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365日アート情報を発信する人気ブロガーが教える、今見るべき話題の展覧会

Tak

美術ブロガー

ファッション イン ジャパン 1945-2020―流行と社会

これまでもファッションに関連する展覧会は各地で開催されてきましたが、それらは特定のデザイナーやブランドを紹介することがこれまでほとんどでした。 「ファッション イン ジャパン 1945-2020」はタイトルが示す通り、戦前から現代まで、日本のファッションの歴史を通観する初めての展覧会です。 デザイナーやブランド(発信者)、消費者(受容者)サイド双方から捉え見せている点もこれまでなかったことです。そして何より、どのブランドもデザイナーもフラットに扱い特別視することなく展示されています。 これだけのブランドやアパレルメーカー、デザイナーの「作品」を並列に展示するとなると、様々な問題も発生しさぞかし大変だったことでしょう。ただ服をずらりと並べただけでは決してありません。もうひとつ大きな見どころとしてその服(ファッション)が流行った時代背景をきちんと紹介し、メディア資料も合わせて提示し見せている点にあります。 学生時代よく手にした雑誌や当時の街角を撮った写真などが数多く展示されています。そうした写真や映像、雑誌、音楽などだけを見るだけでも十分楽しめます。まさにファッションから読み解く昭和、平成史です。自分がリアルタイムで青春を謳歌した時代が目の前に現わされているのです。所狭しと並べられている時代を象徴する衣装を身に纏ったマネキンたちの周りを、今風の流行りの服を着て鑑賞する人たちも含めて鑑賞するのもよろしいかと。 暑さ寒さから身を護るだけでなく、服はその人を表す「記号」であり「掟」でもあります。だから何をどう着こなすかでともすれば人間性まで悟られてしまう恐ろしいものです。さて、クローゼットの中にあるどの服を着て出かけましょうか。

21/7/2(金)

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