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「ゴースト」に浦井健治「いい三角関係が」、初参加の桜井玲香は「ろくろに惨敗」

ナタリー

21/2/9(火) 17:38

左から水田航生、桜井玲香、浦井健治、咲妃みゆ、森公美子。

ミュージカル「ゴースト」の製作発表記者会見が、本日2月9日に東京・帝国劇場で行われた。

脚本・歌詞をブルース・ジョエル・ルービン、音楽・歌詞をデイヴ・スチュワートとグレン・バラードが手がけた本作は、映画「ゴースト ニューヨークの幻」のミュージカル化作品。日本では、ダレン・ヤップの演出で2018年に初演された。会見には初演からの続投となる浦井健治、咲妃みゆ、森公美子、そして新キャストの桜井玲香、水田航生が出席した。

サム役の浦井は「続投チームはより自然体に、演技が深化しています」と信頼を口にする。「前回のカールは弟のような平間壮一くんでしたが、今回の水田くんとは対等な男同士という感じの関係性を作れている」と水田に視線を送りつつ、「モリー役の咲妃さんと桜井さんは、いい意味でカラーが異なるお二人です。彼女たちが(役の)芯の強さや優しさを表現してくれるので、男チームもがんばらなきゃと。サム、モリー、カールのいい三角関係ができているのではと思います」と手応えを語った。

モリー役を続投する咲妃にとって本作の初演は、宝塚歌劇団退団後1作目のミュージカル作品だった。咲妃は当時を振り返り「あの頃はいっぱいいっぱいで、皆さんに助けていただきました。でも今回、健ちゃん(浦井)とはあうんの呼吸というか、お考えや表現の方向性が読み取れるようになったので、一緒にお芝居をするのが一層楽しいです」と目を輝かせる。

咲妃とWキャストでモリーを演じる桜井は「初演で1度完成している作品ですが、皆さんが私の考えや表現をとても尊重してくださる。のびのびと自分らしく演じられたら」と座組に厚い信頼を寄せ、「大変な時期に舞台に立つ機会をいただけたことをしっかりと受け止め、これが自分の使命だと思って最後まで務めたい」と言葉に力を込めた。

「作品の魅力を一言で表すと?」と尋ねられた水田は「“ザ・エンタテインメント”。愛やコメディ、サスペンスなど、いろいろな要素を楽しんでいただけると思います」と回答。カール役で初参加となる水田は「ソーシャルディスタンスはありますが、稽古場の雰囲気はとても明るくて。文字通り“風通し”がいい現場です」と笑顔を見せた。

オダ・メイ役の森はコロナ禍での上演に向け、「お客様が喜んでくださる顔を胸の中に描いて、それを糧にがんばっています」と真摯な態度で述べる。また森は稽古中、全員がマスク着用であることに触れて、カンパニーのグループメールにキャストたちが素顔の写真を投稿して自己紹介していると裏話を紹介。続けて「でもマスクを着けるとまた誰が誰かわからなくなって……たまに、みゆちゃんと玲香ちゃんの区別がつかない(笑)」と打ち明けると、桜井が即座に「光栄です!」とリアクションし、報道陣を和ませた。

会見では続投のキャストたちが初演時の思い出を語る場面も。森が「浦井さんのズボンがよく壊れて、1カ月ほどの公演で5本くらい替えていました(笑)」とエピソードを披露すると、浦井は「僕は床にひざをつけたり滑り込む動きがあったりして、ズボンがダメージを受けやすかったんです! ……という言い訳です」と笑いを誘った。

またモリー役のキャストは劇中で、実際にろくろを回して粘土を成形する。「陶芸の練習を始めた」と言う桜井は「ろくろに惨敗でした……本当に難しい」と苦笑い。咲妃は「そのときの感情によって粘土が全然違う形になるんです。本番をやるごとにまったく違う形が生まれるのは面白い経験でした」と初演を回顧し、「だから玲香も楽しみにしててね!」と桜井を励ました。

最後に浦井は「大変な状況が続きますが、来てくださった方には価値ある“ギフト”をお贈りできると思います。僕は2019年に父を亡くし、そのあとも何人かの仲間や諸先輩方を見送りました。この作品からは、人を思いやることや寄り添うことの意味、『生きている我々がその先に進んでいこう』『生きていると良いことにきっと巡り合える』といったメッセージを受け取っていただけると思います。ぜひ劇場に足をお運びください」と呼びかけ、会見を締めくくった。

公演は3月5日から23日まで東京・シアタークリエ、4月4日に愛知・愛知県芸術劇場 大ホール、9日から11日まで大阪・新歌舞伎座にて。なお本日2月9日19:57からNHK総合で放送される「うたコン」に浦井、桜井、森が生出演する。3人は本作の振付を担う桜木涼介のステージングのもと、「ゴースト」の楽曲を歌唱する。

ミュージカル「ゴースト」

2021年3月5日(金)~23日(火)
東京都 シアタークリエ

2021年4月4日(日)
愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール

2021年4月9日(金)~11日(日)
大阪府 新歌舞伎座

脚本・歌詞:ブルース・ジョエル・ルービン
音楽・歌詞:デイヴ・スチュワート&グレン・バラード
演出:ダレン・ヤップ
翻訳:寺崎秀臣
訳詞:高橋知伽江

キャスト

サム:浦井健治
モリー:咲妃みゆ / 桜井玲香
カール:水田航生
オダ・メイ:森公美子

ひのあらた、松原凜子、栗山絵美、松田岳、西川大貴 / 小川善太郎、染谷洸太、宮野怜雄奈、山野靖博、吉田要士、上田亜希子、國分亜沙妃、華花、湊陽奈、元榮菜摘

※寺崎秀臣の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。

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