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よしひろまさみち
オネエ系映画ライター
この世の果て、数多の終焉
20/8/15(土)
シアター・イメージフォーラム
8月といえば原爆の日と終戦記念日。過去の過ちを忘れないための日々。これが子供の頃からの当たり前、だったことなのに、時が経ち、しかも今年はコロナ禍で印象が薄くなっている。そこでコレ。第二次大戦末期からベトナム戦争前夜のフランス領インドシナの戦場を描いた濃厚なドラマだ。 戦闘シーンはほとんどない異色作でもある。主人公のフランス兵が憎悪を増幅させていくさまを淡々と描き、戦争が人間の心を壊していくことに恐怖を覚える。いつになっても忘れてはならないのは、戦う以前に対話があって、初めて人道であること。それを思いしらされる。
20/8/14(金)