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内モンゴルで暮らす夫婦の愛の物語、「大地と白い雲」8月公開

ナタリー

21/5/19(水) 14:30

「大地と白い雲」

内モンゴルを舞台とした中国映画「大地と白い雲」が、8月21日より東京・岩波ホールほか全国で順次公開される。

本作では内モンゴルのフルンボイル草原に暮らす夫婦が、ともに生きていきたいと願いながらも、激変する時代の中ですれ違っていくさまが描かれる。第32回東京国際映画祭コンペティション部門にて「チャクトゥとサルラ」のタイトルで上映され、最優秀芸術貢献賞を受賞した。

監督のワン・ルイは第33回金鶏百花映画祭で最優秀監督賞を獲得。中国・北京電影学院の教授も務めている彼は、内モンゴル出身の作家・漠月(モー・ユエ)の小説「放羊的女人」をもとに、10年の歳月を掛けて本作を完成させた。ワン・ルイは本作について「ある平凡な遊牧民の夫婦の別れと再会の物語を通じて、彼らの追究心や潜在的な考え、また変化する環境の中で生きている現代の遊牧民が経験するジレンマを映し出しているのです」とつづっている。コメント全文は以下の通りだ。

またYouTubeで公開中の予告編には、都会での生活を望む夫チョクトと、今の暮らしに満足している妻サロールの姿が収められている。

ワン・ルイ コメント

「大地と白い雲」はお互いに異なる希望を持ちながら内モンゴルに暮らす、チョクトとサロールという平凡な夫婦の生活に起こるジレンマを描いた物語です。妻のサロールは夫であるチョクトと共にずっと草原で暮らしていくことを望んでいます。一方で、チョクトは遊牧民であることを誇りに思っていますが、その伝統が崩れてきている中で、羊飼いとして、また夫としてこれまでのような役割を果たすことが難しいと思い始めているのです。このように、個人的な幸せの追求と、社会的な属性が調和せず、対立する背景には、社会が引き起こした生活様式と文化的な価値観の急速な変化に遊牧民が適応できていないことを示しています。

この映画では、自然でリアリティーのあるスタイルを貫きたいと思っていました。目新しさや上辺だけでなく、草原と遊牧民たちの日々の暮らし、その美しさこそがこの映画の基調となるようにしたかったのです。ある平凡な遊牧民の夫婦の別れと再会の物語を通じて、彼らの追究心や潜在的な考え、また変化する環境の中で生きている現代の遊牧民が経験するジレンマを映し出しているのです。

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