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ラストアイドル、参加プロデューサー陣が手腕を発揮 4thシングルの音楽的な振り幅に注目

リアルサウンド

18/10/27(土) 16:00

 「秋元康プロデュースの究極のアイドルグループ」としてさまざまな波紋を起こしながら誕生し、2018年10月24日には4枚目のシングル『Everything will be all right』をリリースしたラストアイドル。今回は番組の話は置いておいて、『Everything will be all right』収録曲について書いていきたい。

(関連:LaLuceが語る、ラストアイドル二度目の栄冠とプロデューサーバトルで手にした“自信”

 今回プロデューサーとして参加しているのは、秋元康、つんく♂、近田春夫、後藤次利、指原莉乃。彼らの楽曲(基本的にプロデューサーが作詞もしている)を、LaLuce、Good Tears、シュークリームロケッツ、Love Cocchi、Someday Somewhereが歌っているシングルだ。

 番組のバトルで表題曲の座を勝ち取ったLaLuceが歌う「Everything will be all right」は、後藤次利プロデュース。エレキギターがうなったかと思うと、1990年代のダンスミュージックのような音色のキーボードも響く。楽曲には工藤静香における後藤次利ワークスをも連想した。それにしても「ドラマティック」という言葉の権化のような曲調で、4分強の中で後藤次利がフックを仕掛けまくっている。

 Love Cocchiの「いつかキスする日が来ても」は指原莉乃作詞、ラストアイドル1期生全員で歌う「眩しすぎる流れ星」は秋元康作詞。ここまでの3曲が全形態のCDに収録されている。「いつかキスする日が来ても」も「眩しすぎる流れ星」もアクがなく、AKB48のシングルのカップリングとして入っていても不思議ではない感触の楽曲だ。

 そして各形態のカップリングには、『ラストアイドル in AbemaTV』に登場した「Everything will be all right」以外の楽曲が収められている。

 初回限定盤Type Aに収録されているGood Tears「へえ、そーお?」は、近田春夫プロデュース。1995年のビブラストーン解散後、トランスやハウスに傾倒していた近田春夫らしいトラックで、非常にパーカッシブでもある。近田春夫ファンなら、彼の38年ぶりのソロ名義のアルバム『超冗談だから』(2018年10月31日発売)と同時にチェックしておいたほうがいいだろう。

 初回限定盤Type Bに収録されているSomeday Somewhere「いつの日かどこかで」は、秋元康プロデュース。雄大な楽曲だが、「Everything will be all right」や「へえ、そーお?」に比べると、ケレン味のなさにも驚かされる。直球勝負と言ってもいいだろう。

 初回限定盤Type C収録のLove Cocchi「Love Docchi♡」は、指原莉乃プロデュース。サウンドはデジタルな方向に大胆に舵を切っているが、楽曲はThe Rubbetsの「Sugar Baby Love」のアップデート版といった感もある心地良さだ。

 初回限定盤Type D収録のシュークリームロケッツ「夜中 動画ばかり見てる…」は、つんく♂プロデュース。大久保薫の編曲によるトラップ歌謡だ。あぁ!の「FIRST KISS」を彷彿とさせる曲調でもある。歌とラップが交錯する構成、セリフ、そしてトラップと、つんく♂の持ち味が出ている楽曲だ。

 収録曲を聴いてみると音楽的にはバラバラな『Everything will be all right』。意外なほど音楽的な振り幅があるシングルなのだ。(宗像明将)

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