ふたりの俳優、有村架純と志尊淳がコロナ禍で働く人々にインタビューするというドキュメンタリーだ。ふたりは劇映画に出演する予定だったが、2020年4月7日の緊急事態宣言で劇映画の制作が中止となり、プロデューサーの提案でコロナ禍の状況で仕事する人たちにインタビューする仕事に携わる。当初はふたりとも何を聞いたらいいのか戸惑いを見せるが、それぞれが保育士や福祉士、あるいは農園経営者やホストクラブの経営者ら、さまざまな職種や世代の人たちに接していくなか、俳優としての自分たちの生き方を見つめるようになる。コロナ禍という問題よりも、有村架純と志尊淳というふたりの俳優が他者との触れ合いから自分自身を改めて考えることを映画制作によってうながされるという興味深い世界だ。

21/10/3(日)