Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

ぴあ

いま、最高の一本に出会える

TEAM NACSの貴重な素顔が堪能できる! 『PARAMUSHIR』特典DISCの魅力を解説

リアルサウンド

18/9/27(木) 12:00

 TEAM NACSが2018年2月から3月にかけて出演した『PARAMUSHIR ~信じ続けた士魂の旗を掲げて』のBlu-ray&DVDが発売中だ。

参考:TEAM NACSの真髄がここに! 『PARAMUSHIR ~信じ続けた士魂の旗を掲げて』に込められた夢

 Blu-rayの初回生産限定豪華版には、『PARAMUSHIR』の現場に密着したドキュメンタリーとメンバーのインタビュー、秘蔵映像を収めた特典ディスク2枚が付属されているのだが、この付属DISCがとにかくすごい。

 DISC1では、舞台のポスタービジュアルやイメージ映像(あのモヤのかかったかっこいいビジュアルの写真である)の撮影風景に始まり、キャストが稽古場に集まっての顔合わせと読み合わせ、稽古風景、そして初日から千秋楽までのカーテンコールの選り抜き映像、そして打ち上げまでが、なんと174分に収められている。DISC2には、メンバー5人が舞台を終えた心境を語るロングインタビューが81分にわたって収録されている。

 TEAM NACS好きにはもちろん満足のいくものになっているが、舞台というものが、どんな段階を経て出来上がっていき、そのときに俳優がどんな気持ちで役にとりくんでいるのかがわかるドキュメンタリーとしても価値があるのではないだろうか。

 印象に残った場面と言えば、キャストやスタッフ全員の顔合わせでは、テレビバラエティの収録かと思えるほどに、メンバーそれぞれがきちんと笑いを取りに来る場面である。以前から、大泉洋はかつて筆者が行ったインタビューでも「やっぱり僕の映画や舞台は、ファンの方がメイキングも楽しみにしているのはありますからね。だから、撮影現場でもメイキングに手を抜かない」と語っていたが、本作のメイキングでも、メンバー全員手を抜いていない。

 例えば、アンサンブルの俳優たちと共にウォーミングアップをする音尾琢真と安田顕(その後に戸次重幸も現れる)を見て、自分が呼ばれてないと焦ってちょっかいをかける大泉の様子が収められていたり、音尾がカメラを向けられて、辞めなさいと手でレンズを隠しながらも、ちゃんとカメラ目線で対応していたり、また安田と音尾がセットをリングにみたてたのか、椅子を武器にプロレスごっこを始める場面もあった。

 NACSのメンバーが2人以上いて、そこにカメラが回っていれば、コントは始まる。個人的には、大泉によるとあるスタッフのモノマネには、涙を出すほど大爆笑した。今回、6年ぶりに演出を担当する森崎博之がふざける場面は少なかったが、5人の素の楽しそうな空気を感じられるのも、このメイキングの魅力であった。

 この特典DISCには、40代も半ばにさしかかったTEAM NACSの面々が、いかにトラブルを乗り越えながらこの舞台を完成させたかも垣間見ることができる。音尾やアンサンブルの俳優やスタッフ数人がインフルエンザに倒れ、完治して戻ってきたかと思ったら、大雪で稽古時間が削られ、また大泉が肉離れを起こし(後になってからはその克服の仕方を含め、笑い話としてカーテンコールで語られているが、その瞬間の深刻さは想像以上である)、他のメンバーもそれぞれ身体の異変を乗り越えての舞台だったこともわかる。

 そんな中、稽古が佳境を迎えると、稽古場での演技に涙する森崎の姿も。徐々に演技にかけるNACSメンバーの表情が研ぎ澄まされていく様子まで見ることができる。

 また、後半に収められた怒涛のカーテンコール映像は、もうその楽しさは説明不要。Blu-ray、DVD通常版にも同様のディスクが収められているので、実際に見て、楽しんでほしい。

 一方、豪華版Blu-rayのみ収録されるDISC2では、全員がインタビューで舞台を振り返る。特にこのインタビューで印象に残ったのは、役へのアプローチを語る部分だ。最近は何も考えないで芝居をすることに向かっているという音尾。自身の演じた水島の心境の変化を終始、なんとか理解しようとする大泉。脚本の妙を読み解き、そこから明るい田中というキャラクターの役割を見出した戸次、さまざまなアプローチを試みながらも、最終的には言葉を届けることを選んだ安田、そしてNACSのメンバーが自分の役を形作ってくれたという森崎と、それぞれに違った演技への取り組みを語る部分は、非常に貴重なのではないだろうか。

 大泉は終盤に、NACSはプレッシャーに押しつぶされるよりも、続けることが重要と語っていた。それは他のメンバーも同じで、ファンの期待のある状態で、続けていくことが大事とそれぞれに語る。これからもいつまでも続いてほしいとさらに願わずにはいられなくなるメイキングDVDであった。(西森路代)

アプリで読む