評論家や専門家等、エンタメの目利き&ツウが
いまみるべき1本を毎日お届け!
世界は美しい。と、毎日確認していたい。
山内宏泰
ライター
千葉市美術館拡張リニューアルオープン・開館25周年記念 宮島達男 クロニクル 1995−2020
20/9/19(土)~20/12/13(日)
千葉市美術館
その持続性と一貫性に、ひたすら驚き圧倒される。宮島達男は1980年代からずっと、「それは変化し続ける」「それはあらゆるものと関係を結ぶ」「それは永遠に続く」という3つのコンセプトに基づいた作品を発表し続けてきた。多くの作品では、LEDのデジタル・カウンターによって浮かび上がるデジタル数字が、生命の煌めきになぞらえられ提示される。その輝きを呆然と眺めていると、生死や時間、永遠といった壮大なテーマを我が身に引き付けて考えられるようになってくるから不思議だ。 今展は、キャリアそれぞれの時期に発表された作品を網羅した大規模個展。ひと巡りすると、宮島が掲げる3つのコンセプトのあまりの揺るぎなさに気づいて、畏怖の念すら抱いてしまう。宮島作品はこれからも関係を結びながら変化し続いていくのであろうことを、確信させられもするのだった。
20/10/9(金)