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ドキュメンタリーの面白さを知ると映画の見方が変わる

村山 匡一郎

映画評論家、大学講師

サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)

1969年6月29日から6週にわたる日曜日にニューヨーク・ハーレムのマウント・モリス公園で開催された「ハーレム・カルチュラル・フェスティバル」を記録したドキュメンタリーだ。ちょうど8月15日から3日間にわたりニューヨーク郊外で開かれたウッドストックと同時期に当たるが、白人支配のメディアから無視された。公民権運動やベトナム反戦運動の高揚を背景に、マルコムXやキング牧師の暗殺などが続き、ブラックパンサー党がフェスティバルを警備するなど当時の厳しい社会状況がわかって興味深い。映画は現在から見た思いを交えつつも、ジャズ、ブルース、ゴスペルからモータウンのポップスまで、ブラックパワーによる音楽の総結集の印象が強く、時代の雰囲気を知る上で貴重な映像である。

21/8/16(月)

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