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『絶対零度』シリーズ続編が月9枠でカムバック! 過去作のおさらいと最新注目ポイントを概観

リアルサウンド

18/7/9(月) 6:00

 -273.15度は、絶対温度における最も低い温度にあたり、熱力学的にはこれ以上温度が下がることはないのだとか。2010年に放送されたドラマ『絶対零度~未解決事件特命捜査~』(フジテレビ系)は、未解決事件、いわゆる“コールド・ケース”を扱う作品として放送された。迷宮入りしてどんなに“コールド”になったとしても、真相にたどり着いてみせるという作品のコンセプトからつけられたタイトルとされる。翌年の2011年にはシーズン1のスペシャルに続けて、シーズン2として、今度はコールド・ケースに代わって、特殊犯罪にスポットを当てた、『絶対零度~特殊犯罪潜入捜査~』が放送され、いずれも好評を博した。

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 それから7年後の今年、同シリーズの続編として『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』が、月9枠で7月9日からスタートする。続編という形になってはいるものの、今作は大幅にリニューアルがなされており、過去のシーズンを観ていた方はもちろんのこと、今作から『絶対零度』を観ようという方も十分に楽しめる作品となっている。そこで、今回は前シリーズの話も交えながら、今回のシーズン3の注目ポイントを概観していこう。

 まず、大きな変更点として、シーズン1、シーズン2はいずれも上戸彩が主演を務めたが、今回のシーズン3では沢村一樹へとバトンタッチがなされたことであろう。公安のエリート刑事だった井沢範人は、ある事件がきっかけで、総務部資料課分室へ異動となる。しかしそこは、警察内のトラブルメーカーばかりが集まる課であり、様々な個性を持った刑事たちとともに、難事件に立ち向かっていくことになる。

 一方、上戸彩演じる桜木泉は、シーズン3では謎の失踪を遂げたという設定になっている。シーズン2の最終話に登場した山内徹(横山裕)は、桜木が教育係を務めていたのであるが、そのこともあってシーズン3では山内は桜木の失踪を独自に調べ続けていた。しかし、いよいよ桜木の捜査が行き詰まってきたところで、山内は上司を殴ってしまい、井沢同様に資料課分室への異動となる。今作でも上戸は物語のカギを握る重要人物として出演し、彼女の失踪の謎にも目が離せない。過去のシーズンで、桜木は正義感あふれる熱心な刑事として活躍したわけであるが、今回の井沢はどこかひょうひょうとしたキャラクターとして描かれるらしく、主人公のタイプが異なるということで、作品全体が違ったカラーになるのも見どころの一つであろう。

 また、沢村一樹に限らず、今作では新キャストが続々と登場する。井沢が異動となる資料課分室の面々を本田翼、柄本時生、平田満らが演じるほか、刑事企画課特別役の東堂定春として伊藤淳史が出演する。

 そして何より今作の主題が、未解決事件でも、潜入捜査でもなく、“未然犯罪”というある種の壮大なテーマにあるということであろう。井沢は資料課分室への異動となるということであったが、実は単に資料を扱うという部署ではなく、そこでは極秘のプロジェクトが進められていた。東堂が中心となり、AIを用いた未然犯罪捜査システム、通称“ミハン”の実用化を任されていたのだった。そこでは、通信記録や監視カメラ映像といった、膨大なビッグデータを解析することで、重大犯罪に手を染める可能性がある人物(特に殺人犯)の特定が行われる。しかし、当然のことながらこうした捜査手法は公に認められたものではなく、とりわけ山内は“ミハン”に対して疑念を抱くのだった。シーズン1では未解決事件がテーマとして扱われたのに対し、今作では未だ起こっていない事件にまつわるストーリーが描かれるという点で、新たな世界観が期待できそうだ。いつ、どこで、どうしてその事件が起ころうとしているのかが分からないという捜査上の困難に、井沢らがどう立ち向かっていくのかが気になるところである。

 とはいえ、今作でも潜入捜査があるだけでなく、アクションもたっぷりで、刑事モノのエンターテインメント性がふんだんに詰め込まれている。直近の月9ドラマで言えば、『コンフィデンスマンJP』『海月姫』『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?』のいずれともカラーが異なる本作。月9にどんな風を吹き込んでくれるのかが楽しみだ。(國重駿平)

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