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水先案内人のおすすめ

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邦画も洋画もミーハーに、心理を探る作品が好み

伊藤 さとり

俳優や監督との対談番組を多数、映画パーソナリティ

家なき子 希望の歌声

1977年からテレビアニメとして親しまれていた『家なき子』が実写になったのでは?と思うほど少年レミの帽子から猿のジョリクールの衣装までそっくりだったことに驚き。さらに懐かしい色合いで映し出されるフランスの原風景に見惚れながら物語に没入できるのです。アントワーヌ・ブロシエ監督がいかに原作を愛し、日本のアニメまで観て研究し、より良い映画を生み出そうとしたのかが画に滲み出ていました。 血は繋がらずとも家族になれるということ、しっかりその子を見つめていれば才能を見出すことができ、やがては本人だけでなく人の為にもなるということを描いています。何より才能や教育は、育ちではないと教えてくれ、周囲の大人の気づきと本人の努力次第で開花することも、レミに“歌の才能”があるという新たな設定により、鮮明に浮かび上がっているのです。 アニメに慣れてしまった子供たちに、実写の素晴らしさや、世界の広さを知ってもらい、動物との関係から命の尊さを学び、諦めない力を養ってもらいたい、そんな思いを叶えてくれる名作でした。

20/11/17(火)

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