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三代目 J SOUL BROTHERS『Movin’on』初登場1位 同時代性と大衆性のバランス感覚がヒットの理由に

リアルサウンド

20/4/19(日) 6:00

参考:2020年4月20日付週間シングルランキング(2020年4月6日~2020年4月12日)(https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2020-04-20/)

 新型コロナウイルスは、第ニ次世界大戦後、世界が最も混乱している状況を生み出しています。CDというフィジカルメディアを手にすることが、こんな形で難しくなるとは想像したこともありませんでした。多くのCDショップが閉じているのですから。

 4月20日付の週間シングルランキングで1位を獲得したのは、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEの『Movin’on』。サブスクなどの配信も含む週間合算シングルランキングでも1位です。週間シングルランキングのCD推定売上枚数34,962枚に対して、週間合算シングルランキングの換算売上ポイントは43,898ポイント。実は普段の両者の数字はあまり変わらないことが多いのですが、今回は配信を含む週間合算シングルランキングの数字が明らかに伸びています。

 3月18日にリリースされたアルバム『RAISE THE FLAG』から1カ月も経たずに届けられたシングル表題曲「Movin’on」は、フューチャーハウスのテイストも取りこんだサウンド。作詞作曲は、これまでも三代目 J SOUL BROTHERSや今市隆二の楽曲を手がけてきたSTYです。3分6秒という短さは、現在の洋楽のトレンドを貪欲に吸収している登坂広臣や今市隆二のソロ作品とも呼応するものです。

 「Movin’on」のMVの撮影場所はロサンゼルス。荒野を車で走る映像も爽快にしてゴージャスです。

 また、トヨタとコラボレーションした「ドライブダンスムービー」も公開されています。こうした老若男女にわかりやすい振り付けをしているのは、2019年9月19日にリリースされた配信シングル「Rat-tat-tat」から続くスタイルです。

 こうしたサウンドの同時代性と、ダンス面などでの大衆性のバランスの取り方が、現在の三代目 J SOUL BROTHERSの人気を生み出しているのだと改めて感じます。

 一方、カップリングの「Lose Control」では、ビートも一気にヒップホップ寄りに。エイコン、アッシャー、R・ケリーらと数々のヒットを飛ばしてきた、アメリカの兄弟クリエイター・Rock Cityをプロデューサーに迎えた楽曲です。

 音楽ファンに刺さるのは「Lose Control」のほうでしょうが、今回あえて「Movin’on」をタイトルナンバーにしたことに面白さを感じました。前述したように、三代目 J SOUL BROTHERSはサウンドの同時代性と、ダンスなどによる大衆性のバランスの取り方が絶妙。メンバーそれぞれの趣味を追求したソロ作と合わせて聴くと、より深みが増す構造になっているのです。(宗像明将)

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