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10秒に一度、何かが起こる……野田秀樹の代表作にして最大の衝撃作『THE BEE』9年ぶりに上演! 阿部サダヲ、長澤まさみら新キャスト集結

ぴあ

『THE BEE』キービジュアル

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2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件に触発された野田秀樹が、筒井康隆の小説『毟りあい』を題材につくりあげ、国内外で上演、高い評価を得ている『THE BEE』が2021年秋、NODA・MAP番外公演として9年ぶりに日本上演される。

『THE BEE』は野田がロンドンで現地演劇人とワークショップを積み重ね、書き下ろした英語戯曲。2006年にロンドンで初演され、2007年には東京で日本語版が初演。2012年にはイングリッシュバージョンを世界4都市、日本語バージョンを国内5都市で上演する海外・日本ツアーも敢行、これまでにNY、香港、エルサレム、パリなど10カ国14都市で上演、各地で称賛されてきた。

まさに野田秀樹のマスターピースともいえる本作に今回、新キャストとして阿部サダヲ、長澤まさみ、河内大和、川平慈英の実力派4人が集結。これまで『THE BEE』全公演で出演(井戸・小古呂の妻役)してきた野田は、今回NODA・MAP作品としては初めて演出に専念するという。

野田秀樹が演じてきた[井戸]を演じる阿部サダヲは、2012 年の『THE BEE』松本公演に衝撃を受け「いつかこの役をやりたい」と思っていたという。一方、野田も「次に上演するなら阿部サダヲで」と考えていたとのことで、両者の思いが今回実現することになる。繊細かつ豊かな身体性を誇る演技で観客を魅了する阿部サダヲは狂気に駆られていく平凡なサラリーマン[井戸]をどう演じるのか? 期待が高まる。

NODA・MAP初参加となる長澤まさみはリポーター役とストリップダンサー・小古呂(おごろ)の妻役。阿部演じる[井戸]と対峙する“脱獄囚の妻”であり、“脱獄囚の息子の母親”でもある彼女の妖艶な変容の演技に注目したい。

『エッグ』『MIWA』『「Q」:A Night At The Kabuki』では抜群の身体能力で個性的なアンサンブルを担い、NODA・MAP作品には欠かせない存在となっている河内大和は横柄な権力を振りかざす百百山(どどやま)警部と、スキャンダルを消費するように群がるマスコミのリポーター役などを演じる。

そしてNODA・MAP初参加となった『フェイクスピア』でのアブラハム役も記憶に新しい川平慈英は下卑た警官・安直(あんちょく)、脱獄囚の・小古呂、そして6 歳児の小古呂の息子、リポーターの四役を担う。

上演に際し、野田は「10秒に一度、何かが起こる。それがこの作品が持つ業である。人間が何かの弾みで、ひとたび堕ち始めると、あっという間に堕ちていく。それが、10秒に1度、堕ちていく姿だ。それは、海を越えて、いずこの国の観客にも届いた。(中略)これほど幾度も幾度もロンドンー東京を行ったり来たりしながら創った作品はない。そして、これほど観客の想像力って、凄いんだ、ゴメンナサイ、みくびってました。と思わされた作品もない。」と当時の経験とともに、本作への思い語っている。

<あらすじ> 家路を急ぐ平凡なサラリーマン[井戸]が我が家の前で遭遇したのは警察とマスコミの喧騒だった。脱獄囚[小古呂]が井戸の妻子を人質にとり、井戸宅に立てこもっていたのだ。[井戸]は妻子を救出しようと、どこか頼りない警察と共に行動を起こすが、事態は思わぬ展開へ…。

新キャスト4名のコメント

【阿部サダヲ】

作品を観て、凄くカッコ良くて、「この役いつかやりたい!」と思いながら、劇場を出たことを覚えています。まさかこんなに早く実現するとは…。初演時の野⽥さんと今の⾃分の年齢が同じで、不思議な巡り合わせを感じています。

【長澤まさみ】

この⽇が来るのをずっと楽しみにしていました。ワークショップの時に、野⽥さんは⼀緒に考えてくれる「⼀員」でもあることが印象的でした。⻑く⼤切にされているこの戯曲を今の私⾃⾝の⼒を振り絞って演じたいと思っています。

【河内大和】

東京に来て10年、野⽥さんとの出会いはオーディションで受かった作品でした。とにかく⾒える所に⾶んで⾏って、「僕ここにいます!」とアピールしたのを覚えています。今回の抜擢は夢のようで、ちゃんと⾒てくださっていたんだ、やって来てよかったと思えた瞬間でした。不安もあるけれど、野⽥さんが信じてキャスティングしてくださったので、丸ごとぶつかって⾏きます!

【川平慈英】

演出家の野⽥さんはとてもミステリアスだけど細かい所まで情熱を持って⾒てくれるんです。今回のような負の部分が強いディープな役は初めてなので、良いチャレンジをさせてもらえるという⾼揚感があります。もがいてもがいて楽しいものを作ろうと思います。この4⼈で尋常じゃない、スパークする、「これが演劇だ!」というものをお届けいたします!

NODA・MAP番外公演『THE BEE』の上演は東京公演が2021年11月1日~12月12日・東京芸術劇場シアターイーストにて、12月16日~26日までナレッジシアター(グランフロント大阪北館4階)にて大阪公演が予定されている。チケット一般発売は東京公演が10月24日より、大阪公演が12月5日より、各プレイガイドにて。

NODA・MAP番外公演
『THE BEE』
演出:野田秀樹
原作:筒井康隆 ~「毟りあい」(新潮社)より~
共同脚本:野田秀樹&コリン・ティーバン

出演:
阿部サダヲ … 井戸
長澤まさみ … 小古呂(おごろ)の妻/リポーター
河内大和 … 百百山(どどやま)警部/シェフ/リポーター
川平慈英 … 安直(あんちょく)/小古呂/小古呂の息子/リポーター
東京公演:2021年11月1日(月)~12月12日(日) 東京芸術劇場シアターイースト
大阪公演:2021年12月16日(木)~12月26日(日) ナレッジシアター(グランフロント大阪北館4階)

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