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ホフディラン 小宮山雄飛が語る、ディズニーソングに惹かれ続ける理由 「曲を聴くだけで心も身体もその世界に持っていかれる」

リアルサウンド

20/10/3(土) 12:00

 2020年7月、『ディズニーファン読者が選んだディズニー ベスト・オブ・ベスト~創刊30周年記念盤』がリリースされた。本作は、月刊『ディズニーファン』誌面にて投票募集し、読者によって選ばれた創刊30周年記念にふさわしいディズニー楽曲を収録。「映画」「テーマパーク」「ライブエンターテイメント」「あらゆる音楽」の部門ごとに集計し上位曲を収録した、“ディズニーの魅力がすべて詰まった究極の最新ベストアルバム”だ。

 リアルサウンドでは、ホフディランのボーカル/キーボードであり、ディズニー好きとしても知られている小宮山雄飛にメールインタビューを行った。自身のディズニーソングの思い出や本作の収録曲についてはもちろん、音楽家の視点からみた“ディズニーソングの魅力とすごさ”についても話を聞いた。(編集部)

「どの音楽にもしっかりした意味がある」

ーー初めてディズニーの音楽や映画に触れたのはいつですか。

小宮山雄飛(以下、小宮山):幼少期、一番最初のディズニーソングの記憶は「チム・チム・チェリー」です。

 『メリー・ポピンズ』(1964年)の映画公開は僕が生まれる前なので、もちろんリアルタイムで映画音楽を聴いたわけではないのですが、親がレコードを持っていたのか、またはラジオかなにかで聴いたのか、とにかくあのどこか切ないメロディが頭に残っていて、子ども心にグっとくるものがありました。それからずっと経って『メリー・ポピンズ』を初めて観た時に「あ、この曲だったんだ!」と、「チム・チム・チェリー」がディズニーの映画音楽だったことを知りました。

ーーその他に幼い頃に好きだったディズニーソングや、その曲が流れる映画との思い出やエピソードはありますか。

小宮山:名曲中の名曲ですが、『ピノキオ』の「星に願いを」が好きです。映画自体も好きですが、小学生の時に東京ディズニーランドで買った、自分で回して鳴らす小さなオルゴールから流れていた「星に願いを」をいつも聴いていました。

 また、『ふしぎの国のアリス』の「お誕生日じゃない日のうた」も子ども心に感激しました。ファニーでめちゃくちゃな内容をいかにもそれっぽく歌っている曲で、一緒に歌っているうちにこちらも、“なんでもない日”をついつい祝いたくなります。

ーー今作『ディズニーファン読者が選んだ ディズニー ベスト・オブ・ベスト~創刊30周年記念盤』のラインナップは、小宮山さんからみてどう感じましたか。

小宮山:ディズニーファンの皆さんの、ディズニーへの愛を感じました。また個人的には、女性が好きな曲が多いのかなという印象です。

ーー収録曲で印象的な曲はありますか。

小宮山:「リメンバー・ミー」(『リメンバー・ミー』劇中歌〈日本語歌〉/2017年)は、もう本当にキラーソングというか、どんなアレンジのバージョンでもメロディと歌詞だけでグっと来てしまいます。公開時に家族でドライブに行っていたのですが、車で連日繰り返しで聴いているうちに、すっかり身体が覚えてしまいました。

ーーディズニーソングの“特徴”はどんなところだと思いますか。

小宮山:ディズニーソングの一番の特徴は、そこに明確な意味が入っていることだと思います。映画の楽曲であれば、そのシーンで何を表したいか、主人公の今の心理状況はどうなのか、単に良い曲ということではなく、聴く人をワクワクさせたり、逆にちょっと不安をあおったり、日常を忘れさせたり、やはりどの音楽にもしっかりした意味があるんですね。だから楽曲が力強さを持っているんだと思います。

ーー音楽家として、「この音楽の使い方はすごいな」と思ったディズニー作品と、特にすごいと感じる部分はどのあたりですか。

小宮山:実写版の『アラジン』(2019年)のウィル・スミスの「フレンド・ライク・ミー」が圧巻でした。元のロビン・ウィリアムズのバージョンも好きですが、どちらも歌い手の自由な感情やスキルが入りまくっていて、ディズニー音楽でありながらディズニー音楽じゃないような、自由でパワフルなディズニー音楽の新しい魅力を感じました。

ディズニーソングが兼ね備える“3つの要素”

ーー今作にはディズニーの音楽を数多く手がけるアラン・メンケンの作品も多数収録されていますが、彼の作曲家としての魅力を教えてください。

小宮山:『リトル・マーメイド』『美女と野獣』などアラン・メンケンによる新しいディズニー音楽の幕明けの時代に、僕は高校生くらいでした。その時に、一気にディズニー映画の印象が変わったのを覚えています。

 それまでは、どちらかといえば子ども向け/ファミリー向けの印象だったディズニーの映画音楽が、高校生〜大学生、大人も純粋に感情移入できるものになり、映画の中だけではなく我々の生活の中でも普通に口ずさみたくなるようなものになった気がしました。

 アラン・メンケンさんは、綺麗なメロディで心情を歌い上げるミュージカル的な要素と、日々歌いたくなるようなPOPソング的要素を兼ね合わせるのが本当にうまい。曲の中に無駄な部分が全然なく、その証拠にどこのパートから聴いても必ずいい曲なんです。だから子どもから大人まで誰もがすっと音楽の中に入り込めるんですよね。

ーーアラン・メンケン以外の作曲家が作る曲でも「ディズニーらしい」と思わせる楽曲がたくさんありますよね。小宮山さんにとって「ディズニーらしさ」とはどんなものだと思いますか?

小宮山:ありきたりの表現になってしまいますが、やはり「大人も子どもも歌える」というのが真髄だと思います。ディズニーの世界ではほんとに当たり前のことですが、世の中のほとんどの曲って実は子ども向けは子どもしか歌わないし、大人向けは大人しか歌わないんです。

 しかも同じ大人でも、若者向けは若者しか歌わないっていうくらい、世代間のギャップがめちゃくちゃあるのが音楽なんですよね。たった2〜3歳の差でも、好きな曲は全く違ったりしますし。そんな中、ディズニーの曲は文字通り老若男女、さらに時代も超えて歌い継がれているというのがすごいところだと思います。

ーーディズニー映画におけるディズニーソングは、映像の魅力を引き出す「映画音楽」としてはどういった役割を果たしていると思われますか?

小宮山:ディズニー映画の曲がすごいのは、3つの要素を兼ね備えているからだと思います。1つはキャラクターのセリフやそのシーンの情景を表している劇中歌としての要素。2つ目は純粋なポップソングとしてのメロディや曲構成の良さ。3つ目は映画を飛び出して、実生活の中で聴いても楽しめる、言わば流行歌としてクオリティ。この3つが揃っているからこそ、映像と曲の世界に自然と入り込めるんだと思います。

ーーありがとうございます。最後に“魔法をかけられたような”とも形容されるディズニー音楽の魅力はどこにあると考えますか。

小宮山:ディズニーって、音楽も映像もリアルな体験も含めた“総合エンターテインメント”ですから、楽曲を聴くだけでも、その全ての体験を瞬時に引き出せるのが魅力なんだと思います。魔法をかけられるというのはそういうことですよね。ある曲の一部分を聴くだけで、まるで自分がその世界に、心も身体も全部ふっと持っていかれるような感じにいつもしてくれます。

■商品概要
『ディズニーファン読者が選んだ ディズニー ベスト・オブ・ベスト ~創刊30周年記念盤』
7月29日(水)発売
¥2,700円+税
仕様:1CD+歌詞カード+ポスター型ライナーノーツ封入
初回限定特典:CDジャケットサイズステッカー封入、初回生産分のみ金箔ロゴジャケット

<収録曲>
・映画音楽部門
01. ホール・ニュー・ワールド [アラジン]〈英語歌〉
02. スピーチレス~心の声 [アラジン (実写版)]〈英語歌〉
03. リメンバー・ミー [リメンバー・ミー]〈日本語歌〉
04. パート・オブ・ユア・ワールド [リトル・マーメイド]〈日本語歌〉
05. イントゥ・ジ・アンノウン~心のままに [アナと雪の女王2] 〈日本語歌〉
06. 美女と野獣 [美女と野獣]〈英語歌〉
07. 輝く未来 [塔の上のラプンツェル]〈日本語歌〉

・テーマパーク音楽部門
08. コンパス・オブ・ユア・ハート (シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ“ライドスルー・ミックス”) [東京ディズニーシー(R)]〈日本語歌〉
09. イッツ・ベリー・ミニー!(エディット・バージョン) [東京ディズニーランド(R)]〈英語歌〉
10. ファンタズミック! ~オープニング [東京ディズニーシー(R)]〈英語歌〉
11. Brand New Day (東京ディズニーリゾート(R) 35周年 “Happiest Celebration!” テーマソング) [東京ディズニーリゾート(R)]〈英語歌〉
12. ドリーミング・アップ! (メインテーマ) [東京ディズニーランド(R)]〈英語歌〉

・ライブエンターテイメント部門
13. ワン・マンズ・ドリーム (東京ディズニーランド® ワンマンズ・ドリームⅡ-ザ・マジック・リブズ・オン) [ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2019 ~ライブ]〈英語歌〉
14. 理想の相棒―フレンド ライク ミー [ディズニーミュージカル アラジン/劇団四季]〈日本語歌〉
15. ゴー・ザ・ディスタンス (ヘラクレス) [ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2018 ~ライブ]〈英語歌〉
16. 陽ざしの中へ [ミュージカル ノートルダムの鐘/劇団四季]〈日本語歌〉

・あらゆる音楽部門
17. アロハ・エ・コモ・マイ [リロ アンド スティッチ ザ・シリーズ]〈日本語歌〉
18. 悪の力を呼び覚ませ [ディセンダント2]〈英語歌〉
19. みんなスター! [ハイスクール・ミュージカル]〈英語歌〉

・ボーナス・トラック
20. スピーチレス~心の声 (アラジン) (実写版) [ディズニー・オン・クラシック ~まほうの夜の音楽会 2019 ~ライブ]〈英語歌〉

<店舗別特典情報>
・UNIVERSAL MUSIC STORE特典: [クリアファイル]*Aデザイン 
・ディズニーストア特典: [クリアファイル]*Bデザイン
・Amazon.co.jp特典: [メガジャケ]
・楽天ブックス特典:[付箋]
・その他法人共通特典: [ポストカード] 
・ディズニー★JCBカードポイント交換限定特典: [クリアファイル]*Cデザイン

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