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「愛してます」BiSH、無観客に涙するも熱い思い届けた夏ライブ「TBS6」

ナタリー

20/8/20(木) 1:11

BiSH「TOKYO BiSH SHiNE6」の様子。(Photo by sotobayashi kenta)

BiSHが昨日8月19日に東京・Zepp Tokyoでライブイベント「TOKYO BiSH SHiNE6」を開催した。例年フリーライブとして行われてきた「TBS」だが、6回目となる今年はコロナ禍の影響で無観客の会場からニコニコ生放送でライブの模様が生中継された。

開演前にはWACK代表・渡辺淳之介が登場。挨拶の冒頭では「TOKYO BiSH SHiNE」開催のきっかけになったという「TOKYO IDOL FESTIVAL」について「『TIF』のことはいまだに許せない……じゃない。素敵な存在だなと。このような機会をいただき本当にありがとうございました」と述べつつ、来年は観客を入れて「TBS」を開催したいと語った。

BiSHは「TBS」恒例のオープニングSE「MAIN STREET ELECTRICAL PARADE」が流れる中、カラフルなライトに照らされて登場。「今日はよろしくね!」とカメラに向かってアピールし、「TOMORROW」で力強くライブをスタートさせた。続いて東京スカパラダイスオーケストラのホーン隊がレコーディングに参加したずっしりとしたビートの「ロケンロー」では、アイナ・ジ・エンドをはじめ、メンバーがクールで妖艶なパフォーマンスを見せた。MCではメンバー1人ひとりが挨拶。ハシヤスメ・アツコは「自己紹介をしたのがひさしぶりですね。半年ぶりかもしれない」と話し、「今年は無観客ですけど……私には見えてますからね。みんな今フリースタイルで観てると思いますけど、気を抜かない手楽しんで、気合いを入れて夏の思い出を作っていきましょう!」と話した。

2016年発表のメジャー第1弾アルバム「KiLLER BiSH」から「My distinction」を昨年の「TBS5」ぶりに披露して視聴者を喜ばせたBiSH。「社会のルール」の冒頭でハシヤスメが「ハシヤスメと愉快な仲間たち5人で一緒に踊ろうよ!」とカメラ目線で訴え、曲中にはアイナが「一緒にー!」と視聴者にシンガロングを呼びかけた。ライブの折返し地点では「まだ途中」「ぶち抜け」というモモコグミカンパニー作詞の楽曲が連投された。「まだ途中」の曲終わりではモモコの不思議な動きにチッチが思わず笑ってしまうなど、ライブならではの出来事に視聴者のコメントが多数集まった。その後、チッチが「6年目の『TBS』ですから、BiSHも今日、目いっぱい届けようと挑んでおります。BiSHが届けたいあなた宛の手紙を今から届けます。聴いてください」と述べてから、最新アルバム「LETTERS」から表題曲を視聴者に捧げた。BiSHはさらに最新アルバムからアユニ・D作詞の疾走感あふれるナンバー「スーパーヒーローミュージック」をパフォーマンス。チッチがアユニをおんぶするアウトロパートではメンバー全員が弾けるような笑顔を見せた。

ライブ後半、「サラバかな」が始まると、普段のライブで清掃員(BiSHファンの呼称)がメンバーに送る盛大なコールに代わり、ニコ生の画面は興奮を伝えるコメントであふれ返った。静寂がしばし続いたあとに始まったのは最新アルバムのラストナンバー「I'm waiting for my dawn」。BiSHはドラマチックな伴奏に乗せて、手指の先に至るまで神経を張り巡らせた繊細なダンス、エモーショナルな歌声を届けてステージをあとにした。

アンコールを求めるコメントが寄せられる中、画面には暗転したステージが映し出される。突如としてまばゆいフラッシュライトが瞬くと同時に「BiSH-星が瞬く夜に」が始まり、ステージにメンバーがなだれ込む。BiSHは思い思いに視聴者に言葉を投げかけながら、ステージの熱気を伝えていった。アンコール2曲目には再び「BiSH-星が瞬く夜に-」が披露され、1回目よりもテンション高く、楽しげなステージの模様が中継された。さらに3回目に突入すると、BiSHは無観客のフロアに降りて自由に歌い踊る。わちゃわちゃとした楽しげな雰囲気で代表曲を歌い踊った6人は最後にステージに上がって、パフォーマンスを終えた。

最後にメンバー1人ひとりが挨拶。アユニは「BiSH、超超ひさしぶりのライブでしたね。『TBS』はBiSHの夏の醍醐味というか、ずっとライブができない状況だったので本当に待ち遠しくて。スタッフの方もBiSHメンバーも今日を待ちに待って、めちゃめちゃ楽しいライブができて今は達成感でいっぱい。でも目の前にあなたたちがいないというのが大変寂しい気持ちです。絶対にいつか同じ空間で同じ時間を一緒に過ごすときが来ると思うので、そのときが来るまで私たちもがんばって生きるので。つらいときは私たちの音楽を聴いてもらえたら。皆さんのために私たちもがんばるし、私たちもみんなのパワーで生きてこられたので。またどこかで会いましょう」と話した。リンリンはお礼の言葉を述べてから涙ながらに「今はアンコールでステージから降りて、すごく楽しくて幸せいっぱいって思ったけど、ライブの途中まではお客さんがいないのが寂しくて。聞こえてるのかなって。無観客ライブができてうれしいけど、やっぱりみんなが目の前にいてくれたらいいなと思う瞬間がいっぱいあって。私たちは今日幸せなんですけど、共有したかったなって悔しい気持ちでいっぱいです。いつかまた会えるって信じているので、皆さんも元気で! 私は元気です!」と気丈に振る舞った。

ハシヤスメは「冒頭にも言いましたけど、私には見えています。目の前は無観客ですが、見つめる先には何百万人が観ていると信じています。寂しい気持ちはあります。でもつらいことは長くは続かないと思うんです。また向き合える日が絶対に来ると思うので、私たちもみんなもそれを信じて、これからもずっとBiSHと一緒にいてください」とコメント。モモコは目の前に観客がいないことで自分の弱さや脆さに気が付いたと話し、観客からパワーをもらっていたと語る。さらに「目の前に見えているのはスタッフさんとたくさんのカメラですけど、目を閉じたら皆さんが見えるなって。見えないパワーを感じられていつもより強くなれた気がします。遠くても皆さんの思いを感じるので、あなたなりにBiSHを応援してくれたらうれしいです」と述べた。

アイナはこれまでの「TBS」を振り返り、過去にはメンバー加入があるなど彼女にとって感慨深いイベントであることを明かし、「でも今年が一番寂しかったです」と素直な思いを吐露していく。「Twitterで『来週BiSHのワンマンあるから仕事がんばろう』とかを見て、ツアーで地方に行くたびに『あのツイートした人、このどこかにおるんかな』って。今はそれがなくなって、あの人は元気なのかなって思うこともあって寂しいです……元気だったらうれしいんですけど。こうやって私たちはライブをできる限りしていこうと思っています。よかったら、元気でも元気じゃなくてもいいので生きていてほしいです。早くまたライブで、近い距離で会いたいです。また会いましょう」と視聴者に思いを伝えた。最後にチッチは「メンバーの言葉に私はたくさん泣きました。6年歩いてきて、初めて出くわしたこの状況にBiSHもついていくのに必死ですが、この期間に気付けたこともたくさんあります。1つ1つの言葉の大切さとか愛の形とか。BiSHはそういうものを大切に届けてきたんだと気付けました。だからこそこれからもBiSHらしく音楽を届けて、思いを届けて、あなたや誰か1人の生きる理由になれたら、私はすごく幸せに思います。元通りを取り戻せるのかわからないけど、前みたいにはちゃめちゃめちゃくちゃになって、汗だくになって、みんなとBiSHを楽しめることを願って、私たちは光のほうに進んでいきます。みんなもそれぞれの生活に打ち勝って、どうか強く強く生き抜いて、また笑いあえたら私は幸せです。また絶対、会いましょう。今日はありがとうございました」とコメント。そして少し照れくさそうにしながらも「あと……愛してます。言わなきゃ伝わらないから言わないと」とファンへの思いを素直に言葉にした。

終演後にはエリザベス宮地によるアフタームービーがBiSHのTwitter公式アカウントにアップされた。

BiSH「TOKYO BiSH SHiNE6」2020年8月19日 東京都 Zepp Tokyo セットリスト

SE. MAIN STREET ELECTRICAL PARADE
01. TOMORROW
02. ロケンロー
03. co
04. MORE THAN LiKE
05. O・S
06. My distinction
07. 社会のルール
08. まだ途中
09. ぶち抜け
10. LETTERS
11. スーパーヒーローミュージック
12. CAN YOU??
13. サラバかな
14. I'm waiting for my dawn
<アンコール>
15. BiSH-星が瞬く夜に-
16. BiSH-星が瞬く夜に-
17. BiSH-星が瞬く夜に-

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