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Kis-My-Ft2は互いの色を引き出し合う 「君、僕。」から舞台で培われてきた表現力に迫る

リアルサウンド

18/11/2(金) 7:00

 Kis-My-Ft2が、今夜11月2日の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出演し、現在発売中の最新曲「君、僕。」を披露する。すでに他の音楽番組でも披露されている本作は、メンバー7人がミュージカル風に歌って踊るパフォーマンスが特徴的。流れるような動きでベンチに腰掛け、赤いバラをテーブルの花瓶にさり気なく飾るなど華麗な身のこなしが実に優雅。なかでも、大きな見どころとなっているのが、パラソルを持って細かなステップ通称“Kis-Tep(キッステップ)“を踏むシーンだ。

(関連:Kis-My-Ft2、新曲「君、僕。」は歌謡のメソッド駆使した1曲に 視覚的な歌詞と音作りを分析

 avexの公式YouTubeでは、ダンスが得意な千賀がキッステップをレクチャーする動画が公開されている。まずはゆっくりと動きのお手本を見せてくれる千賀。何事も上手な人がやると簡単そうに見える。すぐにできそうな気分になるのだが、これが実際にやるとなると非常に難しい。しかし、やはりメンバーはプロ。事前に練習を重ねたとはいえ、スピードアップしても体幹が崩れることもなく、それどころかテンポが速くなるほど揃っていくようにも見える。

 また、「1サビのわちゃわちゃシーンは、毎回楽屋でメンバーとああしようこうしようと試しながら決めていますので、TV出演の際は、毎回楽しみにして頂けたら嬉しいです!」とavexのSTAFF BLOGで綴られているように、元気よく追いかけっこをしてみせたり、ギュッとくっついてみたりと、彼らの自然なやりとりが微笑ましいシーンも必見だ。

 テレビで見かけるKis-My-Ft2は、バラエティのイメージが強いかもしれない。だが、ジャニーズのルーツは舞台にある。Kis-My-Ft2はテレビのみならず、継続的に多くの舞台に出演してきた。その実力があればこその軽やかなステップ、そして遊び心溢れるアレンジなのだ。

 玉森裕太は、滝沢秀明、亀梨和也が主演を務めてきたジャニーズの伝統作『DREAM BOYS』の座長を2013年に受け継いだ。ライバル役に千賀健永、そしてふたりの親友役に宮田俊哉と、同じKis-My-Ft2のメンバーと共に作品に向き合うことで、よりリアルな葛藤や人間味を描こうと試行錯誤。年々ストーリーを修正しながら進化を遂げていった。今年は、舞台を盛り上げるジャニーズJr.たちの平均年齢が下がったこともあり、玉森はラジオ番組『キスマイRadio』(文化放送)で、公演後にJr.たちを呼んでより良くなるためのアドバイスも行なってきたことを語っている。教えるという行為は自らの経験の棚卸しでもある。今年も玉森にとって表現力が磨かれた舞台となったに違いない。

 同じ舞台を磨き上げていく玉森たちに対して、北山宏光は多彩なジャンルの舞台を経験。鈴木おさむ脚本×宮本亜門演出の、槇原敬之の名曲を綴ったミュージカル『愛の唄を歌おう』ではハッピーでファニーな世界観を作り上げた。また、ストレートプレイ舞台『あんちゃん』などにも挑戦しており、オールラウンダーな北山ならではの経験値を積み上げている。また藤ヶ谷太輔は、もがきながら生きる若者たちを描いた青春群像劇『コルトガバメンツ~ハジメのハジマリ~』や、周囲を裏切り後戻りができなくなる主人公に扮した『そして僕は途方に暮れる』など人間の本質に迫るテーマの作品に向き合ってきた。そして、横尾渉、二階堂高嗣もSF名作『銀河英雄伝説』の舞台シリーズに2012年から出演。中川晃教、河村隆一らと共に熱演を繰り広げた経験を持つ。

 ジャニーズの伝統作から、第一線で活躍するクリエイターとのタッグ、重厚な人間ドラマに、SF作品……と、7人全員がそれぞれに異なる舞台の経験を持つということは、Kis-My-Ft2で集まれば7色の魅力が出せるということ。それは「君、僕。」のコンセプトとも重なる部分がある。〈君がいるから 僕がいるんだ〉とは、まさにお互いの色を引き出し合うメンバーの存在を歌う曲に聞こえてくる。そして、もちろんその輝く7色を見守るファンのことも。彼らの根底にある確かな表現者としてのスキルが、今夜は生放送で見られるのだ。舞台の開演を待ちわびるような気持ちで、テレビの前にスタンバイしなければ! と、こちらも気合が入る夜になりそうだ。(文=佐藤結衣)

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