日本フィルハーモニー交響楽団7月公演のソリストが、木嶋真優（7月4日：カルッツかわさき）と三浦文彰（7月9,10日：サントリーホール）と聞けば、これはヴァイオリンファンならずとも聴き逃がせない。今をときめく若手のホープ2人が、どのようなパフォーマンスを見せてくれるのか興味津々だ。

テレビ出演でもおなじみの木嶋真優のプログラムは、難曲として知られるショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲。藤岡幸夫の円熟の指揮にサポートされた木嶋真優のはじけぶりに注目したい。一方、飛ぶ鳥を落とす勢いの三浦文彰は、ベルクのヴァイオリン協奏曲「ある天使の思い出に」を披露。こちらは新進気鋭の女性指揮者沖澤のどかとの共演だ。

2つの若い才能のぶつかり合いによってどのような化学変化が起きるのか。乞うご期待。2人のヴァイオリニストが登場するプログラム意外に充実した曲目が並ぶ日本フィルハーモニー交響楽団7月公演は、明るい夏の到来を予感させるような華やかさだ。

●第369回横浜定期演奏会

2021年7月4日(日)／17:00　カルッツかわさき
指揮：藤岡幸夫／ヴァイオリン：木嶋真優
（プログラム）
ハチャトゥリアン：組曲《仮面舞踏会》よりワルツ
ショスタコーヴィチ：ヴァイオリン協奏曲第1番
チャイコフスキー：バレエ音楽《眠れる森の美女》よりワルツ
ストラヴィンスキー：バレエ組曲《火の鳥》（1919年版）

●第732回東京定期演奏会／サントリーホール

2021年7月9日(金)／19:00
2021年7月10日(土)／14:00
指揮：沖澤のどか／ヴァイオリン：三浦文彰
（プログラム）
モーツァルト：歌劇《魔笛》より序曲
ベルク：ヴァイオリン協奏曲《ある天使の思い出に》
メンデルスゾーン：交響曲第3番《スコットランド》イ短調 op.56