ボサノヴァの神様と呼ばれ、表舞台から突如姿を消したジョアン・ジルベルトを探すドキュメンタリー映画。マーク・フィッシャーというジャーナリストがジョアンを探す顛末を記した本に出会ったジョルジュ・ガショ監督が、フィッシャーと同じ足跡をたどり、謎に包まれた伝説のミュージシャンを探す旅にでる。 フィッシャーは本の出版後に自殺したことが語られ、ジョアンを知る者は彼の呪いに気をつけろと警告する。ジョアンが表舞台から姿を消した謎とフィッシャーの死の真相が交錯し、旅の過程で監督はフィッシャーと同化していき、映画を観る我々もまたガシュ監督に同化し、精神の旅へといざなわれる。これは音楽映画というよりミステリー映画だ。

19/8/19(月)