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「名画座かんぺ」発行人による極私的旧作邦画オススメ

のむみち

名画座かんぺ発行人

山本富士子 日本映画に咲いた美しく気高い一輪の花

先日角川シネマ有楽町で開催中の「妖怪・特撮映画祭」にて『釈迦』を観たのですが、市川雷蔵扮するクナラ王子の妃・ウシャラを演じた山本富士子の美貌にクラクラ、まさに“美しく気高い一輪の花”そのものでした。今回新文芸坐で開催される「山本富士子特集」では、全部で8本の山本富士子出演作品を上映。1セット目は、泉鏡花原作『婦系図 湯島の白梅』(後年舞台でもお蔦役を演じ、当たり役に)と『白鷺』の2本立て。2セット目は、豊田四郎監督の文芸もの『暗夜行路』と『濹東綺譚』(玉の井のセットに注目)の2本立て。3セット目は、関西舞台もの『細雪』(大阪生まれの京マチ子と山本のハマりっぷり)と『夜の河』(夜行列車の車内シーンなど、緻密に設計された見事な色彩と宮川一夫の撮影の素晴らしさ)。4セット目は、ふたりのビッグ監督、小津安二郎監督の『彼岸花』(クルクルと愛嬌いっぱいに立ち回る有馬稲子の友人役。小津の初カラー作品で、アグファカラーが映える山本の尋常じゃない美しさ!)と市川崑監督の『黒い十人の女』(ドライながらどことなく可笑しみが。寝相に注目!)です。全作品着物姿の山本富士子の美貌を同館の大スクリーンでぜひ、ご堪能ください!

21/8/23(月)

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