『野外劇 ロミオとジュリエット イン プレイハウス』より 撮影:住田磨音
劇場を「ひらく」アクションとして、“ワンコインで観劇することが出来る高品質な演劇”をコンセプトとして上演してきた東京芸術祭の野外劇。今年はその野外劇のコンセプトが新型コロナウイルス感染拡大につながる恐れがあるとし、当初予定していたGLOBAL RING THEATRE(池袋西口公園野外劇場)での上演から、東京芸術劇場プレイハウスに会場を移しての開催となった。
東京芸術祭の野外劇、4年目となる今年は、シェイクスピア作・松岡和子訳の『ロミオとジュリエット』を、バラエティに富んだ作風に定評のある青木豪を演出に迎え、総応募者945名のフルキャストオーディションで選ばれた阿久津仁愛(ジュリエット役)、川原琴響(ロミオ役)をはじめとする出演者14名とともに、「女系一家・モンタギューvs 男系一家・キャピュレット」をコンセプトに構築する。
開幕に際し、演出の青木豪からコメントが到着。急遽会場が変更になったなかで、「舞台の外に“野外のような拡がり”を感じさせること」を心がけたという。「“一目惚れ”を扱った中で世界一有名なこの芝居を、今回の演出でご覧になった皆様が、何かしらの解放感を感じて下さったら幸いであります」と綴った。
『野外劇 ロミオとジュリエット イン プレイハウス』の上演は10月17日(日)まで。上演時間は約2時間、休憩なし。
【青木豪(演出)コメント全文】
「野外劇」として準備していたものが、急遽プレイハウスでの上演となったので、演出として心がけているのは、舞台の外に「野外のような拡がり」を感じさせることです。また、今回はロミオのいるモンタギュー家を、ほぼほぼ女性キャストが。ジュリエットのいるキャピュレット家を、ほぼほぼ男性キャストが演じます。「男女の分断が進み、性を自ら選び取るようになった近未来の池袋」という設定です。「一目惚れ」を扱った中で世界一有名なこの芝居を、今回の演出でご覧になった皆様が、何かしらの解放感を感じて下さったら幸いであります。
『野外劇 ロミオとジュリエット イン プレイハウス』
2021年10月15日(金)~10月17日(日)
会場:東京芸術劇場プレイハウス