中学生の頃から40年に渡り『ハロウィン』シリーズを観続けてきたが、本作はある意味、重大な転換ポイント。2018年の『ハロウィン』はスラッシャー路線を踏まえつつ、不死身の殺人鬼マイケル・マイヤーズという絶対悪が、3世代の女系家族と戦うドラマだった。言うまでもなく、彼女たちの武器は家族愛であり、その点が新味でもあったのだが、今回は安直なヒューマニズムを壊しにかかる。都市伝説と化したマイケルが、またも因縁の町に戻ったとき、住人の間に広がる大パニック。それはマイケル以上に恐ろしいものが、今の世界に存在することを示唆する。シリーズならではの殺りくを描きつつも“恐怖”の根源を突きつめ、本作は重量級ホラーに進化した！

21/10/20(水)