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藤ヶ谷太輔の苦悩に胸が締め付けられる 『やめるときも、すこやかなるときも』涙を誘う第8話

リアルサウンド

20/3/9(月) 8:00

 壱晴(藤ヶ谷太輔)は過去の恋愛から前に進もうとするも、なかなか進めずもがいていた。そんな時に哲先生(火野正平)や柳葉(五関晃一)の“ある想い”を知り、さらなる葛藤が生まれるのであった。『やめるときも、すこやかなるときも』(日本テレビ系)は3月9日に第8話が放送される。

【写真】『やめるときも、すこやかなるときも』第8話場面写真

 別々の道を歩くことになった壱晴と桜子(奈緒)。しかし、壱晴は桜子のおかげでやっと前に進み始めることができたと「桜子の椅子」を完成させることを決意する。壱晴の師匠である哲先生はそんな壱晴に手を差し伸べようと、木を選ぶのに同行したりと少しずつ前進するためのヒントを与えていた。哲先生もまた、壱晴と同じように1人の女性を忘れられず、生涯独身を貫いたのだ。壱晴はのちに人づてに哲先生の話を聞き、哲先生の代表作がその女性のために作られたものだと知らされる。懸命に「桜子の椅子」を作る壱晴。しかし、完成したものにいざ腰を下ろすと、壱晴の作った「桜子の椅子」は哲先生の代表作「oubli」から感じられる“想い”のような力が備わっていないことに気づく。壱晴は、自身が人に寄り添えない人間なのだと苦悩してしまう。そんな時に柳葉が工房を訪れ、悩んで立ち止まってばかりの壱晴に本音をぶつける。

 壱晴の周りには、壱晴の苦しみを共に解消し、共に前に進もうと思っている人で溢れていた。しかし、当の壱晴は周りの思いになかなか気づけず、思うように前に進めない自分に苦しんでいる。そんな壱晴の苦悩がはっきりとわかる第8話のクラマックスは、胸が締め付けられるようなシーンとなった。

 その一方で、今まで壱晴を支えるばかりで各々のバックボーンが明かされていなかった哲先生と柳葉のエピソードも明らかになる。実は哲先生が大恋愛の末、愛する人を想って作った作品が「oubli」だったこと。哲先生が今もその人を思い続けていることが明かされる。このことは壱晴にとって救いにも、生きるためのヒントにもなるだろう。さらに、兄弟弟子の柳葉は、なぜ家具職人の道を諦めたのか、初めて壱晴に本音を吐露する。工房に対する思い、壱晴に対する思い、そして哲先生が壱晴に対して抱いている想いなどを壱晴に直接ぶつけた。ここでは柳葉を演じる五関が熱い芝居を見せる。優しく壱晴を支えてきた柳葉が初めて壱晴に気持ちをぶつけるこのシーンでは、五関の力強い眼差しと優しい声が強く胸に響く。五関が表現する柳葉の熱いメッセージは第8話の見どころの一つだろう。

 そんな壱晴と別れた桜子は、真織(中井友望)と壱晴のあいだには入れないと壱晴を忘れようとする。しかし合コンをするも、他の男性を見ても壱晴への想いは募るばかり。そこでようやく、壱晴が抱えていた真織に対する想いを理解するのであった。皮肉にも別れたことで愛する人を失う痛みを知り、壱晴を理解するきっかけを掴む桜子。こうして2人はすれ違いながらもゆっくり相手を理解しようと努める。椅子作りを通して桜子と向き合う壱晴と、別れを通して痛みを理解する桜子。2人の苦悩と葛藤が、涙を誘う。

(Nana Numoto)

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