3月21日(日)スタート 毎週日曜23:00~放送(全10話)
第1話無料放送、WOWOWオンデマンドで見逃し配信
脚本:小松屋たから
監督:本多繁勝(OP・ED・2話・9話)、中尾浩之(3話・5話)、松井夢壮(6話・10話)、保母海里風(4話・8話)、鯨岡弘識(1話・7話)
<出演>
第一話「クモの糸」:黒田光輝、豊田陸人(少年忍者/ジャニーズJr.)、小市慢太郎
第二話「メロスを待つ男」:ヴァサイェガ渉、金児憲史
第三話「注文が多い店には気をつけろ」:小田将聖、田村海琉、堀部圭亮
第四話「罪と罰の散歩者」:川崎皇輝、冨手麻妙、青木健
第五話「二百十日の二百十段」:安嶋秀生、檜山光成、ふせえり
第六話「稲荷坂の秘密」:深田竜生、木崎ゆりあ
第七話「外科室のある洋館」:織山尚大、中村ゆり
第八話「少年と舟」:北川拓実、徳永えり、佐藤アツヒロ
第九話「雪おんなの風」:元木湧、長谷川純、平塚翔馬(少年忍者/ジャニーズJr.)、青木滉平(少年忍者/ジャニーズJr.)
第十話「冬の青い日傘」:内村颯太、野波麻帆
プロデューサー:井上衛、渡邉浩仁、柳内久仁子
制作協力:AX-ON
製作著作:WOWOW
(c)WOWOW
公式サイト:https://www.wowow.co.jp/drama/original/bungoshonen/
公式Twitter:https://twitter.com/bungoshonen

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