1969年、ハリウッド。あともう一歩のところで行き詰まった中年俳優と、そのスタントを務めてきた男がこの映画の主人公。もたもたしている間に時代は変わり、それまでのハリウッドの掟に従って生きてきた二人は時代遅れになっていく。切ないが、それだけの話ではない。なにせ主演はレオナルド・ディカプリオとブラッド・ピット。スターの輝き(と王様体質)。まさにモーションピクチャーというべきアクション(と刺激)。時代が変わっても色あせぬ映画というワンダーランドの住人の魅力を二人は鮮やかに体現する。 現実世界の大きな転換点となったシャロン・テート事件の料理の仕方を含めて、この映画は、輝いていた時代のハリウッドが残したものへのラブレターなのだ。ブラッド・ピット、完璧です。

19/8/27(火)