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日向坂46 東村芽依&金村美玖は、グループのキーパーソンに? 『ソンナコトナイヨ』フロント抜擢の背景を考察

リアルサウンド

20/1/23(木) 7:00

 2月19日にリリースされる日向坂46の4thシングル『ソンナコトナイヨ』のフォーメーションが発表された。なかでも注目は、初のフロント入りを果たした東村芽依と金村美玖。本稿では、センター小坂菜緒の両傍のポジションになったその背景を追っていきたい。

(関連:日向坂46『青春の馬』MV

 二期生の金村は、元々握手会での人気の高い上に、昨今では『THE突破ファイル』(日本テレビ系)の再現VTRや、『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)に単独出演するなど、昨年末はソロでの外仕事にチャレンジする機会も増えた。同い年である小坂の良きライバルとして2020年の活躍が期待されているメンバーだけに、今回のフロント入りはやはり来たかという印象。また、運営からの期待が高い金村。かつて欅坂の多くのシングル曲で、長濱ねるが「裏センター」と呼ばれる平手友梨奈の真後ろのポジションを担当しWエースとして人気を二分していたように、金村もまた日向坂の2nd、3rdでは小坂の裏センターを務めていた。しかし、金村本人は、そうした期待に実力が追いついていないと感じていたようだ。「ポジションに見合った表現力や技術を磨いていきたい」と歌番組の収録後に1人反省会をして見せ方を研究していたことを明かしている(『日経エンタテイメント!日向坂46 Special』より)。

 金村の実力が発揮された楽曲といえば、2ndシングルに収録された二・三期生の楽曲「Dash&Rush」だろう。同曲でセンターに抜擢された金村はこれまで培っていたものを爆発させるかのような熱いパフォーマンスで、自分の殻を破り観客の心を掴んだ。金村は、同曲のセンターを経験したことで小坂の大変さがわかり、一層小坂を支えたい気持ちが強くなったという(同上)。この一年で実力が伴った金村が2020年の始まりのタイミングに満を持してフロントに選ばれたのは必然だといえる。

 バラエティでは“口下手キャラ”として知られている東村は、『日向坂で会いましょう』(テレビ東京)MCのオードリーや『HINABINGO!』(日本テレビ系)MCの小藪千豊によりそのキャラクター性が引き出され、人気が急上昇している。一方で、ダンスが上手なメンバーとしても知られている。『ひらがな推し』(『日向坂で会いましょう』の前身番組)での企画では「メンバーが選ぶダンスが上手いメンバーランキング」で1位に選ばれるほどの実力の持ち主であるが、意外にもこれまでシングル曲のフロントになることはなかった。東村のダンスにおける魅力は、技術だけでなく表現力も優れている点にあるだろう。けやき坂46(ひらがなけやき)時代のユニット曲「ノックをするな!」では激しくキレのあるクールなダンスを見せたかと思えば、「夏色のミュール」では80年代アイドル風のゆるふわで可愛らしいダンスを見せるなど(ともに日向坂46の公式ゲームアプリ『UNI’S ON AIR』で確認できる)、楽曲によって表現を柔軟に変えている。そんな彼女がこれまでシングル曲のフロントにならなかったのは「責任あるポジションよりも自由に動ける場所の方が東村は光る」という運営側の判断だったのかもしれない。

 また、歌唱面では成長を見せている。東村、金村、河田陽菜、丹生明里によるユニット曲「Cage」では、力強さと翳りを備えたような歌声を聞かせており、ダンス・歌唱両方において二期生を牽引。昨年12月に行われた『ひなくり2019』(『日向坂46 ひなくり2019 ~17人のサンタクロースと空のクリスマス~』)で叙情的な楽曲の世界観を見事に表現していたのも印象的だった。また、「ソンナコトナイヨ」のポジションで、金村と東村の後ろに丹生と河田が配置されているのは(「Cage」ユニットメンバーが小坂を囲っている並びになっている)、ユニット全体のパフォーマンス能力が買われたからこそ。それもまた、東村のパフォーマンスの高さがユニットにいい刺激を与えたからであるように思う。

 今回の東村の抜擢は、東村自身のパフォーマンス向上はもちろんのこと、それによってグループを牽引する力が備わったことも大きいだろう。また、疾走感のある「ソンナコトナイヨ」のパフォーマンスには、東村のダンスが重要になってくるはずだ。いつもは多くを語らない東村が、ブログで「少しでもフロントに相応しい人になれるように頑張りたいって思いました!この期間に成長したいです」(参照:https://www.hinatazaka46.com/s/official/diary/detail/32324?ima=0000&cd=member)と覚悟をみせていたのも実に頼もしい。

 4作連続でセンターに小坂が抜擢され、日向坂46のイメージが固定させている一方で、フロントの景色が変わっているのは興味深い。すでに公開されているカップリング曲「青春の馬」のMVでは、東村と金村がキレのあるダンスで小坂を支え新しい日向坂の景色を見せている。金村と東村は2020年の日向坂を面白くしていくキーパーソンなのは間違いないだろう。(本 手)

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