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来年の東京開催を前に「オリンピック記録映画特集」が開幕

ぴあ

19/11/26(火) 0:00

『白い恋人たち/グルノーブルの13日』 (C)1968 / Comite International Olympique(CIO)

国立映画アーカイブで本日から「オリンピック記録映画特集――より速く、より高く、より強く」が開催される。来年の東京五輪開催を前に、これまで製作されたオリンピック記録映画をスクリーンで楽しめる貴重な機会だ。

スポーツの祭典・オリンピックが初めて網羅的に映画フィルムに記録されたのは1912年のストックホルム大会。“日本マラソンの父”とも称される金栗四三らが参加した大会で、現在は撮影されたフィルムが復元・再構成されて170分の作品として鑑賞することができる。

その後もオリンピック記録映画の製作は続き、1930年には国際オリンピック委員会が各大会の記録映画づくりを義務づけ、数々の公式作品が誕生した。今回の特集はオリンピック文化遺産財団から素材の提供を受けて、歴代の記録映画やドキュメンタリーから作品を厳選し、23プログラムを上映する。

市川崑が総監督を務め、驚異的なヒットを記録しただけでなく、現在も語り継がれる傑作『東京オリンピック』や、クロード・ルルーシュが共同監督を務めた『白い恋人たち/グルノーブルの13日』、篠田正浩が総監督を担当し、90人からなる撮影部が選手たちの動きの美しさや微細な表情をとらえた『札幌オリンピック』、“オリンピア”とも称されるレニ・リーフェンシュタール監督の『民族の祭典』『美の祭典』などを上映。初期の無声映画はスポーツ史専門家によるライブ解説や、音楽・弁士つき上映も行われる。

かつてテレビやネットがなかった時代、オリンピック記録映画は世界各地にその模様を伝えるメディアとして機能した。映像中継が普及した後も記録映画はライブではとらえることができなかった選手たちの躍動する身体や競技前の不安、緊張、集中、歓喜の“瞬間”を描き出すものとして製作され、単なる“スポーツの記録”だけでなく映画作品としても優れた作品を数多く生み出している。

会期中にはオリンピック記録映画復元担当者で映画復元専門家のエイドリアン・ウッド氏を招いた特別講演会も開催。五輪を映画ファンならではの角度や視点で楽しめる特集になっている。

「オリンピック記録映画特集――より速く、より高く、より強く」

『1912年第5回オリンピック ストックホルム大会』(1912年)
『銀界征服』(1928年)
『アムステルダム・オリンピック大会』(1928年)
『世界の若者たち 』(1936年)
『1936年オリンピック映画の製作風景 』(1937年)
『民族の祭典 』(1938年)
『美の祭典 』(1938年)
『憎しみなき闘い 』(1948年)
『ロンドン・オリンピック 』(1948年)
『美と力の祭典 メルボルン・オリンピックの記録 』(1957年)
『ローマ・オリンピック1960 』(1961年)
『東京オリンピック 』(1965年)
「東京オリンピック短篇ドキュメンタリー選集」
『白い恋人たち/グルノーブルの13日 』(1968年)
『太陽のオリンピア―メキシコ 1968― 』(1969年)
『札幌オリンピック 』(1972年)
『時よとまれ、君は美しい/ミュンヘンの17日 』(1973年)
『ホワイトロック 』(1977年)
『第21回オリンピック大会 』(1977年)
『スポーツよ、君は平和だ! 』(1981年)
『栄光の16日 』(1986年)
『ハンド・イン・ハンド 』(1989年)
『マラソン 』(1993年)
『1998長野オリンピック 名誉と栄光の物語 』(1999年)

11月26日(火)から12月22日(日)まで
月曜日は休館
国立映画アーカイブ 長瀬記念ホールOZU

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