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家族を想うとき

19/12/9(月)

『家族を想うとき』 (C)Sixteen SWMY Limited, Why Not Productions, Les Films du Fleuve, British Broadcasting Corporation, France 2 Cinema and The British Film Institute 2019/photo: Joss Barratt, Sixteen Films 2019

これは『ケス』以来の傑作ではないか! ケン・ローチが引退を撤回して挑んだ結果、大いなる優しさに満ちた逸品で出来上がった。 現代ならでは労働の悪化をつぶさに見つめながら、その結果、犠牲になる「家族のかたち」から普遍的な関係性が浮き彫りになる。 つまり、逆境こそが、真実を気づかせる。だが、教訓や説教ではない。当たり前に生きること、目の前にあることに感謝できることが、こんなにもかけがえのないことなのだと、わたしたちは、生まれたての赤子のように知ることになる。 小さなエピソードが、積み重なることで、わたしたちの深層に眠る記憶を掘り起こす。衒いのない筆致が、魂をはだかにし、素直な気持ちを発見させてくれる。 人生は思うようには進まない。けれども、生きる価値がある。だから。どうか、だから。この映画を観てほしい。

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