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水先案内人のおすすめ

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ダメな人が出てくる情けない話やバカげた映画を中心におススメ

村山 章

映画ライター

《ナショナル・シアター・ライブ2020『フリーバッグ』》

今年発表された第71回エミー賞でコメディ部門の作品賞に輝いた『Fleabag フリーバッグ』は、間違いなくネット配信で観られる最高に面白いドラマのひとつだ。脚本、主演のフィービー・ウォーラー=ブリッジは、同ドラマの大ファンというダニエル・クレイグの推薦で『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の脚本チームに招聘されるなど注目度がうなぎ登り。そんな彼女が大ブレイクするきっかけになったフィービーの自作自演による一人芝居版『フリーバッグ』が、日本の劇場で観られることになった。 過剰な性欲を持て余す真性ビッチの“フリーバッグ”の赤裸々な日常を描いた本作。今回上映される舞台版は、物語的にはほぼシーズン1に相当する。とはいえ、舞台とドラマシリーズではまったく表現が変わる。舞台セットは一段高くなったところに置かれた椅子ひとつ。フィービーは主人公フリーバッグのひとり語りという体裁ですべての登場人物を演じ、スタイルとしてはスタンダップコメディに近い。 できることなら、『フリーバッグ』のファンはもちろん、映像に興味があるすべての人にこの舞台版を観て欲しいし、そしてドラマ版と見較べてもらいたい。舞台でできること、映像できること、それぞれの表現の可能性、こんなに見比べて刺激をもらえる機会はそうそうない。1週間のみの上映らしいので、どうか本当にお見逃しなく!

20/3/10(火)

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