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峯田和伸(銀杏BOYZ)のどうたらこうたら

峯田和伸ゼミ⑤ 私たち人間は日光猿軍団です

毎週連載

第92回

こうやって1ヶ月に渡って、地下世界とか石とかの話をしているわけですが、まだまだ終わりません。

その地下に潜った奴らなんですが、「じゃあ、その地下っていうのはどこにあるのか」「どれほどの深度なのか」という疑問が湧いてくるのもよくわかります。

例えば東京の「地下」ってことで言うと、せいぜいイメージできるのって、地下鉄くらいでしょ。でもね、さらにその下には有事の際に、要人をかくまうためのシェルターが秘密裏に存在しているんですよ。さらに、僕がずっと喋っているいわゆる地下世界っていうのは、さらにもっともっと深い奥にあるんですよ。

そこでは生命エネルギーが弱まらないように、ちゃんと電力もあるし、水も引いてるし、人工太陽みたいなものもある。ただ、どうしても地下だからね。地上に比べれば不便な面もある。でも、あいつらはとにかく進化してるからね。ゴキブリくらい強い生き物になっちゃってるから、そんなことでは絶滅したりしない。

ただ、前にも言ったように天然の太陽を浴びることができないから、たまに地上に植物のサンプルを取りに来て、うっかりバカな奴が地上の人間に目撃されちゃったりすることもある。地上の情報なんて、すぐわかるはずなのに、たまにそういうバカもいるんだよね。

だって、僕ら猿を見れば、猿が何をしてるかなんてだいたいわかるじゃないですか。「あ、今バナナ食ってるな」「あ、今怒ってる」「あ、今セックスしたがってる」とかね。

それと同じで、地下世界の奴らも、僕らのことなんて全部見てるんです。つまりさ、地上の人間なんてね日光猿軍団みたいなものなんですよ。日光猿軍団の仲間同士で「あいつはクソだ」「マジ嫌い」とか言い合っててもさ、結局は目クソ鼻クソなんですよ。

何? こんなことをどんなときに僕が考えていたのか? そんなの本を読むにしろ、ネットで調べるにしろ、ずっと前から考えていることですよ。っていうか、これは僕自身が実は生まれながらにして、ボンヤリ気づいていることなんです。

そういう本にしても、ネットにしても、一応調べたりはしますよ。でも、これはあくまでも答え合わせ。エビデンスを得るために一応見ているだけで、実は僕はもともと全部知っていたんですよ。ダーウィンの進化論の先にある地下の世界の話なんて。

(峯田和伸ゼミ・次回につづく)

峯田和伸ゼミは次回でいったん最終回。以降はまた普通の連載に戻ります。

構成・文:松田義人(deco)

プロフィール

峯田 和伸

1977年、山形県生まれ。銀杏BOYZ・ボーカル/ギター。2003年に銀杏BOYZを結成し、作品リリース、ライブなどを行っていたが、2014年、峯田以外の3名のメンバーがバンド脱退。以降、峯田1人で銀杏BOYZを名乗り、サポートメンバーを従えバンドを続行。俳優としての活動も行い、これまでに数多くの映画、テレビドラマなどに出演している。


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