新型コロナウィルスに翻弄されオープンがずれ込んでしまったプレイミュージアムで開催されるこけら落とし展「tupera tuperaのかおてん.」。東京・立川にオープンした複合施設「GREEN SPRINGS」内に開館した全く新しいタイプの美術館「PLAY! MUSEUM（プレイミュージアム）」での「かおてん」は子どもも大人も同時に楽しめそして色々と考えさせられるこれまでの絵本展とは全く違うテイストで鑑賞者を自然と笑顔にしてくれます。 クリエイティブ・ユニットtupera tupera（ツペラ ツペラ）が作り出した「顔」をテーマとした展覧会ですが、企画した段階でまさか来場者のみならずスタッフまで皆、マスク姿などと誰が予想できたことでしょう。顔の下半分がマスクで覆われてしまっています。禍を転じて福と為すではありませんが、チケットカウンターで「かおシール」なるものをもらえます。これを顔のどこかに貼って、自分も展示作品の一部となりながら楽しむという企画。マスクをしているのでそこに目、鼻、口などペタペタ貼り付けると自分顔下半分にもうひとつの「顔」が誕生。これが実に愉快痛快！ コロナのせいでオープン延期になってしまいマスク必着となってしまいましたが、それを逆手にとった実に上手く鑑賞者一体型展覧会を成立させています。 普段の展覧会では他の鑑賞者に目をやることありませんが、「かお展」では他の方もある意味「作品」です。かおシールをとても上手く貼っている方もいれば、ちょっと恥ずかしいのかひとつだけ隅につけているシャイな子どもも。エリアによっては軽快な音楽も流れており、自然とウキウキしてきます。展覧会に携わった方たちが皆を楽しませよう！喜んでもらおう！！という気持ちで企画されたからこそだと思います。こんな時だからこそ訪ねてみたい場所がプレイミュージアムです。

20/11/27(金)