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aespa、TOMORROW X TOGETHER、IU×BTS SUGA……アニメーション用いた表現で魅せるMV K-POPシーンでは定番化?

リアルサウンド

20/12/13(日) 12:00

 K-POPのアイドルはこれまで、ビジュアルレベルの高さやスキルフルなパフォーマンスで主に人気を集めてきた。それに加えて、昨今は斬新なプロモーション方法でも注目を集めている。今回はその中からアニメーションを用いたMVを取り上げたい。

 SMエンターテインメントからデビューした大型新人・aespaは、物珍しい特徴の連続であった。その一つとして、まずアバターの登場が挙げられる。メンバーの紹介ビデオでは、実在のメンバーとアバターとの会話も繰り広げられる場面も。非現実性を際立たせる映像には、新鮮さが詰まっている。アバターは、デビューステージを披露する際も冒頭に登場し、グループの個性を発揮するには欠かせないものとなっている。また、aespaのデビュー曲「Black Mamba」MVで取り入れられている蝶のアニメーションも印象的だ。同楽曲ではミステリアスなイメージをアピール。蝶は楽曲やグループのモチーフにもなっており、重要なポイントであると言えるだろう。メンバーの魅力や個性的なコンセプトを発揮するためのこれらの演出は、結果として多くのK-POPファンの興味を惹いた。

aespa 에스파 ‘Black Mamba’ MV

 このような別次元のコンテンツを融合させる流れは、アーティストのブランディングを大きく左右する。これまでの事例を取り上げよう。BTSの弟分グループであるTOMORROW X TOGETHERのデビュー曲「CROWN」のMVは、ポップなアニメーションによってメンバーの持つ少年らしいキュートさを演出している。

TXT (투모로우바이투게더) ‘어느날 머리에서 뿔이 자랐다 (CROWN)’ Official MV

 また、IUとBTS・SUGAのコラボ曲「eight」のMVにもアニメーションが使用されており、IUの持つ透明感が抜群にアピールされている。K-POPアイドル/アーティストは細分化されているが、別次元のコンテンツを用いることで神聖さが生まれているという共通点がある。ポップなものからミステリアスなものまで工夫を施すことで差別化ができ、世界観がグッと広がった印象を受ける。3次元の中にある違和感を巧みに利用し、ここぞという時に使われているようだ。

[MV] IU(아이유) _ eight(에잇) (Prod.&Feat. SUGA of BTS)

 アバターを用いる傾向も実は以前からあった。世界的に人気なオンラインゲーム『League of Legends(通称:LoL)』から誕生した(G)I-DLEのミヨンとソヨンが参加したバーチャルグループ、K/DAだ。デビュー曲「POP/STARS」は、グループ誕生のきっかけがK-POPが起点ではなかったことからも、各地で人気を誇った。K-POPファン以外の新規ファンの獲得にもつながっている。

K/DA – POP/STARS (ft. Madison Beer, (G)I-DLE, Jaira Burns) | Music Video – League of Legends

 また、BLACKPINKはセレーナ・ゴメスとのコラボ曲である「Ice Cream(with Selena Gomez)」を、アバターになったメンバーたちがパフォーマンスする動画を公開している。さらに、JYPエンターテインメントに関しても、ポータルサイト「NAVER」の孫会社であり、拡張現実(AR)アバターサービス「ZEPETO」を運営する「NAVER Z」に投資した。ITZYやTWICEのメンバーがアバターとなったビジュアルがお披露目されると、SNSでも話題になっていた。

BLACKPINK – ‘Ice Cream (with Selena Gomez)’ M/V

 このようにアイドルがアバターとして登場することは、物珍しさから釘付けになるのもあるが、それに加え、子供がアニメを見て思うワクワクする心理に近いものもあるのではないだろうか。アバター化することで万人ウケする要素も増し、キュートでキャッチーといった印象を残すとともに、最先端の技術による新鮮さも感じられる。今後もアバターを使用した画期的な方法が期待でき、可能性は無限大といったところだ。

 アバターやアニメーションといった演出は、映像ならではの手法だ。パフォーマンスが重視されるライブとはまた違った魅力が強調される。視覚的な楽しさが加わり、ファンを飽きさせないコンテンツと言える。コロナの影響でファンとアーティストの間に物理的な距離感が生まれてしまったものの、新しい取り組みでファンにインパクトを与え続けるK-POP。これからは、アニメーションやAR技術を取り入れたプロモーション方法が定着し、一つのエンタメとして世界各国で人気になるのではないか。

■momotoxic
ブロガー。自称”楽曲派”。Twitter:@momotoxic1006

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