とにかく笑った。福田雄一監督の笑いの原点は、40代後半以上なら知っているであろう大傑作コメディー映画『モンティパイソン&ホーリーグレイル』(吹き替え版)だ。ヨーロッパ人は『円卓の騎士伝説』を笑う。日本人ならと『三国志』を持ってくるところが福田監督のセンスの良さ。アニメや流行等のパロディーを極力抑えて俳優の面白さを引き出すことに注力した本作は、まさに福田ワールド。 肝心なのは「間」なのである。その演出にたけている福田監督にかかると俳優たちが本当に面白くなる。ミエを切ったと思ったら、まるで俳優本人かのようにぼやいて見せる楽しさ。「心に残る作品？」と言われたらそこまでは言えないが(笑)、このコロナ禍の中でストレス解消にはもってこいの作品。

20/12/7(月)